* Caramel Tea *

Reading Diary

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2007. 03. 28

『リヴァイアサン号殺人事件』 ボリス・アクーニン

Amazon.co.jp で詳細を見るファンドーリンの捜査ファイル
Leviathan (1998)
ボリス・アクーニン / 沼野恭子 訳 / 岩波書店
[ Amazon ]

19世紀末パリ、大富豪が怪死をとげた。唯一の手がかりである「金のクジラのバッジ」が指すのは、イギリスからインドへ向かう豪華客船リヴァイアサン号。見え隠れする「消えた秘宝」の謎と、それぞれいわくありげな乗客たち――このなかに犯人がいる! 日本赴任の途上に船に乗りあわせたロシアの若き外交官ファンドーリンが、快刀乱麻の推理で事件に挑む。

ロシアで大ベストセラーになったという歴史推理小説の連作シリーズの三作目。
もともと日本文学者で「アクーニン」というペンネームも日本語の「悪人」から考えたという著者は大の日本好きらしいけれど(その関心の深さは本作の登場人物のひとり、留学帰りの日本人青年ギンタロー・アオノの描写に顕著に現れています。日本人から見ると微妙に違和感もあるけどね)、英米の古典推理小説にもかなり精通しているみたい。インドのマハラジャの財宝が事件の中心となっているのはたちどころに「19世紀に書かれた推理小説」を連想させるし、ファンドーリンが鋭い観察力で初対面の相手の素性を当ててみせる場面はまさしくシャーロック・ホームズへのオマージュでしょう。
しかし、全体としては、その普通っぷりにいささか肩すかしを感じたほどオーソドックスな犯人捜しもの。その犯人の意外性はといえば、中盤のある出来事の処理がうまくできていないせいで薄れてしまっています。
また、探偵役の主人公エラスト・ペトローヴィチ・ファンドーリンは、頭脳明晰&身体能力抜群&物腰は紳士的ではにかみ屋&最新流行の服に身を包んだ美青年…と「なんだその出来すぎくんは!」と思わず笑っちゃうようなキャラクター設定ですが、本作ではあまり目立たず、その魅力がいまいちわかりづらかった。シリーズものだからなー、これ一作読んだだけじゃダメなのかも。シリーズ一作目の翻訳 『堕ちた天使 アザゼル』 が他の出版社から出ているようなので、そのうち読んでみようと思います。


▼ 岩波書店の「ファンドーリンの捜査ファイル」特集ページ
http://www.iwanami.co.jp/moreinfo/024634%2B/top.html
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* Tag : 歴史/時代もの  

2007.03.28 22:11 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2007. 03. 21

読書中の本 『ミドルマーチ』

Amazon.co.jp で詳細を見る今年は18世紀から20世紀前半あたりの欧米文学を重点的に読もうと思っていて、イギリス文学に関しては、1月にE・M・フォースター 『天使も踏むを恐れるところ』 を、2月にイーヴリン・ウォー 『ブライヅヘッドふたたび』 を読んだんですが、どうも20世紀に入ってからのものよりも、19世紀なかばくらいに書かれたもののほうが私の好みに合うような気がする…。
というわけで、1871年に出版されたジョージ・エリオットの 『ミドルマーチ』(全4巻) を読みはじめました。
1820年代のイングランド中部の商業都市ミドルマーチを舞台にした群像劇…って感じかな。自分を導いてくれる存在を求めて27歳年上の学者カソーボンと結婚する令嬢ドロシアと、市長の娘ロザモンドと結婚することになる青年医師リドゲイド、この二人が主要人物となるみたいです。


Amazon.co.jp で詳細を見るところで、なぜか私の部屋にはこの "Middlemarch" のペーパーバックがあります。
以前ロンドンへ行ったときに、Penguinのペーパーバックを2~3ポンドで売っているところがあり(もともと定価がそれくらいなのでしょう)、「オースティンはもう持ってるしなー。他の19世紀女性作家のはないかな~」と買ったのがこれだったのでした。
どうせ原書なんて読めるわけもないのにね…(苦笑)

2007.03.21 00:50 | Comments(2) | Trackback(0) | 海外文学-19世紀

2007. 03. 18

気になる新刊

最近更新サボり気味ですけど、本はいつもどおりのペースで読んでいて、7冊ほど感想文が溜まってしまいました。
昨日から読み始めた全4冊の長編を読み終えるのにちょっと時間がかかりそうなので、その間に溜まった分をやっつけてしまわなくては…。
でも、あさってからフィギュアスケートの世界選手権が始まるので、そっちにかまけてる可能性大(笑)。

* * * * * * * * * * *

以下、読みたい新刊メモ

Amazon.co.jp で詳細を見る嘘は刻む
エリザベス・フェラーズ / 長崎出版

Amazon.co.jp で詳細を見るリヴァイアサン号殺人事件
ボリス・アクーニン / 岩波書店

『嘘は刻む』、長崎出版のサイトを見ると「米国本格ミステリ」って紹介されてるんだけど…。
フェラーズって、いつからアメリカ人になったの?(笑)


▼ 今後の刊行予定より

 『ヴェヌスの秘録1 水底の仮面』 タニス・リー / 産業編集センター (3月31日)
 『双生児』 クリストファー・プリースト / 早川書房 プラチナ・ファンタジイ (4月25日)
 眠れぬ夜(仮) 夜愁』(上・下) サラ・ウォーターズ / 創元推理文庫 (5月)

サラ・ウォーターズ、やっと来た~。プリーストも楽しみ。
「ヴェヌスの秘録」は、「水の都ヴェネチアのパラレルワールド〈ヴェヌス〉で繰り広げられる傑作ロマンティック・ファンタジー」だそうです。全4巻。これはちょっと様子見。
あと、4月は国書のジーヴス新刊 『ジーヴスと朝のよろこび』 もありますね。

2007.03.18 23:54 | Comments(4) | Trackback(1) | 気になる新刊・近刊

2007. 03. 16

『ヴェルサイユの影』 クリステル・モーラン

Amazon.co.jp で詳細を見るL’Ombre du Soleil (2005)
クリステル・モーラン / 野口雄司 訳 / ハヤカワ・ポケット・ミステリ1796
[ Amazon ]

ある朝、ヴェルサイユ宮殿の庭園で若い女性の他殺体が発見された。職員以外は立入禁止のはずの夜間に殺されて放置されたらしい。捜査にあたるのは、ヴェルサイユ司法警察のボーモン警視とその部下のマッサール。しかし、厳重化される警備にも関わらず、宮殿内の礼拝堂やプチ・トリアノンに第二・第三の若い女性の死体が…。パリ警視庁賞受賞作品。

ヴェルサイユ宮殿というとマリー・アントワネットを連想する人が多いかもしれませんが(最近映画も公開されたしね)、この話のモチーフとなっているのは、「L’Ombre du Soleil(太陽の影)」という原題が示すように太陽王ルイ14世。
犯人の動機(+正体)はちょっと無茶だと思ったけど、ストーリーはそこそこ楽しめました。しかし不満を感じる部分も多く、前半のボーモン警視の地道な捜査ぶりから一転して終盤は現実離れしたサスペンス調になってしまっているし、厳戒監視下の宮殿や警報装置のついた王の寝室に犯人がなぜ侵入できたかという真相のショボさ、さらに、タイミングよく[犯人からの手紙で被害者たちのミッシング・リンクが明らかになる]ところや(ボーモン警視に自力で突き止めさせることを放棄してしまっている)、これまたタイミングよく[過去の強盗事件が解決する]あたりは、ちょっと御都合主義なんじゃないかと…。(もっとも、著者のヴェルサイユ宮殿マニアぶりからして、「この犯人像が書きたい」っていうのが最初にあって、他の部分は枝葉にすぎないのかもしれない)
あと、人物描写が表面的なのと翻訳の会話文が直訳気味なのがあいまって、紙人形が四角張ったわざとらしいセリフをしゃべっているような印象を受けました。

ついでに、巻頭にヴェルサイユ宮殿の地図を載せてくれていたら親切だったのに…。もう何年も前に行ったときのことを思い出しながら読んでいたけど。

2007.03.16 23:05 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2007. 03. 14

『アーサー王ロマンス』 井村君江

Amazon.co.jp で詳細を見る井村君江 / ちくま文庫 1992-04
[ Amazon ]

戦いと愛と聖なるものを主題にくり広げられる一大中世英雄ロマンス。円卓の騎士たちと聖杯探求の旅、王妃グィネヴィアと湖の騎士ランスロットの恋、トリスタンとイゾルデの悲恋など、神秘と謎に満ちた悲劇の英雄の物語。きわめて分かりやすい、アーサー王入門にうってつけの一冊。

結局、スーザン・クーパーの「闇の戦い」シリーズを読み始める前に、アーサー王伝説をちょこっと勉強しておくことに(笑)。(『コーンウォールの聖杯』の感想の記事参照)
コメント欄で本読みの憂鬱の森山樹さんに薦めていただいた 『アーサー王ロマンス』 を読みました。
主要な登場人物と有名なエピソードが簡潔にまとめられており、「魔術師マーリンとかグウィネヴィアとか名前だけは知ってるんだけど~」というレベルの私には、細かすぎず難しすぎずで、ちょうど良い入門書でした。もうちょっと詳しいことを読みたかったなーという部分もありましたが、それは自分で関連本を探して読んで補っていけばいいんだし。また、物語の内容だけでなく、アーサー王伝説が成立していった歴史的過程もまとめられていて、そのあたりも知りたかったので助かりました。
「闇の戦い」シリーズの予習のつもりで読んだ本でしたが、これから「闇の戦い」以外にもアーサー王関連のファンタジーを読んでみようかなーという気にもなって、ちょっとだけ読書の世界が広がったような感じがします(笑)

2007.03.14 23:23 | Comments(0) | Trackback(0) | その他の話題・雑記

2007. 03. 07

『天を映す早瀬』 S・J・ローザン

Amazon.co.jp で詳細を見るReflecting the Sky (2001)
S・J・ローザン / 直良和美 訳 / 創元推理文庫
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ニューヨークの私立探偵リディアと相棒のビルは、仕事で香港を訪れていた。依頼されたのは、形見の宝石を故人の孫である少年に渡すだけの簡単な仕事。初めての海外に、リディアは興奮を隠せない。だが、たどり着いた少年の家は何者かに荒らされ、少年は誘拐されていた。銃も持てず、探偵免許も通用しない異国の地で、ふたりが巻きこまれた事件の結末は? 人気シリーズ第7弾。 (裏表紙より)

リディア&ビルシリーズ、今回はリディア視点で香港が舞台。
2001年の作品だから、中国返還4年後くらいの話ですね。香港は行ったことないけど、読んでて一度行ってみたくなっちゃった(笑)
事件のほうは、動機やらいろいろイマイチ納得しがたいものがあるのだけど、「それが中国人なのだ」と言われちゃうと、それで納得するしかないのかしらねえ…。うーん。
ところで今回、マーク・チュワンという香港警察の若い刑事が登場するのですが、これがなかなかに魅力的な人物で。話の結末をばらしてしまうのもなんなので詳しくは書きませんが、彼について一言だけ。あー、もったいなさすぎる!(笑)

巻末のシリーズ作品リストによると、未訳なのは、あと "Winter and Night (2002)" の一作だけなんですね。それまで原書は一年に一作ペースで刊行されていたのに2003年以降は出ていないということは、次がシリーズ最終作なんでしょうか。

2007.03.07 23:18 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2007. 03. 06

モンゴメリ原作のアニメ

NHKがL・M・モンゴメリの「エミリー」をアニメ化すると知って、ビックリ。

「風の少女エミリー」
http://www3.nhk.or.jp/anime/emily/index.html

クリスティの次はモンゴメリか、NHK。
エミリーシリーズって、『可愛いエミリー』 『エミリーはのぼる』 『エミリーの求めるもの』 と三部あるわけですが、どこまでやるんでしょうか。やっぱり一作目だけ?
しかし、エミリーのアニメ化って、なーんか地味なアニメになりそう…。
もっとも、エミリー・ブックスにはそれほど思い入れがない…というかあまり好きじゃないので、どうアニメ化されようとも、文句や注文をつける気はありません。
(しかし、これを機に、どこかの出版社が2・3作目の新訳を出してくれないかな。1作目だけは、これとか新訳があるんだけど。特に3作目、もともと内容がドンヨリ暗いうえに、村岡花子さんが亡くなる直前に最後に翻訳された作品のせいか、訳文がかなり読みづらいんだよね…)

NHKで4月から放送の新番組と言えば、私はBSでやる「ヒッチコック劇場」が楽しみです。

2007.03.06 23:24 | Comments(0) | Trackback(0) | その他の話題・雑記

2007. 03. 03

国書のウッドハウス続刊

国書刊行会のサイトの「最新ニュース」より

2007年のウッドハウス本刊行予定

4月『ジーヴスと朝のよろこび』(ウッドハウス・コレクション第7回)
9月『ブランディングズ城の夏の稲妻』(ウッドハウス・スペシャル第1回)
12月『ジーヴスと恋の季節』(ウッドハウス・コレクション第8回)

国書は「ウッドハウス・コレクション」と銘打っときながらジーヴスものしか出さないのか…と思っていましたが、ふーん、他のも出してくれるのか。

この《スペシャル》では、「ブランディングズ城もの」の長篇や、ビンゴもの4編を含んだ短篇集『エッグ氏、ビーン氏、クランペット氏』ほか、「ジーヴスもの」以外のウッドハウスの名作を順次紹介する予定です。

だそうです。
上記のラインナップ以降も、ジーヴスものもジーヴスもの以外もまだまだ続くようですね。
そういえば、文春のマリナー氏はどうなってるんでしょーか…。


※ 追記 (2007/05)
『ジーヴスと朝のよろこび』の訳者あとがきによると、「ウッドハウス・スペシャル」の第2弾は『エッグ氏、ビーン氏、クランペット氏』、第3弾は『ブランディングズ城は荒れ模様』とのこと。
(ついでに文春のマリナー氏は7月に出るらしい)

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2007.03.03 01:19 | Comments(4) | Trackback(0) | 気になる新刊・近刊

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読んだ本の感想メモ、気になる本の情報など。翻訳小説が中心です。特に好きなのは、海外古典ミステリと19世紀イギリス文学。
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