* Caramel Tea *

Reading Diary

2007. 11. 29

『プリンセス・オヴ・ウェールズ―英国皇太子妃列伝』

Amazon.co.jp で詳細を見るデボラ・フィッシャー / 藤沢邦子 訳 / 創元社
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表紙ではダイアナさんが目立ってますが、別に彼女メインの本ではありません。歴代の9人の「プリンセス・オヴ・ウェールズ」を紹介した本。ウェールズ生まれの著者にとって「プリンセス・オヴ・ウェールズ」は「英国皇太子妃」という以上の意味があるみたいだけど、それは横に置いておいて。

シェイクスピアの 『リチャード三世』 を読んで以来、その妻だったアン・ネヴィルに興味が出てきて、この本を手にとったのも彼女のことが載っていたからです。アンは夫のグロスター公リチャードが王に即位したために王妃になりましたが、皇太子妃だったのは、最初の夫がヘンリー六世の皇太子エドワードだったからでした。そのエドワードは宿敵ヨーク家との戦いで敗死、アンは翌年、ヨーク家の重要人物であるグロスター公リチャードと再婚します。どうして前の夫の仇とも言える男などと結婚したのか詳しいことはよく分からないようなんですが、この二人、実は子供の頃は同じお城で暮らしていたんですねー(リチャードがアンの父・ウォリック伯の庇護下にあったため)。おお、なんと幼馴染みだったとな! 幼い頃を近くで過ごした二人が、やがて夫を殺された女とその夫を倒した男として再会、のちに結婚するわけです。歴史的考察なんぞどっかへブッ飛ばして妄想の翼を広げてみれば、そこらへんのロマンス小説や少女マンガも裸足で逃げ出すような、ドラマチック設定ではありませんか。いや、本国イギリスでは、これをネタにロマンチック歴史小説を書いちゃった人(それも複数)がいるに違いない。



と、鼻息を荒くしながら、昨日ここまで書いたのですが、今日寄った本屋でそのものドンピシャリな本を発見!

Amazon.co.jp で詳細を見るリチャード三世を愛した女
ジーン・プレイディー / バベルプレス

「キングメーカー・ウォリック伯を父にもつ少女アン・ネヴィルはグロスター公リチャードとの間に淡い思いを通わせていた。だが、父と国王の不和をきっかけに、アンも激動の乱世の渦中に投げ込まれる――。同盟関係がめまぐるしく変転するばら戦争の進行を、敵味方に引き裂かされながらもリチャード三世と添い遂げ、イングランド王妃にまでなったアンの視点を通して描き出す」

このジーン・プレイディーというのは、あのヴィクトリア・ホルトの別ペンネームだそうです。そういえば、『プリンセス〜』の巻末の参考文献のところに、歴史小説の中のお薦めとして「ジーン・プレイディー」の名が挙げられていたなー。(「ヴィクトリア・ホールの筆名のひとつ」と訳されていたけど、ホルトのことだったのね)



えーと、元の本のことに戻って。
他に興味を持って読んだのは、夫のジョージ四世に超絶嫌われた妃キャロライン・オヴ・ブランズウィック。同時代のジェイン・オースティンが摂政皇太子時代の夫妻の諍いについて私信で触れていて(岩波文庫 『ジェイン・オースティンの手紙』 参照)、ジョージをけちょんけちょんに貶す一方で、キャロラインに対しては同情的に書いています。しかしそのオースティンに嫌われていたジョージ本人はオースティン作品の大ファンで、彼女に会いたいと招待するほどだったのは、なんという皮肉(笑)。

2007.11.29 23:40 | Comments(0) | Trackback(0) | その他の話題・雑記

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