- 2009.08.10 7月に読んだ本
- 2009.07.11 8月に出る本
- 2009.06.28 『二つの薔薇』 スティーヴンソン
- 2009.06.04 空更新
- 2009.05.05 読了メモ 『魔法の玩具店』
- 2009.04.25 最近読んだ海外ミステリ2冊
2009. 08. 10
7月に読んだ本
一ヶ月更新しなかったせいで、いちばん上に広告が出るようになってしまった。
でも特に更新ネタもないので、7月に読んだ本のまとめでお茶を濁しておきます……。
ひとこと感想は、Twitterから引っ張ってきたものです。
天外消失 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
クレイトン・ロースン 他 / 早川書房編集部 編
名短篇集。なかでも、いちばん印象に残ったのは、イーヴリン・ウォーの「ラヴデイ氏の短い休暇」。何気なく書かれているようでいて、様々なものを隠し持っているようなところが。
ペニーフット・ホテル受難の日 (創元推理文庫)
ケイト・キングズバリー / 務台夏子 訳 / 東京創元社
エドワード朝が舞台で、上流階級に人気がある海辺のホテルで貴婦人が転落死するという事件が起こる、といった話。しかし、妻をなくしたばかりの男性客のところへ聞き込みにいく女主人&支配人といい、騒動を引き起こすゴシップ好きのホテルメイドたちといい、客への配慮が行き届いた「上流階級御用達の優雅なホテル」だとは到底思えないのだが……。全体的にかなり薄味だった。
カッサンドラ (世界文学全集 2-2)
クリスタ・ヴォルフ / 中込啓子 訳 / 河出書房新社
王女カッサンドラの視線から語りなおされるトロイア戦争。訳のせいなのか、かなり読みづらかったのだけれど、それでも、ぐいぐいと惹きつけられる物語だった。
ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)
ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)
マイケル・シェイボン / 黒原敏行 訳 / 新潮社
第二次大戦後、中東ではなくアラスカにユダヤ人たちの移住地があり、2ヶ月後にアメリカへの返還を控えたその土地で殺人が起こる、という改変歴史SFミステリー。訳者あとがきにあるように、架空の世界を描くことで現実世界の問題を浮き彫りにするといった種のSFの好例。だけど、最後の締め方があまり好きじゃない……。フィリピン風中華ドーナツはめっちゃおいしそうだけど。
負けた者がみな貰う (ハヤカワepi文庫)
グレアム・グリーン / 丸谷才一 訳 / 早川書房
軽いお菓子だと思って食べてみたら、ほとんど味がなかった……という感じ。
アンブロークンアロー―戦闘妖精・雪風
神林長平 / 早川書房
「戦闘妖精・雪風」の三作目。
石の夢〈上〉 (ハヤカワ文庫FT)
石の夢〈下〉 (ハヤカワ文庫FT)
ティム・パワーズ / 浅井修 訳 / 早川書房
19世紀前半のヨーロッパを舞台に、主人公の医師クロフォード、バイロンやシェリイたちの、吸血鬼一族との死闘を描いた幻想伝奇小説。おもしろいことはおもしろいんだけど、あんまり好みじゃなかった。(しかし、ポリドリの扱いがヒドイ…)
でも特に更新ネタもないので、7月に読んだ本のまとめでお茶を濁しておきます……。
ひとこと感想は、Twitterから引っ張ってきたものです。
天外消失 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)クレイトン・ロースン 他 / 早川書房編集部 編
名短篇集。なかでも、いちばん印象に残ったのは、イーヴリン・ウォーの「ラヴデイ氏の短い休暇」。何気なく書かれているようでいて、様々なものを隠し持っているようなところが。
ペニーフット・ホテル受難の日 (創元推理文庫)ケイト・キングズバリー / 務台夏子 訳 / 東京創元社
エドワード朝が舞台で、上流階級に人気がある海辺のホテルで貴婦人が転落死するという事件が起こる、といった話。しかし、妻をなくしたばかりの男性客のところへ聞き込みにいく女主人&支配人といい、騒動を引き起こすゴシップ好きのホテルメイドたちといい、客への配慮が行き届いた「上流階級御用達の優雅なホテル」だとは到底思えないのだが……。全体的にかなり薄味だった。
カッサンドラ (世界文学全集 2-2)クリスタ・ヴォルフ / 中込啓子 訳 / 河出書房新社
王女カッサンドラの視線から語りなおされるトロイア戦争。訳のせいなのか、かなり読みづらかったのだけれど、それでも、ぐいぐいと惹きつけられる物語だった。
ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫)ユダヤ警官同盟〈下〉 (新潮文庫)
マイケル・シェイボン / 黒原敏行 訳 / 新潮社
第二次大戦後、中東ではなくアラスカにユダヤ人たちの移住地があり、2ヶ月後にアメリカへの返還を控えたその土地で殺人が起こる、という改変歴史SFミステリー。訳者あとがきにあるように、架空の世界を描くことで現実世界の問題を浮き彫りにするといった種のSFの好例。だけど、最後の締め方があまり好きじゃない……。フィリピン風中華ドーナツはめっちゃおいしそうだけど。
負けた者がみな貰う (ハヤカワepi文庫)グレアム・グリーン / 丸谷才一 訳 / 早川書房
軽いお菓子だと思って食べてみたら、ほとんど味がなかった……という感じ。
アンブロークンアロー―戦闘妖精・雪風神林長平 / 早川書房
「戦闘妖精・雪風」の三作目。
石の夢〈上〉 (ハヤカワ文庫FT)石の夢〈下〉 (ハヤカワ文庫FT)
ティム・パワーズ / 浅井修 訳 / 早川書房
19世紀前半のヨーロッパを舞台に、主人公の医師クロフォード、バイロンやシェリイたちの、吸血鬼一族との死闘を描いた幻想伝奇小説。おもしろいことはおもしろいんだけど、あんまり好みじゃなかった。(しかし、ポリドリの扱いがヒドイ…)
2009. 07. 11
8月に出る本
ダイアナ・ウィン・ジョーンズの 『キャットと魔法の卵』 は、予定通り、8月下旬に出るようだ。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refBook=978-4-19-862789-8&Sza_id=MM
***********************************************
8月から10月にかけて、Harperから "The Ngaio Marsh Collection" なるものが出るようです。
全11冊のペーパーバックで、一冊に2〜3作ずつ、マーシュの長編全32作を収録する模様。
A Man Lay Dead: WITH Enter a Murder (The Ngaio Marsh Collection) Ngaio Marsh (ペーパーバック - 2009/9/3)
新品: ¥ 1,394
近日発売 予約可
日本でのマーシュ翻訳も終息してしまったようだし、読みたい作品が入っているのを何冊か買ってみようかと。
装丁次第では、全冊揃えたくなっちゃうかも。
でも、洋書なので、結局は本棚の飾りと化してしまうことは目に見えてるんだけど(笑)。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refBook=978-4-19-862789-8&Sza_id=MM
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8月から10月にかけて、Harperから "The Ngaio Marsh Collection" なるものが出るようです。
全11冊のペーパーバックで、一冊に2〜3作ずつ、マーシュの長編全32作を収録する模様。
新品: ¥ 1,394
近日発売 予約可
日本でのマーシュ翻訳も終息してしまったようだし、読みたい作品が入っているのを何冊か買ってみようかと。
装丁次第では、全冊揃えたくなっちゃうかも。
でも、洋書なので、結局は本棚の飾りと化してしまうことは目に見えてるんだけど(笑)。
2009. 06. 28
『二つの薔薇』 スティーヴンソン
The Black Arrow: A Tale of the Two Roses (1888)スティヴンソン / 中村徳三郎 訳 / 岩波文庫
[ Amazon ]
ヘンリー6世の治世。両親を早くに亡くしたディック(リチャード・シェルトン)は、「濠の館」の騎士サー・ダニエル・ブラックリィの後見のもとで成長したが、サー・ダニエルはディックの父を殺したのだと噂されていた。やがて、その噂が本当だと知ったディックは、濠の館から抜け出し、サー・ダニエルと敵対して森に潜む一味(黒い矢がトレードマークで、原題はここから来ている)と行動をともにすることになる。
薔薇戦争を背景とした冒険小説。とはいえ、やがてディックはグロスター公リチャード(のちのリチャード3世)とともに戦い、武勲を立てることになるのだけれど、戦いに嫌気がさしてそれまでの名声を投げ出し、愛する女性と森のなかで静かに暮らすことを選ぶというのは、通常の騎士の成長物語とはいささか趣きが異なるように思えます。(ただまあ、著者スティーヴンソンとしても、その後のリチャードの暗い運命に、主人公を伴わせるわけにもいかなかったんだろうなあ……という気もする)
また、ロマンス面もちょっと風変わりな展開。
サー・ダニエルは、多額の財産を相続する令嬢ジョアナ・セドリィを、財産狙いでディックの婚約者に決める。しかし、彼女の後見人が他の男に嫁がせようとしたため、サー・ダニエルはジョアナを誘拐してきて、男の子の格好をさせる。サー・ダニエルのもとから逃げ出した男装のジョアナを、気のいいディックは成り行きから安全な場所まで連れて行ってあげることになる……相手を少年ジョンだと思い込み、実は女の子だとはまったく気づかないまま。一方、ディックが自分の婚約者であることを知っているジョアナは、「女に興味はない」と言うディックに、「でも、あなた結婚するそうじゃありませんか」などとかまを掛けてみたりする。この辺り、鈍い主人公と男装少女のラブコメ的展開で、読んでてニヤニヤしっぱなしでした(笑)
ジョアナは思ったことをディックにずけずけと言うし、ディックはそんなジョアナを生意気だと思って殴ろうとしたりする。しかし、森の中での逃避行を続け、いくつかの危機を一緒に乗り越えるうちに、お互いの強いところも弱いところも知ると同時に、ディックはジョアナを守ってやりたいと思うし、ジョアナはディックの優しさを知る。結局二人はサー・ダニエルのもとに連れ戻されてしまい、そこでディックはやっとジョアナが女性であることに気づき、二人はお互いへの愛を打ち明けあうのですが(ここでの二人の会話がこれまたニヤニヤもの(笑))、これまでの過程があるからこそ、人間同士としての絆の上に築かれたこの二人の男女の愛がごくごく自然で強固なものに感じられる。ここまでロマンスへの導入がなめらかで納得のいく小説ってなかなかなくって、スティーヴンソンさん巧いなあ〜、と思いました。
1950年の翻訳で、古い漢字が多用されていて読みづらく、最初のうちは、どんな話なのかいまいちよく把握できないほどでした。
とにかく、ディックとジョアナの微笑ましい恋愛にニヤニヤしまくりだったので、古い訳なのも「品切重版未定」状態なのももったいない。新訳で出してくれないかなあー。
2009. 06. 04
空更新
うわわわ、一ヶ月更新をさぼっていたせいで、ブログの先頭に広告が表示されるようになってしまいました。
それを消すために、とりあえず更新してみる。
10日ほど前からTwitterを始めました。サイドバーに表示してあります。
ブログよりも、ちょこちょこと更新しやすいかなあ、と思って。
でも、すでに滞りがちになってるかも(笑)。
それを消すために、とりあえず更新してみる。
10日ほど前からTwitterを始めました。サイドバーに表示してあります。
ブログよりも、ちょこちょこと更新しやすいかなあ、と思って。
でも、すでに滞りがちになってるかも(笑)。
2009. 05. 05
読了メモ 『魔法の玩具店』
5連休の真っ最中です。
実は連休の直前の4月28日に熱を出して、三日間寝込んでしまいまして……(5月1日には出勤できましたが、でなければ私だけ9連休にしてしまうところだった……)
その風邪がどうも治りきっていなくて、連休中も家でおとなしくしてます……つまり、本を読んで昼寝するという毎日を送ってるってこと。
魔法の玩具店
The Magic Toyshop (1967)
アンジェラ・カーター / 植松みどり 訳 / 河出書房新社
1988-01
田園地方で裕福な暮らしをしていた15歳の少女メラニーは、突然の事故で両親を失い、模型作りに夢中の弟やまだ幼い妹とともに、一度も会ったことのない叔父の家で暮らすことになる。ロンドンの下町で叔父が営む玩具店には、結婚の夜に言葉を失くしてしまった叔父の妻と、彼女の年若い二人の弟が同居しており、叔父はその一家を暴君として支配していたのだった。
悪魔的な叔父に虐げられる若い娘、というゴシック小説の枠組みに、少女が女になっていく苦い成長物語を融合させた小説。
メラニーが叔父にグロテスクな白鳥の人形と演じさせられる「白鳥とレダ」のエピソードなど、様々な象徴と暗示に満ち満ちた作品なんだけど、自分にはそれらをうまく読み取れないのが歯がゆい。
ところで、左上の表紙絵は洋書(Penguinのペーパーバック)のものなんだけど、大きな画像で見てみると、オレンジのペンギンのマークまでが……!
実は連休の直前の4月28日に熱を出して、三日間寝込んでしまいまして……(5月1日には出勤できましたが、でなければ私だけ9連休にしてしまうところだった……)
その風邪がどうも治りきっていなくて、連休中も家でおとなしくしてます……つまり、本を読んで昼寝するという毎日を送ってるってこと。
魔法の玩具店The Magic Toyshop (1967)
アンジェラ・カーター / 植松みどり 訳 / 河出書房新社
1988-01
現実と夢の間をさ迷う、純白のウェディング・ドレスの少女メラニー。血染めのドレスに暗示される、両親の突然の死。メラニーは、奇怪な玩具店の経営者、繰り人形に異常な執着を示す叔父フィリップの欲望に巻きこまれていく…。性の目覚めとそれに伴う様々な喪失。少女の成長の痛みを鮮烈に捉えた、いまイギリスで最も注目を集めているアンジェラ・カーターの意欲作。 (「BOOK」データベースより)
田園地方で裕福な暮らしをしていた15歳の少女メラニーは、突然の事故で両親を失い、模型作りに夢中の弟やまだ幼い妹とともに、一度も会ったことのない叔父の家で暮らすことになる。ロンドンの下町で叔父が営む玩具店には、結婚の夜に言葉を失くしてしまった叔父の妻と、彼女の年若い二人の弟が同居しており、叔父はその一家を暴君として支配していたのだった。
悪魔的な叔父に虐げられる若い娘、というゴシック小説の枠組みに、少女が女になっていく苦い成長物語を融合させた小説。
メラニーが叔父にグロテスクな白鳥の人形と演じさせられる「白鳥とレダ」のエピソードなど、様々な象徴と暗示に満ち満ちた作品なんだけど、自分にはそれらをうまく読み取れないのが歯がゆい。
ところで、左上の表紙絵は洋書(Penguinのペーパーバック)のものなんだけど、大きな画像で見てみると、オレンジのペンギンのマークまでが……!
2009. 04. 25
最近読んだ海外ミステリ2冊
来月、徳間書店から、ダイアナ・ウィン・ジョーンズのクレストマンシーシリーズ最新作が出るようですね。やっと翻訳されるのかー、楽しみだー。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refBook=978-4-19-862742-3&Sza_id=MM
[5/20訂正] 『魔法の館にやとわれて』 やっと本屋で購入できて、訳者あとがきだけチラッと見たんですが(本編は週末にゆっくり楽しむ予定)、これはシリーズ最新作ではなかったですね……すみません(でも、徳間のサイトに「最新作」って書いてあるんだよね…)。ほんとの最新作 『キャットと魔法の卵』 は今年8月に翻訳が出る予定だそうです。そっちも嬉しいけれど、ハウルの続編は〜?
それから、来月の光文社古典新訳文庫は、ジーン・ポーターの 『そばかすの少年』。以前、角川のマイディア・ストーリー文庫から出ていた作品なんですが、なんとなく意外なチョイスだ。私はこれの続編の 『リンバロストの乙女』 が好きなので(主に前半部分)、そっちも出してくれないかなぁ。
以下は、先々週に読んだランダムハウス講談社文庫のミステリー小説2冊の読了メモ。
最近、読書時間が細切れにしかとれないせいか、話の内容がなかなか頭の中に入ってこない。感想もそんな感じ……。
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ブラン・マントー通りの謎 (ニコラ警視の事件 1)
L’énigme des Blancs‐Manteaux (2000)
ジャン=フランソワ・パロ / 吉田恒雄 訳 / ランダムハウス講談社文庫
2008-11
真相の意外性などはあまりないのだれど、読みやすいし、料理の描写がとってもおいしそう〜。2・3作目も邦訳が決定しているそうで、出たら読みます。
でも、シリーズものとしては、主人公のニコラにもうちょっとキャラ立ちがほしいな……。見習いという割には頭が切れすぎなような気がするし、それでいて料理人のおばちゃんたちに好かれるような人の良さがある好青年という設定なんだけど、読んでいてもいまいち伝わってこないんだよな……。
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ダブリンで死んだ娘 (ランダムハウス講談社文庫)
Christine Falls (2006)
ベンジャミン・ブラック / 松本剛史 訳 / ランダムハウス講談社
2009-04
2005年のブッカー賞受賞作家ジョン・バンヴィルが、別名義で書いた作品。
孤児のクワークは、ギャレット判事に引き取られ、その息子のマラカイ(マル)と兄弟のように育った。マルの妻サラは、クワークの亡き妻デリアの姉で、昔愛した女性でもある。サラとデリアの父親であるアメリカの実業家クロフォードも絡んできて、謎解きというよりは、クワークの家族の話といった趣きが強い。
以前読んだバンヴィル名義の 『バーチウッド』(→感想) が素晴らしかったので、この作品も期待して読んでみたんだけど……。よく書けたミステリー小説ではあるんだろうけれど、「ブッカー賞作家が別名義でミステリに初挑戦した話題作」というほどの「違い」は、正直、私にはわからなかった。人物設定と人間関係(すれ違いの結婚をしてしまった夫婦、両親に結婚を反対される若い娘など)がかなり類型的に思えたのが、大きな原因かもしれない。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refBook=978-4-19-862742-3&Sza_id=MM
[5/20訂正] 『魔法の館にやとわれて』 やっと本屋で購入できて、訳者あとがきだけチラッと見たんですが(本編は週末にゆっくり楽しむ予定)、これはシリーズ最新作ではなかったですね……すみません(でも、徳間のサイトに「最新作」って書いてあるんだよね…)。ほんとの最新作 『キャットと魔法の卵』 は今年8月に翻訳が出る予定だそうです。そっちも嬉しいけれど、ハウルの続編は〜?
それから、来月の光文社古典新訳文庫は、ジーン・ポーターの 『そばかすの少年』。以前、角川のマイディア・ストーリー文庫から出ていた作品なんですが、なんとなく意外なチョイスだ。私はこれの続編の 『リンバロストの乙女』 が好きなので(主に前半部分)、そっちも出してくれないかなぁ。
以下は、先々週に読んだランダムハウス講談社文庫のミステリー小説2冊の読了メモ。
最近、読書時間が細切れにしかとれないせいか、話の内容がなかなか頭の中に入ってこない。感想もそんな感じ……。
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ブラン・マントー通りの謎 (ニコラ警視の事件 1)L’énigme des Blancs‐Manteaux (2000)
ジャン=フランソワ・パロ / 吉田恒雄 訳 / ランダムハウス講談社文庫
2008-11
イギリスとの戦に明け暮れていたルイ15世治下のフランス。ブルターニュから上京し、パリ警察総監の下で見習い警視を務める若きニコラ青年は、ある警視の失踪事件の担当を命ぜられ困惑していた。なぜ経験もない自分が任命されたのか? 悩みつつも捜査を開始したニコラだが、失踪事件はやがて陰惨な殺人事件へ、そして王宮をもおびやかす一大事へと発展する……。18世紀のパリを鮮やかに描いたフランスの人気シリーズ登場! (裏表紙より)
真相の意外性などはあまりないのだれど、読みやすいし、料理の描写がとってもおいしそう〜。2・3作目も邦訳が決定しているそうで、出たら読みます。
でも、シリーズものとしては、主人公のニコラにもうちょっとキャラ立ちがほしいな……。見習いという割には頭が切れすぎなような気がするし、それでいて料理人のおばちゃんたちに好かれるような人の良さがある好青年という設定なんだけど、読んでいてもいまいち伝わってこないんだよな……。
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ダブリンで死んだ娘 (ランダムハウス講談社文庫)Christine Falls (2006)
ベンジャミン・ブラック / 松本剛史 訳 / ランダムハウス講談社
2009-04
<聖家族病院>の病理医クワークは死体安置室の遺体にふと目を止めた。救急車で運び込まれたクリスティーンという名の美しい女性で、死因は肺塞栓。明らかに出産直後と見える若い女性が肺塞栓とは? 死亡診断書を書いた義兄の産婦人科マルの行動に不審を抱いたクワークは再び安置室を訪れる。だが、遺体はすでに運びだされていた! 1950年代のダブリンを舞台に、ブッカー賞作家が別名義でミステリに初挑戦した話題作。 (裏表紙より)
2005年のブッカー賞受賞作家ジョン・バンヴィルが、別名義で書いた作品。
孤児のクワークは、ギャレット判事に引き取られ、その息子のマラカイ(マル)と兄弟のように育った。マルの妻サラは、クワークの亡き妻デリアの姉で、昔愛した女性でもある。サラとデリアの父親であるアメリカの実業家クロフォードも絡んできて、謎解きというよりは、クワークの家族の話といった趣きが強い。
以前読んだバンヴィル名義の 『バーチウッド』(→感想) が素晴らしかったので、この作品も期待して読んでみたんだけど……。よく書けたミステリー小説ではあるんだろうけれど、「ブッカー賞作家が別名義でミステリに初挑戦した話題作」というほどの「違い」は、正直、私にはわからなかった。人物設定と人間関係(すれ違いの結婚をしてしまった夫婦、両親に結婚を反対される若い娘など)がかなり類型的に思えたのが、大きな原因かもしれない。
* Tag : 歴史/時代もの
