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2008. 11. 16

『黒十字サナトリウム』 中里友香

中里友香 / 徳間書店 (2008-09)
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黒十字サナトリウムは患者様の性別、年齢、人種、また資産や社会的地位など一切を問いません。けれども一つだけ共通点がございます。此処にいる方は、どなたも御自分を吸血鬼のたぐい、異形の存在だと思い込んでいらっしゃるのでした……。
ある朝、目が覚めて自分が狂っていることに気づいた梶原章吾教授は、知人の医師を殺害し、北へ向かった。結核患者である凪雲龍司は美貌の伯爵夫人に魅せられ、眠りとは違う圧倒的な底へと沈みこんだ。ミシィカとレイナ、双子の兄妹は易出血症と虐待に悩み、母と主治医を殺害。その家はいつしか『吸血鬼屋敷』と呼ばれるようになった。そんな彼らが集う、黒十字サナトリウム。復活祭の日、何かが起こる――。第9回日本SF新人賞を受賞した、流麗かつ壮大な幻想譚。 (カバー折込より)

いくつかの話が連なってひとつの物語になっており、前半で20世紀初頭の日本が登場する他は、19世紀半ばから20世紀にかけてのロシア・東欧が舞台。吸血鬼にキリスト教、民間伝承などが絡めて語られ、おもしろかった(ただ、結構長い話で、途中で少々気が逸れかけたけど……)。オチも、ちゃんと理解できているかちょっと怪しいけれど、印象に強く残り、効果的で良かったです。(冒頭の引用文を見た時点で、アレが出てくるのは予想できたので、どのように絡んでくるんだろうと思いつつ読んでました。あの話って、日本ではどれくらい知名度があるんだろう? 結構有名な話?)
私は、美形の双子兄妹ミシィカとレイナのパートのノリ(耽美というか、どことなく背徳的というか、昔の少女マンガ風というか)がちょっと苦手で、梶原教授と凪雲青年、それにナースドリーの話のほうが好みでした。でも、この3人はそれぞれの過去話が終わると影が薄くなっちゃって……メインはミシィカとレイナで、著者もこの双子は特に思い入れたっぷりで書いたんだろうなー、って感じがします。
ひとつの命題について登場人物たちが何ページにもわたって対話している場面が何箇所かあって、そのあたりはドイツやロシアの昔の小説を意識しているのかなあ、なんて思いました。

2008.11.16 22:39 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

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