* Caramel Tea *

Reading Diary

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2006. 12. 31

今年の読了本

あー、結局12月はサボリまくってしまいました…。
この記事ももっと早くに書くつもりだったのに、こんな切羽詰った日時になってるし。
たまっている感想文は、毎年恒例「来年に持ち越し」ということで(笑)。

2006年の読了本は、123作品全141冊でした。読了順リストは<こちら>。夏に結構せっせと読んでいたので、去年より約20冊多いです。
今年は、内容的にはちょっと不発気味でした。19世紀英文学を4作品読んだんですが、全部おもしろくなかったのには非常にがっかり。あと、去年の年末に「今年はファンタジーをあまり読めなかったので、来年はちょっと長めのシリーズ作品に手を出してみたい」と書いたとおり、新装復刊されたシリーズ作品ふたつに手を出してみたのですが、どちらもおもしろくなくはなかったものの、私の好みからは外れていたわ…(ファンタジーっていうのはジャンルの幅が広いので、好みの当たり外れが激しいんだよね)。でも、懲りずに来年も他のシリーズに挑戦してみよう。目をつけているのがいくつかあるし。
それらに比べると、海外ミステリはまあまあだったかな。マイクル・イネス 『ある詩人への挽歌』、F・W・クロフツ 『スターヴェルの悲劇』、セオドア・ロスコー 『死の相続』、エリザベス・フェラーズ 『ひよこはなぜ道を渡る』、ジェレミー・ドロンフィールド 『サルバドールの復活』、ロジャー・スカーレット 『ローリング邸の殺人』 『猫の手』 あたりが印象に残っています。

来年は、海外古典文学を重点的に読んでいきたいと思っています。18世紀から20世紀前半あたりの、イギリスはもちろん、フランスとかドイツとか他の国のも。中高~大学1・2年の頃(このサイトを始めるちょっと前)に興味を持ったものはある程度読んではいるんですが、それでも読んでいないもののほうが多いし、新たに興味を持ったものもあるし。海外ミステリの合間合間に、という形になると思いますが。

* * * * * * * * * *

年末年始の読書は、『海駆ける騎士の伝説』 『睡蓮の教室』 『サンキュー、ジーヴス』 の予定。
それでは皆様、よいお年をお迎えください。
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2006.12.31 16:14 | Comments(2) | Trackback(0) | その他の話題・雑記

2006. 12. 26

『魂を漁る女』 マゾッホ

Amazon.co.jp で詳細を見るDie Seelenfängerin (1886)
レオポルド・フォン・ザッハー=マゾッホ / 藤川芳朗 訳 / 中公文庫
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キエフとその周辺を舞台に繰り広げられる一大スペクタクル。青年士官ツェジムは再会した幼馴染ドラゴミラの美しさに心を奪われるが、彼女は異端信仰に身を捧げていた。折から謎の殺人事件が続発。目的は魂の救済か? ツェジムを愛する可憐な少女アニッタの運命は? めくるめく官能と魂の飢えを描く、ジル・ドゥルーズが絶賛した暗黒小説の傑作。 (裏表紙より)

年末に読んで、とてもおもしろかった本。
読む前は「小難しい小説(もしくはついていけない世界の話)なのかな~」と少々不安だったんですが、スリリングで読みやすい物語でした。ツェジム、ドラゴミラ、アニッタ、ソルテュク伯爵、この美青年・美女・美少女・美男子の四人の錯綜する愛憎関係が、人々を次々と生け贄に捧げていく新興教団「天の寄進者」の異端信仰の背景となって、まさに「一大スペクタクル」。
なんといっても、主人公格のドラゴミラが強烈。「天の寄進者」の生け贄を籠絡する役(魂を漁る女)となって、キエフ(ウクライナ)の華々しい上流社会に貴婦人として入り込み、その類稀な知性と意志と冷静さによって、ときには殺人も厭わず、着々と使命を遂行していく。長身で気高く冷ややかな美貌の持ち主である彼女は、甘やかで妖艶でありながら、「天の寄進者」にすべてを捧げていることによって、ある種の少女らしい純粋さ・純潔さも持ち合わせており、「悪女」よりも「黒い聖女」といった感じ。
そんなドラゴミラに比べると、ツェジムとアニッタ(やたら聖女ぶる後半はちょっと鬱陶しく思えるけど、初登場時のアニッタの可愛さときたらデレデレものです/笑)はちょっと印象が薄く感じられてしまいます。(ツェジムは思ったよりも出番が少なかった…。しかもドラゴミラとアニッタの間でフラフラフラフラ、「おいおい大丈夫か…?」って心配になっちゃうような流されっぷりだし。こっちがヒロインか、ってくらいの頼りなさだし。結婚したら絶対、妻に主導権を握られるだろうなー、この人/笑)
他にも、主要人物4人以外の登場人物も教団の教主アポストルを始めとして美形ばかりだし、ドラゴミラの男装シーンや夜の闇の森を馬で駆け抜けるシーン、ドラゴミラに心酔して精神的奴隷となる美少女ヘンリカの存在、ドラゴミラとアニッタが身にまとうドレスや毛皮の上着や帽子の数々(寒い土地の話なので毛皮は必需品)、貴族たちの贅をこらした舞踏会の様子など、映像化したらさぞや見ものだろうなーと思われるほどの煌びやかさ・お耽美さです。(訳者あとがきには、これらのものは読者サービスの類に過ぎず、そうした外見に惑わされないように、というようなことが書いてあるけれど、あまり気にしない/笑)

19世紀のスラヴに実際に存在したという異端信仰について、「常軌を逸している」「狂信って恐ろしい」などと他の世界の話として切り捨てるのは簡単。
しかし、マゾッホは異端信仰を肯定こそしないが、「一方にはロシアの既成宗教と教会の堕落が、もう一方には西欧の科学偏重と神の否定があって(訳者あとがきより)」、その二つに反抗し、魂の救いを見出そうとして異端信仰に傾倒していく当時のスラヴの人々の姿を克明に描き出しています。

2006.12.26 22:54 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学-19世紀

2006. 12. 15

サボリ中…

ちょっと更新サボると、すぐにサボリぐせがついてしまってよくないですね…。
もう年末だというのに、また読了本感想をためてしまったし…。

読書のほうは、アイリス・マードック 『ユニコーン』 を読み終わったところ。
マードック初読み。というより、20世紀のイギリス女性作家自体、推理小説作家以外はほとんど読んでいないんですよね。ヴァージニア・ウルフちょこっとと1990年代からのをちょこっと読んだだけで、その間がごっそり抜けてしまっている。
来年は、ウルフとマードックの他の作品、あとはアンジェラ・カーター(短篇集の 『ブラック・ヴィーナス』 だけは既読ですが…)あたりを読んでみたいと思っています。


ユニコーン
The Unicorn (1963)
アイリス・マードック / 栗原行雄 訳 / 晶文社

恋人との実りない愛を捨て、都会を脱け、新たな生を求めて見知らぬ土地ゲイズにやってきた女マリアン。荒々しい断崖のそそり立つこの僻地で彼女を待ちうけていたものは? 鏡の部屋に閉じこもる美しい女主人ハナ、男色者ジェラルド、妖精の血を引くといわれる男デニス…。家庭教師として住み込んだ異様な中世風屋敷を背景に、謎と狂気のドラマの軸は廻りはじめた。愛の幻想を鋭く暴いた比類ない秀作! (カバー折込より)

2006.12.15 23:51 | Comments(2) | Trackback(0) | 未分類

2006. 12. 12

『ルシタニアの夜 (上)・(下)』 ロバート・ライス

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The Nature of Midnight (2003)
ロバート・ライス / 高澤真弓 訳 / 創元推理文庫 [ Amazon:上 ][ Amazon:下 ]

モンタナ州の郵便局で、局長と客が射殺された。元刑事の郵政捜査官ルーミスは、同僚ドンブロウスキと捜査をはじめる。彼女は、その郵便局で90年近く前に投函され、配達されなかった手紙と事件との関連に気づくが、その手紙は何者かに盗まれ、殺人はさらに続く。犯人は? 目的は? その手紙に書かれていたことは何か? 歴史の闇に挑む郵政捜査官の活躍を、注目の新人が描く傑作。

郵政捜査官の男女コンビが、殺人犯に再三襲われながらも、ルシタニア号事件の真相を秘めているとおぼしき三通の手紙の行方を追うサスペンス。
ルシタニア号に関するあたりはなかなか興味深かったけれど、主人公ルーミスが負っている心の傷(職務中に誤って少年を射殺してしまったため、警察官を辞めて郵政捜査官に転職)とそれを乗り越えようとするエピソードは、まあ、なんというか、ありがち。さらに、あの結末にするのなら、ルーミスの恋愛部分もいっそ無いほうがよかったのでは…。
あと、日本ではなじみが薄いと思われる「郵政捜査官」という職業がいまいちよくわからず、巻末の解説で詳しい説明があるかと期待していたのに、まったく説明されていませんでした…。ちょっと不親切じゃない?(日本の「郵政監察官」と同じようなものなのかなあ)

ルシタニア号事件って、「民間の客船であるにも関わらずUボートによって沈没させられ、アメリカが第一次世界大戦に参戦するきっかけとなった」くらいの知識しかなかったのだけど、積荷のなかに大量の弾薬が存在したという事実があったり、アメリカを参戦させるためにイギリスが関わっていたのではないかと陰謀説が囁かれるくらいに、いろいろ謎の多い出来事だったのですね。(ちなみに、本書で明らかになる真相は「空想」だと著者が巻末で述べている)
それと、「アガサ・クリスティの作品でルシタニア号事件の出てくる話があったよなー、何だったっけ」と思っていたら、そちらは解説で触れられていた。トミー&タペンスものの 『秘密組織』 でした。

2006.12.12 23:48 | Comments(4) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 12. 08

『六つの奇妙なもの』 クリストファー・セント・ジョン・スプリッグ

Amazon.co.jp で詳細を見るThe Six Queer Things (1937)
クリストファー・セント・ジョン・スプリッグ / 水野恵 訳 / 論創社
論創海外ミステリ57
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冷酷な伯父と暮らす若い娘マージョリーは、喫茶店で知り合ったマイケル・クリスピンと妹ベラからマイケルの助手として働かないかと誘われる。伯父のもとから逃げ出したくて申し出を受けたマージョリーだったが、実はクリスピンは霊媒で、屋敷で夜な夜な降霊会を開いていた。やがてマージョリーは降霊会の妖しい魅力に絡めとられ、自らも霊媒として能力を発揮するようになるが、度重なる幻覚や意識の喪失に悩まされ、精神の安定を欠いていく。一方、マージョリーを救い出そうと元婚約者のテッドは降霊会に潜りこむが、テッドが手渡したコップの水を飲んだクリスピンが急に苦しみだして息絶えてしまう…。

不可能犯罪(テッド以外にコップの水に毒を混入できた人物はいない)のフーダニット&ハウダニットものかと読む前は思っていたのだけど、ちょっと違っていた。なんて言ったらいいんだろう…心理スリラー?
ヒッチコックの映画にありそうな感じの話、というのがいちばんの印象。精神的に追い詰めていくところとか、黒幕の正体とか、意外な裏切り者とか、逃亡劇とか。モノクロの映像が目に浮かぶようだ。

* Tag : 論創海外ミステリ  

2006.12.08 23:26 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 12. 05

『キングとジョーカー』 ピーター・ディキンスン

Amazon.co.jp で詳細を見るKing and Joker (1976)
ピーター・ディキンスン / 斎藤数衛 訳 / 扶桑社ミステリー
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現実とは異なる家系をたどった英国王室。王女ルイーズは、いつもと同じ朝食の席で、父王の秘密に突然気づいてしまう。しかしその朝、とんでもない騒動が持ちあがった。食事の皿に、がま蛙が隠されていたのだ! こうして、謎のいたずら者=ジョーカーの暗躍がはじまった。罪のないいたずらは、ついに殺人に発展。王女は、ジョーカーの謎ばかりか、王室の重大な秘密に直面する…。CWAゴールド・ダガー賞2年連続受賞の鬼才が、奇抜な設定と巧緻な謎解きを融合させた傑作、復活! (裏表紙より)

「待望の復刊」というのよりも、奇抜な設定(エドワード7世のあとジョージ5世の代わりにビクター1世が即位したイギリスの、ビクター2世が王位についている1970年代半ばが舞台。冒頭に架空の家系図も載ってます)に惹かれて読んでみたんですが、おもしろかったー。復刊してくれてありがとう、扶桑社。
謎解き部分は割とシンプルかな? しかし、それよりも、13歳の少女である王女ルイーズの成長物語として秀逸。家族やごく一部の親しい王室職員と一緒のときの「内輪」の自分と、王女としての「よそゆき」の自分、ふたつの顔を使い分けながらも、やがて「王女であること」が「当たり前の自分であること」を覆いつくしてしまう日が来ることを予感しているルイーズ。そんな彼女が探偵役となってジョーカーの謎を追い、その過程で現ロイヤル・ファミリーが抱えている秘密を知ることになるのですが、非常にショックを受けながらも、それを受け止めて自分自身の在り方を決められるまでに成長していく凛とした姿には心惹かれます。ディキンスンには児童文学・ヤングアダルトの著作も多いので(私は 『エヴァが目ざめるとき』 しか読んでないけど)、そのあたりの手腕が本書にもいかんなく発揮されている、と言えるのかも。(まあ、もっとも、あそこまで割り切らなきゃいけないものなのかなあ…とも思っちゃうけれど。特にキヌヌの件で。でも、現実の英国王室を見ると、とことん割り切ってないとやっていけないのかもね…)
また、ルイーズが、寝たきりになった乳母ダーディ(80年間に渡って王室に仕えてきた女性で、ベットのなかで過去に思いを馳せる彼女の回想話もおもしろい)と話をしながらストーブでクランペットをあぶる場面、ケンジントン・パレスのお祖母さまのところへお茶を飲みに行く場面、王宮図書室で宿題をする場面など、細かな生活描写も楽しい。
ただ、文章が読みづらく、特に前半読むのに時間がかかってしまった。これは原文がもともとそうなのと、訳文があまりよくないのと半々だと思いますが…。

2006.12.05 23:05 | Comments(2) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

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読んだ本の感想メモ、気になる本の情報など。翻訳小説が中心です。特に好きなのは、海外古典ミステリと19世紀イギリス文学。
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