* Category : 「 SF&ファンタジー 」の記事
- 2007-05-11 『闇の戦い(4) 樹上の銀』 スーザン・クーパー
- 2007-05-09 『闇の戦い(3) 灰色の王』 スーザン・クーパー
- 2007-04-27 『トムは真夜中の庭で』 フィリパ・ピアス
- 2007-04-12 『闇の戦い(2) みどりの妖婆』 スーザン・クーパー
- 2007-04-08 『闇の戦い(1) 光の六つのしるし』 スーザン・クーパー
- 2007-02-15 『コーンウォールの聖杯』 スーザン・クーパー
- 2007-01-02 『海駆ける騎士の伝説』
- 2006-09-25 『オズの魔女記』
- 2006-09-05 『親愛なるクローン』
- 2006-08-31 『華氏451度』
2007. 05. 11
『闇の戦い(4) 樹上の銀』 スーザン・クーパー
Silver on the Tree (1977)スーザン・クーパー / 浅羽莢子 訳 / 評論社
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「恐れるな、これが〈闇〉の最後の追跡なのだ」――ついにおとずれた〈闇〉との決戦。運命を担うのは、たった六人の〈光〉の仲間たち……。時と伝承の織りなす壮大なファンタジー最終章。 (カバー折込より)
良かった〜。
読了直後は単に「(なんか腑に落ちない点もあるけど)おもしろかったー」でしたが、読み終わって数日経った今でも、ふと気がつくと作品の世界を反芻しているような感じ。それだけ作品世界に魅了されたということでしょう。あとからじわじわと感じられる良さがあるというか。
その魅力の大元は、その作品世界がイギリスの風土にしっかりと根差しているところ。ウェールズの山々やコーンウォールの海などの自然、アーサー王物語やケルトの伝説、民俗伝承の数々(これらに疎い私にはよくわからなかったけど。詳しい人だと「ああ!あれか」とわかって楽しいんだろうな)、そして日常生活。それらが作品に奥行きと、堅実さみたいなものを与えています。
しかし、“光”と“闇”の戦いについては、最後までいまいちピンときませんでした。理論的には理解できても、感覚的に納得できないことが多かった。あと、終盤で二人の人物がそれぞれ下す重要な決断についても。確かにそれが「ベスト・チョイス」なのだろうけど……うーむ。(このあたりは、『灰色の王』 で“光”の性質である「絶対的な善」の冷たさ・酷薄さを指摘する人間とウィルが交わす会話にある程度集約されていると思いますが…)
それと、“古老”たちが何度か、この世を“闇”から救おうとするのは人間たちのため、と口にするところ。しかし、この“闇”との最後の戦いに加わる人間は、非常に重要な役割を果たすとはいえ、ごく少数。その後の世界の行方は人間の努力にゆだねられるわけだけど、自分たちが「勝ち取ったもの」ではなく「与えられたもの」というのはちょっと危ういんじゃないだろうか…。
真面目じゃない感想をひとつ。最初、ブラァンとジェーンでウィルをめぐって張り合っているかと思いきや、後半では「美人だ」と言ったりプレゼントをしようとしたりと、ブラァンがジェーンを気にしている様子があるのにウケた(笑)。
シリーズ全体としては、いちばん物語の力強さと完成度の高さを感じさせられたのは 『灰色の王』、個人的に好きなのは 『みどりの妖婆』。
もっとアーサー王やケルトの伝説について知識を得て、いつかもう一度読んでみたいシリーズです。
※ 「闇の戦いシリーズ」感想一覧
『コーンウォールの聖杯』
『闇の戦い(1) 光の六つのしるし』
『闇の戦い(2) みどりの妖婆』
『闇の戦い(3) 灰色の王』
* Tag : 「闇の戦い」シリーズ
2007. 05. 09
『闇の戦い(3) 灰色の王』 スーザン・クーパー
The Grey King (1975)スーザン・クーパー / 浅羽莢子 訳 / 評論社
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「ぼくはきみを待っていたんだよ」―― “光”の使者ウィルの前に現れた白髪の少年ブラァン。果たして彼は味方なのか? 銀の眼を持つ犬カーヴァルに導かれ、ふたりはいにしえの魔法を秘めた山へ踏み入る…。
闇の戦いシリーズ4作目(『コーンウォール〜』を含めて)、今回の舞台はウェールズ。重い病から回復したあとの転地療養のため、叔母の農場にやってきたウィル。しかし真の目的は「黄金の竪琴」の探索。そして、もうひとりの主人公とも言うべき白い髪・白い肌・金の眼の不思議な少年ブラァン・デイヴィーズと出会います。琴を探す二人の前に“闇”に属する「灰色の王」が立ちはだかり…。
これまで背景としてチラチラ出てきたアーサー王伝説が、本作ではかなり色濃く現れています。あと、ウェールズの山々や湖などの自然の雰囲気や、ブラァンがウィル相手に開講した「ウェールズ語講座」に象徴されるような土地の文化も。
ページ数は比較的少ないけれど、人間の負の感情が容赦なく描き出されているさまは痛々しく思えるほどで、さらにブラァンのめざめの場面にはアーサー王伝説に裏打ちされた重みがあり、物語の力強さというものを感じさせられる作品でした。
* Tag : 「闇の戦い」シリーズ
2007. 04. 27
『トムは真夜中の庭で』 フィリパ・ピアス
Tom's Midnight Garden (1958)フィリパ・ピアス / 高杉一郎 訳 / 岩波少年文庫
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知り合いの家にあずけられて、友だちもなく退屈しきっていたトムは、真夜中に古時計が13も時を打つのを聞き、昼間はなかったはずの庭園に誘いだされて、ヴィクトリア朝時代のふしぎな少女ハティーと友だちになります。歴史と幻想が織りなす傑作ファンタジー。 (裏表紙より)
主人公のトムよりも、同性であるハティーのほうに興味を持ちつつ読みました。なぜトムは時を越えてハティーに会いにいくことができたのか…というところに、深い余韻の残る作品。
あと、凍った川でスケートをして、下流の町まで滑っていくという場面が印象的でした。
2007. 04. 12
『闇の戦い(2) みどりの妖婆』 スーザン・クーパー
Greenwitch (1974)スーザン・クーパー / 浅羽莢子 訳 / 評論社
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大英博物館から盗まれた「トリウィシックの聖杯」。ウィルとドルー家の三人の子どもたちは、聖杯を求めて訪れたコーンウォールで、奇妙な祭りに出会う。祭りの夜、サンザシの枝で作られるみどりの妖婆。深い海底に妖婆が隠しもつ宝とは? 祭りの宵、荒魔術が解き放たれる…。 (出版社サイトより)
『コーンウォールの聖杯』 (→感想) のドルー家のきょうだい、サイモン・ジェーン・バーニーが再登場。
“闇”によって盗み出された聖杯を追い、メリマンとともにふたたびトリウィシックを訪れた三人。そこへ、メリマンに連れられてウィルもやってくる。メリー大伯父さんと聖杯探しの秘密を共有しているという意識の強いサイモンとバーニーは、ウィルの正体を知らないので彼を邪魔者として疎ましく思っちゃったりするわけです。
そんな兄弟ふたりに対して今回はジェーンが、みどりの妖婆とのエピソードなど、なかなか魅力的に書かれていますね。それに、ジェーンの目を通して見たウィルがなんだかかっこいい。普段の人のよさそうな少年と“古老”のギャップというか…。
昔の密輸船のくだりは、さすがコーンウォールが舞台といったところ?(デュ・モーリアの 『埋もれた青春(ジャマイカ・イン)』 で「密輸船・難破船荒らし=コーンウォール」という刷込みが…)
あ〜、登場人物たちにちょっとずつ愛着みたいなものが沸いてきて、だんだんおもしろくなってきたぞー。でも続き読むのは一時中断。
* Tag : 「闇の戦い」シリーズ
2007. 04. 08
『闇の戦い(1) 光の六つのしるし』 スーザン・クーパー
The Dark is Rising (1973)スーザン・クーパー / 浅羽莢子 訳 / 評論社
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「今夜はいやな夜になる。明日に到っては、想像を絶する一日になるだろう」――十一歳の誕生日に“古老”としてめざめたウィル。いにしえより続く“光”と“闇”の戦いが、最後の“古老”を待っていた…。ウィルの使命は、六つの“光のしるし”を探し出し、それを護ること。壮大な「闇の戦い」シリーズ、注目の第1巻。
けっこう唐突な話に思えるなあ。“光”と“闇”の戦いが何千年も前から続いてきたという前提があって、あまり細かい設定は語られず、読者は主人公のウィル・スタントン(七番目の息子のそのまた七番目の息子)同様、そのなかに突然ポンっと投げ込まれる感じです。先に 『コーンウォールの聖杯』 から読んでいなかったら、ちょっと取っ付きにくかったかも。
冬至前夜から翌年の十二夜にかけての田舎の村が舞台で、クリスマスのプレゼントに大喜びしたり教会の礼拝に少年聖歌隊として参加したりと、ウィルはいつもは普通の少年の生活を送っているのですが、その日常生活のなかに突然“闇”の者たちが侵入してくるというところが怖い。
ただ、今の時点では“光”や“闇”についていまいちよく把握できていないので、“光の古老”であるウィルやメリマンよりも、“光”と“闇”の両方に利用される人間のホーキンに同情してしまいます。
この作品、アーサー王伝説の他にもイギリスの伝説やら民話やらがあちこちにちりばめられていて、予習のつもりでアーサー王入門書一冊読んだだけでは、とてもじゃないけど追っつかなかった…。「狩人ハーンって、樫の木って何???」状態で、あとでネットで調べましたよ。他にもいろいろと読み落としているんだろうなあ。船に葬られた暗黒時代のイングランドの王というのも、たぶん元ネタがあるんだろうな…。
※ 「闇の戦いシリーズ」感想一覧
『コーンウォールの聖杯』
『闇の戦い(2) みどりの妖婆』
『闇の戦い(3) 灰色の王』
『闇の戦い(4) 樹上の銀』
* Tag : 「闇の戦い」シリーズ
2007. 02. 15
『コーンウォールの聖杯』 スーザン・クーパー
Over Sea, Under Stone (1965)スーザン・クーパー / 武内孝夫 訳 / 学習研究社
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三人の子どもたちが、夏休みにコーンウォール地方の町を訪れた。三人は、滞在している古い屋敷「グレイ・ハウス」の屋根うら部屋から、七百年前にかかれたアーサー王伝説をめぐる秘密の古文書を発見する。その古文書には、「闇」の世界と戦う騎士たちに受け継がれてきた「聖杯」のことがかかれていた。聖杯はアーサー王の実在を証明することになるのだが…。イギリス人の作家スーザン・クーパーの初期の作品で、この後発表された「闇の戦いシリーズ」の『始まりの物語』ともいうべき作品。
改訳新装版が刊行されはじめたので、これを機に「闇の戦いシリーズ」を読んでみようかと。
この 『コーンウォールの聖杯』 はシリーズ前史にあたる番外編らしく、ネット検索してみたら、『光の六つのしるし』 の前に読め、いや 『光〜』 を先に読んだほうがいい、と意見が分かれるようでしたが、原書刊行順が先のこちらから読みました。
ドルウ家の三人の子供たちが古文書を発見し、そこに書かれた聖杯に似せたカップを探すという冒険が始まるが、悪の一味がそれを奪おうとし……というストーリー。話の背景がよく見えないという点で、これ単体としてはちょっと物足りないな。シリーズの始まりの物語なんだと言われれば納得がいくけど。
あと、ドルウ兄弟は末っ子バーニイ以外はあまり好きになれない子供たちだね。兄のサイモンはやたら威張り屋だし、長女ジェーンはステレオタイプの「女の子」キャラだし。
ところで、この作品はアーサー王伝説が下敷きになっているわけですが、やっぱりアーサー王物語勉強しなきゃダメかなあ……。
前にもちょろっと書いたけれど、騎士物語にはあまり興味がないので、これまでアーサー王関連にも断片的にしか触れたことがなかったのでした。
イギリスのファンタジーをちゃんと読もうと思ったら、アーサー王物語は絶対に押さえておかなきゃいけないよね……。なにか読みやすい入門書でもないかなあ。
* Tag : 「闇の戦い」シリーズ
2007. 01. 02
『海駆ける騎士の伝説』
Everard's Ride (1966)ダイアナ・ウィン・ジョーンズ / 野口絵美 訳 / 徳間書店
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百年に一度現れるという伝説の騎士たちを目にした、12歳のアレックスと姉のセシリアは、謎を解こうと海辺の小島へ向かう。流砂の中に隠された道を見つけた二人は、少年大公が治める別世界の国へ…? 十九世紀英国と時の狭間にある国を舞台に、二つの世界の少年少女が活躍するロマンチックな冒険ファンタジー。人気作家が1966年に書いた初期の傑作。 (出版社サイトより)
ジョーンズさんがデビュー前に書いた作品。
正統派というか、直球というか……私はあまり楽しめなかった。騎士たちの戦いみたいな題材にはあまり興味がないせいかも。
あー、そういえば去年、前日譚の 『バビロンまでは何マイル』 の翻訳が出て読むことができたので、さあこれで 『花の魔法、白のドラゴン』 を読むぞ…と思っていたのに、結局読めなかった…。今年こそ。
2006. 09. 25
『オズの魔女記』
Wicked: The Life and Times of the Wicked Witch of the West (1995)グレゴリー・マグワイア / 廣本和枝 訳 / 大栄出版
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オズの国のマンチキンで、緑の肌をした女の子が生まれた。彼女はエルファバと名づけられ、その肌と変わり者の両親のせいで寂しい少女時代を送る。時を同じくして、気球に乗ってやってきた男“ウィザード”がオズの国を支配し、独裁者となった。シズの大学へ進学したエルファバは、最初は疎遠だったルームメイトのお嬢様ガリンダ(グリンダ)とやがて友情を結ぶようになる。校長マダム・モリブルがウィザードのために自分の才能を利用しようとしていることに反発したエルファバは、グリンダをつれてエメラルドの都へウィザードに会いに出かけるが…。
ブロードウェイ・ミュージカル「Wicked(ウィキッド)」の原作。『オズの魔法使い』を「西の悪い魔女」を主人公にして語り直した物語で、オズの国の政治(弱者・動物迫害に憤慨したエルファバは反政府活動に身を投じる)や民族、宗教などの問題に踏み込んでおり、元になっている児童文学よりもずっとシリアスな内容。ちょっとひねくれているものの聡明なエルファバが魅力的だった前半はとてもおもしろかったのに、後半に入って(ヴィンカスに行くあたりから)なんだかチンプンカンプンに…。かなり偏屈で頑なな女性になってしまったエルファバがどのように考え、何を望んで行動しているかがよくわからなくて置いていかれ状態(前半部分もエルファバの心理描写は少ないが)。それはエルファバだけでなく、彼女の妹・ネサローズ(ドロシーの家につぶされることになる「東の悪い魔女」)やグリンダ、その他の人たちについても同じ。また、主人公エルファバが自分なりの行動の途中でドロシーたちに「退治」されてしまう、という最初から決まってしまっているアンハッピーエンドなので、決着がつけられないままの事柄も多く、ちょっとモヤモヤ…。
ところで、この作品に出てくる地名や民族名などは、ほとんどがオズ・シリーズに基づいているのかな。私は最初の 『オズの魔法使い』 と続編を二つか三つ読んだだけなので、よくわからないんだけど。
そういえば、小学生のとき、クラスで 『オズの魔法使い』 のお芝居をやって、私は「西の悪い魔女」役だったなあ…と、ふと思い出しました…。
※ 追記 (2007/09)
この本、絶版になっていたんですが、他の出版社から新訳が刊行されるようです。9月22日発売予定。
ウィキッド(上) 誰も知らない、もう一つのオズの物語
ウィキッド(下) 誰も知らない、もう一つのオズの物語
グレゴリー・マグワイア / 服部千佳子、藤村奈緒美 訳 / ソフトバンククリエイティブ
2006. 09. 05
『親愛なるクローン』
Brother in Arms (1989)ロイス・マクマスター・ビジョルド / 小木曽絢子 訳 / 創元SF文庫
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ある時は辺境惑星の一介の中尉、ある時は極秘任務に就いた傭兵艦隊の提督――。二重生活を送るマイルズは、隠密作戦を成功させたが敵に追われ、艦隊を引き連れて地球まで逃げてきた。だが運悪くTVレポーターに正体を悟られる。とっさの機転で「あの傭兵提督は、わたしの非合法なクローンなんだ!」とでっちあげたまでは良かったのだが…想像もしない災難が。痛快活劇第2弾。
≪ヴォルコシガン・サーガ≫、マイルズ24歳のときの話。
このシリーズ久しぶりに読んだけど、おもしろい〜。ストーリーがスピーディーに展開されていくのもいいし、心身ともにヘロヘロになりながら頭の回転の速さと口八丁で続出するトラブルをかわしていくマイルズ、かっこいいエリ・クイン、のほほんな従兄弟のイワンといった個性的な登場人物が好きだ。
しかし、このシリーズってどういう順序で読めばいいのか悩む。翻訳の出版順が原書と違っているし、原書も時系列順に書かれているわけではないようだし…。とりあえず私はテキトーに 『戦士志願』 → 『天空の遺産』 → 『親愛なるクローン』 と読んだのですが…。
と、思ったら、東京創元社のサイトでこのシリーズの紹介ページを発見 ↓
http://www.tsogen.co.jp/wadai/0312_01.html
『無限の境界』 と 『ヴォル・ゲーム』 を先に読んだほうがよかったかなー。(読む前にちゃんと調べとけよ、って話ですね…)
2006. 08. 31
『華氏451度』
Fahrenheit 451 (1953)レイ・ブラッドベリ / 宇野利泰 訳 / ハヤカワ文庫
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華氏四五一度とは紙が自然発火する温度――その世界の法律が禁じた本を見つけしだい焼きすてる自分の任務に少しも疑問を抱かなかったモンターグが、初めてもった恐るべき秘密とは? 未来を詩の心でうたうSFの抒情詩人が、その持つ感受性と才能のすべてをうちこんで結晶させた不朽の名作!
未来の話として書かれていますが、この作品が書かれた1953年にはすでにその危機は存在しており、そして今も変わらず存在し続けているのだなあ。
……これ以上の感想を書くのは、著者の威を借りて説教する読者となってしまうのでやめとこ。
