2008. 11. 29
『ざくろの実―アメリカ女流作家怪奇小説選』
イーデス・ウォートン 他 / 梅田正彦 訳 / 鳥影社2008-06
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19世紀後半から20世紀前半にかけて活躍したアメリカの女性作家8人による怪奇小説アンソロジー。表題作「ざくろの実」は、イーディス・ウォートンの短篇集 『幽霊』(→感想) で読んだ「柘榴の種」と同じ作品です。
いちばん印象的だったのは、シャーロット・パーキンズ・ギルマン「揺り椅子」。そう、あの「黄色い壁紙」の著者です。
窓辺の揺り椅子に座る金髪の少女に魅せられた青年二人は、その家の貸間を借りる。しかし、家の中では、少女の気配はすれども姿は見えず……。この世のものならぬ女性の虜となった男性の話なんだけど、それだけではなく、その少女の存在によって、固い絆で結ばれていたはずの親友の仲にあっけなく亀裂が入る……というところがなんとも言えない。結末にも背筋が凍る思いでした。
(しかし、最初、読み始めたときには、この親友ふたりの関係に「???」でした。だって、「赤ん坊の時から、おれたち二人は結ばれていた」とか「愛を自然に保持できた」とか書いてあるんだもの。え、そういう仲なの?って(部屋は別々だとはいえ一緒に住んでるし)。いや、でも、その後の展開を読むと、同性愛ではなくて純粋な友情なんだよね……? しかし、もし同性愛だったと考えると、その二人の仲を壊した少女の存在が余計怖くて……)
この話は、アマゾンの「なか見!検索」で前半部分だけ読めます。
あと、ゾナ・ゲイル「新婚の池」。妻を殺したと言う男の話。超自然的な恐怖ではなくて、長すぎた結婚生活に疲れきった夫の心情に、ぞぞーっとさせられました。
いつもイギリスの女性作家ばかり読んでいますが、この本と同じくらいの年代のアメリカの作家も読んでみたいなあと最近思っています。ウォートン以外はあまり日本に紹介されていないような気がするけど、ウィラ・キャザーとかエレン・グラスゴーとか、長編が翻訳されているみたいなので。
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