* Caramel Tea *

Reading Diary

2007. 10. 15

『箱ちがい』 スティーヴンスン&オズボーン

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ロバート・ルイス・スティーヴンスン&ロイド・オズボーン / 千葉康樹 訳 / 国書刊行会 ミステリーの本棚
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最後に残った一人が莫大な金額を受け取る仕組みのトンチン年金組合の生き残りは、ついにマスターマンとジョゼフの兄弟二人きりとなった。折りもおり、ボーンマスへ転地に出かけたジョゼフは、帰途、鉄道事故に遭遇してしまう。事故現場で老人の死体を発見した甥たちは、年金目当てに一計を案じ、死体を大樽に隠してロンドンに送り込み、伯父がまだ生きているように見せかけようとするが……。偶然のいたずらによって姿を消した死体が行く先々で引き起こす珍騒動と、死体探しに奔走する男たちの右往左往を、絶妙のユーモアをまじえてえがく、『宝島』の文豪が遺したブラック・ファースの傑作。 (カバー折返しより)

先月読んだ 『新アラビア夜話』→感想) がおもしろかったので、同じスティーヴンスンの手になる本作も読んでみたんですが、『新アラビア夜話』 で垣間見られたやや皮肉っぽいユーモアが本作では全面的に発揮されていて、とても楽しい作品でした。本文冒頭で揶揄されているような「にこにこしながら作品の表面だけを読み飛ばしていく愛書家諸氏」で申し訳ないですが(笑)。(スティーヴンスンの作品とは言っても、彼の妻の連れ子であるロイド・オズボーンが書き上げた物語に、スティーヴンスンが文章・内容ともに大幅に手を加えた、という形らしいそうです)
ジョゼフの甥たち(ケチな兄モリスと怠惰な弟ジョン)やマスターマンの息子で悪徳弁護士のマイケルなど、しょーもない男たち(+女性ひとり)が繰り広げる、ヴィクトリア朝ユーモア小説……というか、ドタバタ・クライム・コメディ? いたずらやら何やらで死体がたらい回しにされるわけですが(実に気の毒なほとけさん…)、それを受け取るはめになった人々それぞれの反応が笑えます。一見バラバラな登場人物たちに、意外なつながりがあったりするところもおもしろいしね。(あー、でも、ひとこと言いたい、「他人宛ての荷物、勝手に開けるなよ……」)
訳も読みやすく、イギリスのユーモア小説が好き、という方にはオススメしておきます。

※ ちなみに、「トンチン年金」というのは実在するんですね〜。(Yahoo!辞書 - トンチン年金

2007.10.15 22:48 | Comments(2) | Trackback(1) | 海外文学-19世紀

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「箱ちがい」 ロバート・ルイス・スティーヴンスン&ロイド・オズボーン / TK.blog

『箱ちがい』   THE WRONG BOX  著者:ロバート・ルイス・スティーヴンスン(Robert Louis Stevenson)     ロイド・オズボーン(Lloyd Osbourne) 訳者:千葉康樹  出版社:国書刊行会 < ......

at 2007.11.01

■ この記事へのコメント

こんばんは。

>イギリスのユーモア小説が好き、という方にはオススメしておきます。

イギリスのユーモア好き?それなら読まなければ!ということで早速図書館で
借りてきました。いやいや、なかなか面白く読めました♪
最後まで読むと、主人公は一体誰だったんだろうとふと思ったり。
ジョゼフは結構好きなキャラなのですが、途中出番が少なくて残念〜。
彼をメインの主人公にしたアナザーストーリーがあったら(冒険譚とか)
面白そうな気がするんだけどな。

P.S TBさせていただきました。よろしくです♪

by TKAT / URL at 2007.11.01 [編集]

TKATさん、こんにちは。
レスが遅くなってしまってごめんなさい。

『箱ちがい』楽しんでいただけたようで、何よりです〜。
> 最後まで読むと、主人公は一体誰だったんだろうとふと思ったり。
モリス&ジョンが主人公なのかと思いきや、ジョンはあまり出てこなくて、その代わりにマイケルの出番が結構多かったですね。
> ジョゼフは結構好きなキャラなのですが、途中出番が少なくて残念〜。
ジョゼフ……実は私は苦手なタイプで、モリスのほうにちょっと同情してました(笑)。でも、思い返してみると、登場人物のなかでいちばん印象的なのは彼でしたねー。
> 彼をメインの主人公にしたアナザーストーリーがあったら(冒険譚とか)
> 面白そうな気がするんだけどな。
私はウッドハウスのバーティーのおじさんがジョゼフだったらどうなるかなー、なんて思ってました(笑)

by Rie / URL at 2007.11.08 [編集]

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