* Caramel Tea *

Reading Diary

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2006. 06. 28

児童書2冊

昨日と今日で読んだ児童書2冊。


Amazon.co.jp で詳細を見る『幽霊派遣会社』
Dial A Ghost (1996)
エヴァ・イボットソン / 三辺律子 訳 / 偕成社

のろわれた一族の屋敷を相続した孤児のオリヴァーにしのびよる危機。奇抜なアイディアとたくみな語り口でロアルド・ダールの後継者といわれる人気作家の、不気味で楽しいゴーストストーリー。

ひらいたかこさんの素敵な表紙絵に惹かれて、手に取ってみました。
陰気なお屋敷を相続した孤児の少年とその莫大な財産の横取りを企む遠縁の親戚という、いかにもイギリスらしい設定に、住む場所のない幽霊と幽霊を引き取りたいという人間の仲介をする「幽霊派遣会社」をからめた話で、なかなかおもしろかった。
ところで、「対象年齢・小学校高学年から」となっているけど、小学生に「ワンダーブラ」ってわかるんでしょーか?



Amazon.co.jp で詳細を見る『ベラスケスの十字の謎』
El misterio Velázquez (1998)
エリアセル・カンシーノ / 宇野和美 訳 / 徳間書店

イタリアからスペイン王の宮廷に連れてこられた少年ニコラス。宮廷画家ベラスケスが、ある取引をしようとしていると知り…。少年の成長を、実在の名画「侍女たち」に秘められた謎にからめて描く、ミステリアス・ファンタジー。

これ、「ファンタジー」なのかなあ。
さらに「少年の成長物語」らしいんですが、ニコラス少年がどう成長したのか私にはわからんかった…。おまけに、ニコラスが「自分は頭の回転が速くて機転が利くから王様のお気に入りになれた」と語る点について、彼がどう賢いのかどう気が利くのか、自己申告のみで読者に明確に伝わってくるエピソードとして書かれていないので、ただの自画自賛話にしか思えず…。
また、ベラスケスの名画「侍女たち(ラス・メニーナス)」の謎をめぐる話…としても、あまりおもしろくなかったな…。
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2006.06.28 23:57 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2006. 06. 26

映画 「モンテ・クリスト伯」 & 「アマデウス」

Amazon.co.jp で詳細を見るちょっと前にBSで放送されていたのを録画しておいた映画「モンテ・クリスト伯」(2002年・アメリカ/イギリス/アイルランド)を、週末に観ました。
……なんだ、あの脚色のひどさは。
小学生のときに子供向けの 『岩窟王』 を読んだきりだから確かなことはわからないけど、メルセデスとの関係もありきたりなハッピーエンドも、原作と全然違う気がする。
あんまりひどいので、原作ではどうなっていたのか確かめるためにも 『モンテ・クリスト伯』 を読んでみたくなっちゃった。
今年の夏の課題本にしようかな。


Amazon.co.jp で詳細を見る母が借りてきた(先日NHKで放送していたモーツァルト特集を観て興味持ったらしい) 「アマデウス」 も観ました。
こちらは文句のつけようもない素晴らしい作品。今回観たのはディレクターズカット版で20分の未公開シーンが追加されているそうなんですが、オリジナル版を観たのがもう何年も前のことなのでそれがどのシーンなのかよくわからんかった…。
そういえば、この話は舞台も観に行ったんだっけ。サリエリ役は松本幸四郎、モーツァルト役が市川染五郎でした。

2006.06.26 23:31 | Comments(0) | Trackback(0) | 映画&ミュージカル

2006. 06. 26

『紙魚家崩壊 九つの謎』

Amazon.co.jp で詳細を見る北村 薫 / 講談社 (2006-03)
[ Amazon ]

……これは、過去(主に90年代)に発表してこれまで本に収録されずに残っていた短篇の「寄せ集め」なんだろうか?
全体を通しての統一感というものがまったくないし、読み終わって「…ふーん、それで?」と思ってしまうような作品ばかり。
北村薫は私が好んで読む数少ない日本人作家のうちのひとりだけど、この短篇集は正直言ってつまらなかった。

2006.06.26 23:11 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

2006. 06. 22

読書中の本 『レベッカ』

只今、『レベッカ』 を再読中。
何度読んでもいいなあ。大好きです、この作品。

イギリスの出版社Viragoのサイト に "Author of the Month" という特集ページがあるのですが、偶然にも今月取り上げられている作家がダフネ・デュ・モーリア。
『レベッカ』のReading Guide なんてページもあります。
学校の課題みたいなところがちょっといただけないけど、新しい視点を得るヒントにはなるかも。

しかし、マキシムと「わたし」って、いわゆる「割れ鍋に綴じ蓋」夫婦なんじゃないかという気がしてくるよ…。



Amazon.co.jp で詳細を見るAmazon.co.jp で詳細を見る『レベッカ (上)』 『レベッカ (下)』
Rebecca (1938)
ダフネ・デュ・モーリア / 大久保康雄 訳 / 新潮文庫

英国の名家に後妻として迎えられた“わたし”を待ち受けていた先妻レベッカの霊気――古城に恐怖と戦慄の漂うミステリー・ロマン。

* Tag :   ダフネ・デュ・モーリア  

2006.06.22 23:57 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 06. 20

『バニー・レークは行方不明』 イヴリン・パイパー

Bunny Lake Is Missing (1957)
イヴリン・パイパー / 嵯峨静江 訳 / ハヤカワ・ポケットミステリ
ポケミス名画座
[ Amazon ]

大都会ニューヨークへ引っ越してきたシングル・マザーのブランチは、三歳の娘バニーを保育園に預けて仕事に出る。ところがその日の夕方、保育園へ迎えに行くとバニーの姿はどこにもなかった。驚きあわてるブランチだが、新学期の初日とあって保母も園長もバニーの事をよく覚えていない。思い余って警察に駆け込むが、なぜか冷淡な扱いを受け、挙句にバニーの実在すら疑われてしまう…

真夜中の街を夢うつつの状態で彷徨っているような、淡々としてぼやけた印象の話でおもしろくなかった。
何よりも、主人公の頭の悪さ・視野の狭さにイライラさせられっぱなし。他人の言葉をオウム返ししたり、ひとつの可能性に過ぎないことをまるで事実のように思い込んだり。いくら娘のことが心配で堪らないとはいえ…。
しかも、物語が進むにつれ彼女の言動は常軌を逸してくるにも関わらず、最後は「子を守るために必死で戦う健気な母親」という美談調になってて、何それ。ラストシーンもそれでいいのか?
これ、小さい子供を持つ母親が読んだら非常に恐ろしい話かもしれないなー。でも私は、精神状態がヤバイとしか思えない主人公、さらにそれを認識して書いているとは思い難い著者に、常に引き気味になりながら読んでました…。

あと、ポケミスは読みにくい訳が多くてもう慣れっこになっているんだけど、これは特にひどかった…。最後のほうなんか、直訳すぎて読みづらい文章ばかりなんだもの。

2006.06.20 23:52 | Comments(2) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 06. 18

『タラント氏の事件簿』 C・デイリー・キング

Amazon.co.jp で詳細を見るThe Curious Mr. Tarrant (1935)
C・デイリー・キング / 中村有希 訳 / 新樹社
エラリー・クイーンのライヴァルたち 2
[ Amazon ]

消失、密室、幽霊…。不可思議な謎に心惹かれる素人探偵タラントを探偵役とする、不可能趣味満載の連作短編集。エラリー・クイーンにより「黄金時代におけるもっとも想像力に富んだ短編集」と評された。

収録作 : 「古写本の呪い」 「現われる幽霊」 「釘と鎮魂曲」 「“第四の拷問”」 「首無しの恐怖」 「消えた竪琴」 「三つ眼が通る」 「最後の取引」

クイーンの称賛の言葉どおり、ユニークな連作短篇集。特に最終章「最後の取引」が、名探偵の退場の話としても、不可能犯罪ばかりを集めた推理小説短篇集のトリをつとめる作品としても、それまでの物語をすべてひっくり返してしまうような異色作になっています。これに対しては賛否が分かれるだろうけど、それゆえに強く印象に残ることだけは間違いありません。探偵を“名探偵”の座から引きずりおろしながらも、さらに優れた人物となって戻ってきた彼に再会できるのではないかという希望を感じさせて終わっているところが、私は好きです。
肝心の不可能犯罪については、トリックはシンプルなものばかりですが、物足りなさはなく、過不足なくぴたりと当て嵌まっている感じ。(「第四の拷問」には「そんなのなしでしょ~」と思っちゃうけど)
素人探偵のトレヴィス・タラント氏は、最終章での退場が印象的なら、最初の「古写本の呪い」での登場シーンもなかなか奇抜な、40なかばの紳士。日本人の執事兼従僕のカトーと一緒に、ニューヨークの豪勢なアパートで暮らしています(カトーは日本では医者、しかしアメリカでスパイとして活動し、その隠れ蓑として執事の仕事をしている…という設定。なんだそりゃ、って感じだけど、まともな日本人名なだけマシか…/苦笑)
連作短篇の背後を流れるサブストーリーとして、タラント氏、語り手の青年ジェリー、ジェリーの恋人ヴァレリー、妹のメアリ、この四人の人間関係の進展が描かれている点も楽しい。スポーツにしか興味のないジェリーのバカっぽさにはときどきイライラさせられたけど、最終章での読者の気持ちを代弁するかのようなあの激昂のセリフでかなり株があがったぞ(笑)

2006.06.18 23:48 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 06. 17

『ドゥームズデイ・ブック』 コニー・ウィリス

Amazon.co.jp で詳細を見る Amazon.co.jp で詳細を見る

Doomsday Book (1992)
コニー・ウィリス / 大森望 訳 / ハヤカワ文庫SF
[ Amazon:上 ] [ Amazon:下 ]

歴史研究のためのタイムトラベルが可能となった2054年のオックスフォード大学。中世史科の学生キヴリンは実習のため、まだ誰も行ったことのない14世紀のイングランドへと旅立つ。彼女を送り出した直後、ネット技師が「何かおかしい」と言い出すが、謎のウィルスに感染して倒れ、意識不明になってしまう。オックスフォード中に疫病が広まり大パニックになるなか、指導教授のダンワーシイはキヴリンの安否を確かめようと孤軍奮闘する。一方、中世に到着したキヴリンも病に倒れていた。奇跡的に回復したものの、ある事実を聞かされたキヴリンは愕然とする…。

『犬は勘定に入れません』 の前編に当たる作品(直接のつながりはなし)。『犬は~』 はコメディ調でしたが、こちらは前半が少々スラップスティック気味なものの、二つの時代を襲う疫病を克明に描写していて、かなりシリアス。あまりといえばあまりの展開に茫然とさせられたけど、現代の医学の力を利用して…という話になるよりはよっぽどいいや。14世紀のパートと21世紀のパートの出来事や登場人物が細かい部分で互いに対応しあっており、それがふたつの時代をしっかりと結びつけ、物語の調和を生み出している。クリスマス・シーズンが背景となっているのも、物語を際立たせています。
上下巻合わせて1200ページ弱という長さですが、プロットは割とシンプル。読みやすい文章でリーダビリティーもあるので、それほどのボリュームを感じずに読めました。しかし、21世紀のパートの主人公に当たるダンワーシイ教授は、「キヴリンを心配する→彼女を危険な中世に送り込んだ中世史科を罵る→彼女を引き止められなかった自分を責める→心配しすぎだキヴリンはきっとうまくやれると自分に言い聞かせる」の繰り返しの連続なのでちょっと鬱陶しい。おまけに人にあたるし、ヒステリー気味だし、いくら愛弟子が心配だとはいえ、本当にこれで60過ぎの大学教授…?

* Tag : コニー・ウィリス  

2006.06.17 22:06 | Comments(0) | Trackback(0) | SF&ファンタジー

2006. 06. 12

『魔女の隠れ家』 ディクスン・カー

Hag's Nook (1933)
ディクスン・カー / 高見浩 訳 / 創元推理文庫
[ Amazon ]

チャターハム監獄の長官を代々務めてきたスタバース家には、当主が首の骨を折って死ぬという伝説があった。これを裏づけるかのように、25歳の誕生日の晩を慣習通り監獄の長官室で過ごしていた一族の嗣子マーティンが、人々が監視するなか謎の死をとげた。〈魔女の隠れ家〉と呼ばれる絞首台に無気味に漂う苦悩と疑惑と死の影。カー一流の怪奇趣味が横溢する中に、フェル博士の明晰な頭脳がひらめく……!

荒れ果てた元監獄の建物を舞台に、カーの怪奇趣味が存分に発揮された作品。
トリックなどはなかなかよく出来ていると思うんですが、人間関係から犯人の正体がわかってしまうところがちょっとなあ…。しかも私のいちばん嫌いなパターンで。カーって、ときどきこのパターン使うよね。
【以下、ネタバレにつき反転】
私が言っているのは、探偵の友人である青年が事件関係者である若い女性に恋をするが、女性には婚約者もしくは求愛者がいる、しかしその恋のライバルの男が犯人だった、というパターンのこと。そうすれば、その青年は何の障害もなくその女性とくっつくことができるってわけ。しかもその青年というのは、男のくせにライバルの悪口をネチネチ言うようないけ好かない奴であることが多いんですが、ライバルが殺人犯だったことで彼の敵意も正当化され、「ほら見たことか」ってことになってしまう。癪に障るったら。この場合も、ヴァン・ダインの「探偵小説二十則」の「恋愛を持ち込むな」という主張にものすごい勢いで同意したくなります(笑)
ちなみにこの作品、ギディオン・フェル博士の初登場作だそうです。ヘンリー・メルヴェール卿とすぐごっちゃにしてしまうけど、私はどちらかといえばHM卿のほうが好きだな。

2006.06.12 23:55 | Comments(2) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 06. 10

『わらの女』 カトリーヌ・アルレー

La Femme de Paille (1956)
カトリーヌ・アルレー / 安堂信也 訳 / 創元推理文庫
[ Amazon ]

先の大戦のハンブルク大爆撃で家族も友人も何もかも失くして以来、孤独に生きてきた34歳の女性ヒルデガルデ。ある日、大富豪の結婚相手を求める広告が新聞に載った。野心に満ちたヒルデガルデにとって、それは今の貧しい暮らしから抜け出して華やかでリッチな生活を手に入れる千載一遇のチャンスであった。打算的な応募の手紙が功を奏し、カンヌに招待されて広告の主に会えることになるが、そこで彼女を待ち受けていたのは細部まで周到に計算し尽くされたある計画だった……。

数年前に日本で単発ドラマ化されたものを観てしまったせいで、原作はなんとなく読みそびれていたのですが、東京創元社のサイトに新装版の予告が出ているのを見て、急に読みたくなり……。新訳になるわけでもないので、文字の小さい旧版でも構わないだろうと思い、そっちを読んでみました。
何か書くとすぐにネタバレになってしまいそうですが(それとも、裏表紙のあらすじ紹介文にも堂々と書かれているし、この作品はネタバレしても構わない話なんだろうか。私は何の前知識もなしに読みたかったけど)、無駄のない文章とストーリーのシンプルさが緻密なプロットを際立たせている、あざやかな一作。終盤のヒルデガルデと某人物の対面シーンは、かなりスリリングで迫力がありました。
アルレー作品は初めてでしたが、あの時代のフレンチ・ミステリによくある独特さはあまり感じず、読みやすかったです。他の作品も読んでみようっと。

ところで、なぜ今頃新装版が出るのかというと、昼ドラ化されるからなのか……。しかも、フジテレビ系列の中島丈博と同じ枠……(笑)


▼ 新装版

わらの女 【新版】 (創元推理文庫)

2006.06.10 22:30 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 06. 07

『メルニボネの皇子』 マイクル・ムアコック

Amazon.co.jp で詳細を見る永遠の戦士 エルリック 1
Elric of Melniboné and The Fortress of the Pearl (1972, 1989)
マイクル・ムアコック / 井辻朱美 訳 / ハヤカワ文庫SF
[ Amazon ]

乳白色の髪に真紅の瞳、太古の妖術を自在に操り、魔剣ストームブリンガーで敵の魂を吸い取る、メルニボネ帝国最後の皇帝にして、流浪の皇子エルリック――その数奇な運命を、巨匠ムアコックが流麗かつ壮大に紡ぎ上げた「エルリック・サーガ」が、ついに開幕! メルニボネ帝国の落日と許婚サイモリル姫との悲恋を描く『メルニボネの皇子』と、美しい夢盗人とともに砂漠の民の「神聖乙女」を救う『真珠の砦』の2巻を収録。

予想以上に幻想的&思考的な話でした。
巻末の訳者あとがきはどちらかというと旧版読者向けで、この新版で初めてこのシリーズに触れた(私みたいな)人にはちょっと不親切に思えます。せめて、シリーズの全作品リストくらいは載せてほしい。全部で何巻になるのか、ということすらわからないし…。

2006.06.07 23:36 | Comments(0) | Trackback(0) | SF&ファンタジー

2006. 06. 03

『セントラル・パーク事件』 クレイグ・ライス

Amazon.co.jp で詳細を見るThe Sunday Pigeon Murders (1942)
クレイグ・ライス / 羽田詩津子 訳 / ハヤカワ・ミステリ文庫
[ Amazon ]

その写真にたまたま写っていた人物こそピジョン氏だった。七年前に高額の保険をかけて忽然と失踪し、まもなくその保険金が下りるはずのピジョン氏が生きていた! 写真を手にしたビンゴは一計を案じた。ピジョン氏を押さえれば、保険金の分け前にあずかれる……相棒のハンサムとともに乗り出したビンゴだが、怪しげな人物が次々に現われて、事態は大混乱! ビンゴ&ハンサムの名コンビ・シリーズ第一作、新訳決定版で登場。

以前、ポケミスから出ていた作品の新訳。NYのセントラル・パークで観光客の写真を撮って生計を立てているビンゴと、その相棒で超人的な記憶力を持つハンサム(あだ名のとおりの男前)のシリーズ一作目。
行く先々で次々と死体が…という巻き込まれ型のどたばたクライム・コメディ(ビンゴが企んでいることははっきり言えば犯罪なので)って感じで、ストーリーそのものはあまりパッとしません。(殺人犯の正体にはちょっとずるいなと思う点もあるし)
しかし、この作品の魅力はチャーミングな登場人物たちにあります。一攫千金を夢見て悪事に手を出しつつもどこかへっぴり腰なビンゴ、ボンヤリに見えて時々機転が利く人のよいハンサム、好人物な紳士のピジョン氏、彼のボディーガードをしにはるばるNYまでやって来た青年リナルド、キュートで親切な家主の娘ベイビー。その他の女性陣(ジョーンとレオノーラ)も、やっていることは全然かわいらしくないながらも、どこか可愛げがあるのよねえ。
そして、ピジョン氏が失踪した理由などにほのかに漂うほろ苦さ。マローン・シリーズのシカゴからニューヨークへと舞台は変わっても、大都会に暮らす人々の孤独さ・哀しさみたいなものが垣間見られるところが、私が「あー、クレイグ・ライス節だなあ」としみじみと感じる所以なのでした。

2006.06.03 23:19 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 06. 02

映画 「追想」

Amazon.co.jp で詳しく見る私のお気に入り映画のひとつ、イングリット・バーグマン主演の「追想」が3月にDVD化されていたことを、今頃になって知りました。
ロシア革命時に父ニコライ2世ら家族とともに処刑されたとされる皇女アナスタシア。しかし彼女は密かに生き延びていたのではないか…という歴史上のミステリー(えーっと、近年、DNA鑑定で決着がついたんだっけ? いつもルイ17世の話とごっちゃになっちゃうよ)をもとにした1956年の映画。
実はアナスタシアではないかという記憶喪失の女性アンナをバーグマンが、彼女を利用してロマノフ王家の財産を手に入れようとする将軍ボーニンをユル・ブリンナーが演じています。
Amazon.co.jp のページで予告編を見ることができます。「予告編を見る WMP 500K」のところ)
中学生のときにアナスタシアの話目当てで衛星放送でやっていたこの映画を観て、イングリット・バーグマンのファンになったんだったっけ。白いドレスの正装姿のバーグマンが本当に美しい。物語のミステリアスな雰囲気を高める音楽も印象的な、素敵な作品です。

バーグマンといえば、彼女がアカデミー主演女優賞を獲ったサスペンス映画「ガス燈」が、「プライドと偏見」のジョー・ライト監督でリメイクされるらしいですね。
http://www.vogue.co.jp/entertainment/news/060209_01.html
舞台は19世紀末のロンドンから現代のカリフォルニアに変更するみたいですが、タイトルにもなっているガス燈のアレンジとかどうするんだろ? デビュー時のアンジェラ・ランズベリーが演じていた小生意気なメイドさんは? まったく別の話になりそうだなあ。
(映画「ガス燈」については こちら で詳しく語ってます(笑)。ほんの少しだけネタバレ気味なのでご注意を。最近、500円くらいの廉価版も出ていますね。画質がどうなっているのかは知らないけど)

2006.06.02 23:46 | Comments(0) | Trackback(0) | 映画&ミュージカル

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読んだ本の感想メモ、気になる本の情報など。翻訳小説が中心です。特に好きなのは、海外古典ミステリと19世紀イギリス文学。
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