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2008. 11. 20

『目には目を』 カトリーヌ・アルレー

Le Talion (1960)
カトリーヌ・アルレー / 安堂信也 訳 / 創元推理文庫
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破産寸前の青年実業家、若く美しいその妻、彼女に恋する中年の資産家とオールドミスの姉。四人の男女の頭の中にはそれぞれの思惑があり、それが運命の糸のようにからみあって破局へ突き進んで行く。目には目を、歯には歯を――復讐を許すタリオンの掟は、この死のカルテットにいかなる結末を与えるのか? 名作『わらの女』の作者が悪女物の頂点をきわめた、第一級のサスペンス! (裏表紙より)

男女四人の独白という形で、話が進んでいきます。
途中でおおよそ先の見当はついてしまうのだけれど、それでも緊張感たっぷりに、スピーディーに展開される話から目が離せず、短いこともあって(230ページ)、一気に読んでしまいました。そして、「命には命を」が二重の意味になってたち現れてくる、あざやかな結末。
アガット(青年実業家の若く美しい妻)とマルト(資産家の姉である女医)、この全く違うタイプの二人の女性の、対照的な書き方がとてもいい。独白の口調できっちり訳し分けられているのだけど、原文ではどのように書き分けられているのかなあ。

ところで、題名となっているハンムラビ法典の「目には目を、歯には歯を」。もともとは、過剰な報復を防ぐためのものなんですよね。「目をやられたら、目をやりかえすだけでやめておけ。全身打撲まで負わせるのはやりすぎだ」という。現代では「やられたらやり返してやる」という好戦的な意味で使われることがほとんどで、見るたびに複雑な気持ちになります。そういう誤解は、対象物の背景となっている文化(この場合は古代パビロニア)への誤解にも繋がりかねないから。(もっとも、私も意味を誤解して使っている言葉がありそうで、ヒヤヒヤものですが)

2008.11.20 23:29 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

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