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2008. 12. 28

『怪奇小説傑作集(5) ドイツ・ロシア編』

H・H・エーヴェルス 他 / 植田敏郎・原卓也 訳 / 創元推理文庫
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「恐怖は人間の最も古い、最も強い情感だ」――H・P・ラヴクラフト。かくして人間は、恐怖を手なずけ、さらには恐怖を愉しむために怪奇小説を発明した。本アンソロジー全5巻には、その代表的な名作が網羅されている。このドイツ・ロシア編には、死んだ美しい女の回向のさなか、身の毛もよだつ妖怪に襲われた神学徒を描くゴーゴリの「妖女(ヴィイ)」をはじめ、全9編を収録した。 (裏表紙より)

新版の怪奇小説傑作集全5巻、結局第1巻しか感想書いていませんが、ちょっとずつ読み続けていたんです。でも4巻のフランス編を飛ばしちゃったので、読むのはこれで4冊目です。
ロシア編のほうには、ゴーゴリ、チェーホフといった文豪の名前が並んでいます。
以下、一部の簡単な感想。

「蜘蛛」 H・H・エーヴェルス(ドイツ編)
あるホテルの一室で首を吊る自殺者が相次ぎ、医学生がその部屋に泊まりこんで謎を解こうとするが……。
探偵小説愛読者としては「人を殺す部屋ですね!」と思ってしまうのですが、これは怪奇小説です、密室トリックなんて出てきません。
医学生の日記という形で話が進んでいくのが、ひたひたと怖い。「かゆうま」みたいな。

「イグナーツ・デンナー」 E・T・A・ホフマン(ドイツ編)
これ、とってもおもしろかったー。この本のなかでいちばん好きです。
善良な狩人が不思議な旅人を家に泊めたことから盗賊騒動に巻き込まれ、悪魔的な人物と対峙することになるという、どこかメルヘンがかった冒険物語。
これに似たような傾向のホフマンの作品があるなら、もっと読んでみたいなあ。

「妖女(ヴィイ)」 ニコライ・ゴーゴリ(ロシア編)
まるでチンピラみたいな神学生、妖術に手を染めた令嬢、娘の祈祷を続けさせるために暴力で強要しようとするコサック中尉など、なんだかメチャクチャな登場人物たちにビックリ……。

「黒衣の僧」 アントン・チェーホフ(ロシア編)
健康的な平凡な幸せか、芸術(学問)の高みへと至る狂気じみた精神の高揚か。この話の主人公のように後者を望む人も少なくはないんじゃないでしょうか、特に怪奇小説を愛読する人には。
この二つの対比で、トーマス・マンの 『トニオ・クレエゲル』 を連想しました(こっちは狂気に犯されてはいないけど)。

2008.12.28 23:40 | Comments(0) | Trackback(0) | 怪奇小説&ホラー

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