* Caramel Tea *

Reading Diary

--. --. --

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.-- --:-- | スポンサー広告

2008. 12. 02

『神の家の災い』 ポール・ドハティー

Murder Most Holy (1992)
ポール・ドハティー / 古賀弥生 訳 / 創元推理文庫
2008-11
[ Amazon ]

1379年6月。かつてアセルスタンが修行時代を過ごしたドミニコ会の修道院で、院内総会が行なわれている最中に、修道士たちが次々と殺されるという事件が起きる。修道院長はクランストンとアセルスタンに調査を依頼するが、クランストンは摂政ジョン・オブ・ゴーントの差し金でイタリア人貴族から出題された「緋色の部屋」の謎――その部屋に泊まった者は必ず怪死を遂げ、四人の死者が出ていた――を解かねばならず、アセルスタンは改修中の教会から見つかった身元不明の白骨死体――その遺骨に触れると怪我や病気が治ると評判になって大騒ぎに――と、それぞれ抱える問題に頭を悩ませていた。

アセルスタン(托鉢)修道士シリーズ3作目。
創元のこのシリーズは順調に翻訳が続いていて喜ばしい。(ポケミスの2シリーズはちゃんと続き出してくれるんでしょうか……)

中世英国を舞台にしたシリーズものとしては、安定したおもしろさ。
今回、アセルスタンは、かつて生活していた修道院で事件の調査をすることを通して、それに遺骨騒動を通して、自分の担当する下町の教会や教会区民たちへの愛着を改めて実感することとなります(最後の場面が特に良い)。また、ベネディクタに寄せる想いにも、ある転機が訪れます。
クランストンとアセルスタンの足並みもかなり揃ってきて、名コンビぶりを発揮しつつあるところも、読んでいて楽しい。

しかし、謎解きという面では、かなーり期待はずれでした。トリックがチャチだというのならまだマシなのですが、そうではなく、真相に至るまでの過程が何の捻りもなくて平板であっけなさすぎるうえに、その真相というのが最初から見え透いてしまっているのです。それに、遺骨の謎の件では【(ネタばれ→)治療までしておきながら、ニセの傷跡であることを医師が見抜けない】というのはかなり無理があるように思える。
ドハティーに大掛かりなトリックや大どんでん返しなどを期待してはいけないことはうすうす気づいてはいたけれど、翻訳されている3シリーズのなかでは本シリーズがもっとも本格ミステリ寄りであるだけに、残念。

* Tag : ポール・ドハティ(ドハティー)  歴史/時代もの  

2008.12.02 22:50 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

■ この記事へのトラックバック

トラックバックURL ↓

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー専用)

※ スパム対策のため、TBは承認制になっています。表示されるまでに時間がかかることもありますので、ご了承ください。

■ この記事へのコメント

■ コメントの投稿

※ 「送信する」をクリックすると、コメント確認画面が出ます。「認証用キーワード」を半角数字で入力して再度送信してください。迷惑コメントを防ぐためですが、お手数をお掛けして申し訳ありません。

* Site Info

読んだ本の感想メモ、気になる本の情報など。翻訳小説が中心です。特に好きなのは、海外古典ミステリと19世紀イギリス文学。
[ 管理人 : Rie ]

* Search

* Recent Entries

* Categories

* Tag List

* Archives

* Other


上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。