* Caramel Tea *

Reading Diary

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2007. 01. 31

今月読んだ本・その他

今月から、いちいち個別に記事にするほどでもないかなという本の感想を、月末にまとめて書いていこうかと思います。
では今月分の2冊。

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Amazon.co.jp で詳細を見る『クロイドン発12時30分』
The 12.30 From Croydon (1934)
F・W・クロフツ / 加賀山卓朗 訳 / ハヤカワ・ミステリ文庫
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完全犯罪を成功させろ! 工場を経営するチャールズは窮地に陥っていた。資金繰りが苦しくなり、従業員たちの給料さえ払えなくなる日も近い。頼りだったおじのアンドルーにも借金をきっぱりと断わられてしまった。だが、絶体絶命のチャールズの脳裏にある危険な計画が閃いた。莫大な遺産を残してくれるはずのおじを完璧なアリバイとともに毒殺することができないだろうか? 倒叙ミステリの礎を築いた名作が新訳版で登場。

主人公チャールズの事業が傾いていく過程、犯罪を思いつく様子、周到に準備をする様子…などがクロフツらしい几帳面さで逐一書き込まれた作品。
『樽』 も楽しめたし、去年読んだ 『スターヴェルの悲劇』 はおもしろかったのだけど、これはダメだった…。もともと倒叙ものがあまり好きじゃないこともあって、ちっともページが進まなかった。

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Amazon.co.jp で詳細を見る『アイルランドの柩』
Haunted Ground (2003)
エリン・ハート / 宇丹貴代実 訳 / ランダムハウス講談社文庫
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荒涼としたアイルランドの湿原で、赤毛の女性の頭部が発見された。泥炭層の防腐力に守られた死体は、一見しただけでは現代のものか鉄器時代のものかさえわからない。ひょっとすると貴重な歴史的標本になるかもしれないと、考古学者コーマックと解剖学者ノーラは、調査に向かった。だが、現場となる小さな町では、予想外の事件が二人を待ち受けていて…。学者コンビが、時を超えたふたつの事件に挑む、ゴシックサスペンス。

この手のサスペンスって、どれもこれも似たり寄ったりに思えちゃう。
専門家の主人公がいて、現代の事件と並行して大昔の事件が語られ、大昔の事件は「誰が誰の子供」という血縁がらみで、現代の事件の関係者のひとりは大昔の事件の関係者の子孫だったというオチつき、これになんかのエッセンスと薀蓄を付け加えれば一丁出来上がり。この作品の場合は、そのエッセンスが「アイルランド」というわけ。
(じゃあ、もう読まなきゃいいのにね? でも、ときたまエッセンス部分が気に入る作品があるので、ついつい手を出しちゃうんだよ…。だけど、このパターンはもう飽きた…)
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2007.01.31 23:37 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2007. 01. 31

『夜ごとのサーカス』 アンジェラ・カーター

Amazon.co.jp で詳細を見るNights at the Circus (1984)
アンジェラ・カーター / 加藤光也 訳 / 国書刊行会
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19世紀末のロンドン。嘘かまことか、翼をもった女空中ブランコ乗りフェヴァーズが下町訛りまるだしで語りはじめる。卵からの誕生、売春宿での少女時代、秘密クラブでのフリークショー…。やがて舞台は皇帝の都ペテルブルクから厳寒のシベリアへと移っていく。奇想天外なお話がびっくり箱のごとく繰り広げられるポップなファンタジー。 (裏表紙より)

ああ、なんて素敵な物語なの。少女時代のフェヴァーズの背中にある日突然翼が生えてくるなど奇抜なエピソード&登場人物の連続だけど、にぎやかな作品世界に素直に身をゆだねてしまうのがいちばんだと思う。
そして、これは、20世紀という新しい世紀を目の前にして、軽やかに飛び立とうとする女性たちの物語。フェヴァーズの翼はその象徴でもあるのでしょう。

* Tag : アンジェラ・カーター  

2007.01.31 00:56 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学

2007. 01. 28

『イギリスの老男爵』 クレアラ・リーヴ

Amazon.co.jp で詳細を見るThe Old English Baron (1777)
クレアラ・リーヴ / 井出弘之 訳 / 国書刊行会 1982
ゴシック叢書21
[ Amazon ]

15世紀なかば、長年にわたる異国の旅から戻った有徳の騎士サー・フィリップ・ハークレー。旧友ラヴェル卿を訪ねていくが、彼は十五年前に死去しており、その城館は親戚で現ラヴェル卿のサー・ウォルター、さらにその妹婿のフィッツ=オウエン男爵の手へと渡っていた。サー・フィリップはフィッツ=オウエン男爵の庇護下にある農夫の息子エドマンドに目を留める。故ラヴェル卿にそっくりだったのだ。数年後、エドマンドは賢く勇敢な青年へと成長するが、彼を妬む者たちによって始終攻撃され、あるとき、幽霊が出るという城館の東翼の部屋で夜を過ごすはめになる。その部屋で見た夢のお告げにより、エドマンドは自分が故ラヴェル卿の嫡男であり、サー・ウォルターが故ラヴェル卿を殺して家督を奪ったことを知る…。

「Gothic Story」と副題のついた、ゴシック小説。
悪党によって不当に地位や財産を奪われていた青年が亡霊によってそれを知らされ、元の身分を取り戻す…という典型的な話で、特におもしろいところもない。全体の3分の1が、身分回復が認められたあとの事後処理に費やされていたのにはちょっとびっくり。
しかし、特筆すべきなのは、この作品が「ウォルポールの 『オトラントの城』 は素晴らしい作品だけど、巨大兜などの怪異現象の部分があまりに大袈裟すぎるのには失笑しちゃう。私だったら、もっと自然な感じで怪異現象を織り交ぜたゴシック小説を書いてみせるわよ♪」という趣旨で書かれたものであること(ウォルポールはこれを聞いて大激怒したという)。私も 『オトラントの城』 を読んだときに(→感想)、「どこからか巨人サイズの兜が降ってきて跡取り息子が下敷きになって死ぬ」という冒頭にあ然となり、その後も鎧をまとった巨人の足や手が出現したりするシュールさが「わけわからん…」って感じだったんだけど、当時も同じように思った人たちがいたのね…(笑)。というわけで、この作品にも超自然現象は出てくるのだけど、夢に出てくる亡霊、物音や呻き声など、常識の範囲内(?)に収まっている。ゴシック小説はこの後の時代のアン・ラドクリフの作品だと、怪異現象かと思われた事柄にもすべて合理的な説明がつくという形式になるらしい(そんなようなことを、ゴシック小説のパロディであるオースティンの 『ノーサンガー・アベイ』 の解説で読んだ。ラドクリフもそのうち読もう…)ので、この 『イギリスの老男爵』 は、超常現象何でもアリの 『オトラントの城』 からラドクリフ形式へとゴシック小説が変化していく際の転換点と言えるのかも。
でも、どうせ読むなら、『オトラントの城』 のほうが圧倒的におもしろい(笑)。若い男女の恋愛部分だけ取り上げてみても、『オトラントの城』 は農夫の男(実はオトラント城の正統な後継者)+お姫様ふたりの三角関係がなんとも強烈だったのに対し、本書ではレディ・エマ(フィッツ=オウエン男爵の娘)という女性は出てくるものの、主人公が使命を果たした際のご褒美程度の存在でしかない。

最近、「ゴシック小説」の明確な定義……どんな小説が「ゴシック」と呼べて、何がそうでないのか、どうもよくわからなくなってきた。近頃の世間では「あなたがゴシックと思うものがゴシック」状態になってきているような気が…。

2007.01.28 22:49 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学-19世紀

2007. 01. 26

『復讐の子』 パトリック・レドモンド

Amazon.co.jp で詳細を見るApple of My Eye (2003)
パトリック・レドモンド / 高山祥子 訳 / 新潮文庫
[ Amazon ]

“私生児”と蔑まれながらも才能に恵まれ、美しい少年に成長したロニー。豊かな幼少期を過ごしたものの、母親の再婚とともに不穏な世界へと突き落とされたスーザン。多感な年頃に出会った二人は、待ちに待っていたかのように惹かれあう。だが、ロニーがスーザンに打ち明けた秘密は恐るべきものだった…。愛情を憎悪に変え、悲劇の連鎖を引き起こす戦慄の少年少女を冷徹に描く力作。

『霊応ゲーム』→感想) がとてもおもしろかったパトリック・レドモンドの三作目。前者が全寮制パブリックスクールの少年たちの物語だったのに対し、こちらは通学制の名門校で出会う少年と少女の物語。しかし、周囲に対する憎悪を募らせて恐ろしい事件を引き起こしてしまうカリスマ性を持った美少年、という核になる部分は同じ。
だけど、この作品、物語の前提からして納得しづらい点が。第二次大戦中、ロンドン空襲で家族をなくして親戚宅に引き取られた少女アンナが、「帰ってきたら結婚する」という相手の兵士の言葉を信じ込み、未婚のまま子供を産む。親戚は子供を養子に出すように迫るが、アンナは息子ロニーを手放そうとしない。普通はここで、アンナが子供を連れて親戚宅を出る…と思うでしょ? ところが、アンナは息子とともに親戚宅に居続けるのだ。親戚に罵られ、その子供たちにいじめられて、ロニーは彼らに対する憎しみを増幅させながら成長することになる。息子を盲目的に愛するアンナは家を出たいとは思っているのだが、貯金がたまったら大きな家を買おうと言っていつまでも先延ばしのまま。……なんで、小さなアパートの部屋でも借りて、さっさと親戚宅出ないの? そっちのほうがロニーにとってよっぽどいいだろうに。親戚にいじめられても、ある程度は自分が招いたことだとしか思えない。というわけで、導入部の時点で物語に対して白けてしまう。おまけに、そんなトロい母親アンナが口を開けば息子の自慢話、という場面が何度も何度も繰り返されてウンザリしてくる。
その後も、ロニーとスーザンの二人が出会うのは全670ページ中400ページを過ぎてからで、それまではロニーとスーザンのそれぞれの成長する様子が延々と描写されている。ちょっと長すぎ。さらにその後も、物語が盛り上がるのは最後の100ページ程度。
描写力や構成力などの技術的面はこの作品のほうが上だろうけど、『霊応ゲーム』 のような、ページをめくる手が止まらず一気読みしてしまうほどのおもしろさはありませんでした。

2007.01.26 22:43 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2007. 01. 24

Wicked

Wicked: A New Musical [Original Cast Album]以前、劇団四季がミュージカル「ウィキッド」を上演するそうだということをちょろっと書きましたが、正式に発表されたんですね。

↓ Yahoo!ニュースの製作発表の記事
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070124-00000000-pia-ent

↓ ウィキッド スペシャル・サイト
http://wicked.jp/

↓ 四季のウィキッド ステージガイド
http://www.shiki.gr.jp/applause/wicked/index.html

2007年6月から電通四季劇場 [海]でロングラン公演だそうです。
うわー観たいな~。
でもわざわざ東京まで観に行くのは大変だし、
何より最初のうちは、なかなかチケットが取れないでしょうね…。

※ ついでに本家ブロードウェイの公式サイト ↓
http://www.wickedthemusical.com/
さらについでに原作のグレゴリー・マグワイア 『オズの魔女記』 ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4886826113/

※ 四季のウィキッドサイトにブログパーツがあったので、貼ってみる。 (3/12追加)

2007.01.24 18:54 | Comments(0) | Trackback(0) | 映画&ミュージカル

2007. 01. 15

『闇鏡』 堀川アサコ

Amazon.co.jp で詳細を見る堀川アサコ / 新潮社 (2006-11)
[ Amazon ]

寒露の夜、京随一の遊女が殺された。凄惨な殺害現場には半月前に死んだ女が居たという。美女の首を掻き切ったのは、都に跋扈する魍魎か、人の心に住む鬼か……。南北朝の争いから10年。室町の京を舞台に、腕っ節は強いが大の幽霊嫌いの検非違使・竜雪が難事件に挑む!

第18回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作。でも、ファンタジーよりも、伝奇系ミステリーって言ったほうがしっくりくる気がする。
前半は「夜の都に魑魅魍魎の存在を感じさせるような物語の雰囲気も、文章の書き方も、私の好みだなあ」と楽しみながら読んでいたんですが、終盤ではその細部までちゃんと考えられた構成に感心させられました(というか、私は半分ホラー・ファンタジーのつもりで読んでいたので、あそこまできっちり「ミステリー」で来たというのがまず驚きだった……)。ひとりの男に対する三人の女たちの三者三様の執着のかなしさ・哀れさにもしんみりしちゃったり……。
しかし、反面、その構成に引きづられたせいで、物語の核となる某男性登場人物の性格が支離滅裂になってしまっているように思えます。それと、個人的には、[本物の鬼やら怨霊やらの存在する余地をもっと残しておいて]くれたほうが好みだったなー。
あと、登場人物や出来事に関して、同じ説明が繰り返されるというのが何箇所もあって、ちょっとくどく感じました。連載小説だったならともかく、読者は前の章で読んだことくらい覚えてますよ……。

ともあれ、次回作が楽しみな日本の作家さんが一人増えました~。


▼ 新潮社サイトの下記ページで冒頭部分の立ち読みができます。
http://www.shinchosha.co.jp/books/html/303071.html

* Tag : 歴史/時代もの  

2007.01.15 23:49 | Comments(0) | Trackback(1) | 国内作品

2007. 01. 08

『サンキュー、ジーヴス ウッドハウス・コレクション(6)』

Amazon.co.jp で詳細を見るThank you, Jeeves (1934)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
[ Amazon ]

バンジョレレの練習に熱中するバーティー。しかし、その騒音に近所からは苦情が殺到、さらにジーヴスにも辞められてしまう。旧友チャッフィーの領地チャッフネル・ホールの敷地内のコテージを借りたバーティーは、ブリンクレイという新しい従僕も雇い、思う存分バンジョレレに没頭。そこへやってきたのは、チャッフィーのお客のアメリカの大富豪ストーカーとその娘でバーティーの元婚約者であるポーリーン、サー・ロデリック・グロソップ、そしてチャッフィーに新しく雇い入れられたジーヴスだった。ポーリーンとチャッフィーがお互いに一目惚れしたことを知ったバーティーは、二人の恋を後押ししようとするのだが…。

翻訳刊行順はめちゃくちゃになっているけれど、これがバーティー&ジーヴスものの最初の長編。
あーおもしろかったー。堪能しました~。
なんといっても、終盤のバーティーの行動に感動しました(笑)。いや結局周りの人たちにうまく乗せられているだけなんだけど、それでも、バーティー、いいやつだよなあ。「ウースター様は、おそらく精神的にはいささか取るに足らないお方でございましょうが、金のハートの持ち主であらせられます」とジーヴスがポーリーンに言った言葉のとおりです。だからこそジーヴスは「精神的には取るに足らない」なんて言いつつも(笑)、バーティーのもとで働き続けたいと思うんだろうな~。ジーヴスがバーティーに(遠まわしに)再就職を申し込むシーンにはほのぼのしました。
ジーヴスの後任者のブリンクレイは、あれ、どんなお酒を飲んだら、あんなふうにイッちゃえるの?(笑)

ところで今回、ジーヴスについて「うやうやしく敬意に満ちた優美な態度で、繊細に整った容貌に陽の光を遊ばせつつ」だの「彼の端正に整った顔立ちのうえに柔らかな笑みが遊ぶ」だのという(やたら美しい)描写がされているのですが……これまで、ジーヴスの外見について書かれていたことってあったっけ? まあ彼のことだからそつが無い顔してるんだろうなーとは思っていたけど、ふーん、そんなにハンサムさんだったのか…。ホントに無敵だな、ジーヴス(笑)

※ ジーヴス・シリーズ登場人物リストに、本書の分を追加してあります。
http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/jeeves.html

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2007.01.08 23:40 | Comments(2) | Trackback(1) | 海外文学-20世紀前半

2007. 01. 06

新入り

http://www.san-xchara.jp/

「サンエックスブログキャラ」というのを発見したので、設置してみました。
右サイドバーの下のほうにいます。
ブログペットはもう置かないつもりでいたのに、可愛さに負けた…(笑)
(以前、こうさぎを置いていました。ハーボットは今もサイトの片隅で放置状態…)
リラックマをクリックすると、このサイトに関連した言葉をしゃべるみたいです。
ときどきリラックスしすぎていて、反応しないときもあるけど…。
推理小説の感想ブログやってると、「殺人」だとか「死体」だとか「密室」だとか、
ブログペットが物騒な言葉を覚えてしまうのが困ります(笑)

2007.01.06 23:57 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2007. 01. 05

『睡蓮の教室』 ルル・ワン

Amazon.co.jp で詳細を見るThe Lily Theater (1997)
ルル・ワン / 鴻巣友季子 訳 / 新潮クレスト・ブックス
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1972年、文化大革命下の中国。12歳の水蓮は、母と暮らす地方の「再教育施設」で、ともに収容された知識人たちから学校では決して教えてくれないことを学ぶ。友だちのいない日々の慰めは、睡蓮の浮かぶ池のほとりで、カエルやコオロギに架空の講義をすることだった。やがて北京の学校に戻った彼女は、貧しさゆえに蔑まれる級友・張金を助け、彼女を最優等の地位に押し上げるのだが―。欺瞞と差別に満ちた時代を懸命に駆け抜けたふたりの少女。その友情と性のめざめを描く、野心的自伝長篇。

文革時代の北京で思春期を過ごし、のちにオランダに渡った中国系作家の作品。
訳者あとがきの「おそらく本書は、優等生的な語り手・蓮よりも、ある種超人的なパワーをもつ金の成長と失墜の物語として読むほうが、ずっとおもしろい」という文章に同意。蓮はどうも、「金のレベルに合わせてあげている」臭が抜け切らないので……(彼女は金を蔑むクラスメートたちに激しい怒りを覚えるが、金をあとで慰めることはあっても、皆の前でかばうことはない。そもそも物語開始早々から三人がかりで級友をいじめているような有様だし)。あと、あの結末は……他に話の終わらせようがなかったのかなあ。納得しがたい……。
著者は文化大革命を強い批判をこめて描いているが、読後に印象に残ったのは、文革にかかわらずそれ以前から存在する根強い身分差別だった(「農民に学べ」というスローガンのもとであっても、ブルジョワ階級は農民階級を見下している)。貧しい農民(第三階層)の家庭に生まれ育った金はそこから抜け出そうとして叩きのめされ、蓮(第二階層)さえも身分意識から自由になることはできず、金を「第三階層の子」として時として上から見ている。そして今なお、中国では「二等国民」と呼ばれる(農村戸籍に縛られて移動の自由がなく社会保障や教育、医療で圧倒的に不利な扱いを受けてきた)農民が8億人も存在し、急成長する都市部とは大きくかけ離れた貧しい生活を送っている、と先日の新聞で読んだ。

* Tag : 新潮クレスト・ブックス  

2007.01.05 23:34 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学

2007. 01. 03

A Happy New Year !

ご挨拶が遅れましたが、あけましておめでとうございます。
今年も合言葉は「マイペース」といういい加減なサイトではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。

元旦は、お昼すぎに母が近所の神社に参拝に行くというのでついていったのですが(徒歩約10分)、ずらずらずらーっと人が並んでいてビックリ。
去年行ったときにはこんなに並んでいなかったはず…。
結局、お参りするのに30分かかりました。
別に有名でもなんでもない地元の八幡様なのに、なんでだ…。

Amazon.co.jp で詳細を見る今日は、イギリス映画「ラブ・アクチュアリー」をダラダラと観ていました。
クリスマス前の深夜にテレビで放送していたのを録画しておいたんですが、観終わってとっても気になることが…。
クリスマス・パーティーのあと、ずっと片想いしていた同僚に家まで送ってもらって、さあこれから…というときに弟からの電話に邪魔されてしまった女性、あのあとどうなったの?
ラストシーンで他の人たちはそれぞれハッピーエンドになっていたのに、彼女だけまったくフォローなし?
それとも、テレビ放送だったから、ところどころカットされちゃってたの???
うー、気になる…。

2007.01.03 23:45 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2007. 01. 02

『海駆ける騎士の伝説』 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

Amazon.co.jp で詳細を見るEverard's Ride (1966)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ / 野口絵美 訳 / 徳間書店
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百年に一度現れるという伝説の騎士たちを目にした、12歳のアレックスと姉のセシリアは、謎を解こうと海辺の小島へ向かう。流砂の中に隠された道を見つけた二人は、少年大公が治める別世界の国へ…? 十九世紀英国と時の狭間にある国を舞台に、二つの世界の少年少女が活躍するロマンチックな冒険ファンタジー。人気作家が1966年に書いた初期の傑作。 (出版社サイトより)

ジョーンズさんがデビュー前に書いた作品。
正統派というか、直球というか……私はあまり楽しめなかった。騎士たちの戦いみたいな題材にはあまり興味がないせいかも。

あー、そういえば去年、前日譚の 『バビロンまでは何マイル』 の翻訳が出て読むことができたので、さあこれで 『花の魔法、白のドラゴン』 を読むぞ…と思っていたのに、結局読めなかった……。今年こそ。

2007.01.02 23:50 | Comments(0) | Trackback(0) | SF&ファンタジー

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読んだ本の感想メモ、気になる本の情報など。翻訳小説が中心です。特に好きなのは、海外古典ミステリと19世紀イギリス文学。
[ 管理人 : Rie ]

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