* Caramel Tea *

Reading Diary

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2006. 04. 28

『帰ってこない女』 M・R・ラインハート

Amazon.co.jp で詳しく見るThe Wall (1938)
メアリ・ロバーツ・ラインハート / 高橋由紀子 訳 / 小学館文庫
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「どうしてもまとまった金が必要なのよ」別れた夫の別荘・夕陽館に、小間使いまで連れて乗り込んできたジュリエット。居座る彼女に困惑する前夫アーサー。だがある日、彼女は突然失踪し、風光明媚な島の住民たちは疑心暗鬼に陥る。そしてついに殺人が…。容疑者となった兄アーサーを救うべく、別荘の若き女主人マーシャは必死の探索にかかるが…。サスペンス小説の草分け的女流作家の代表作、登場。

ラインハートの作品を読むのはまだ3作目だけど、そのなかでいちばん好きだ。登場人物の誰も彼も(主人公のマーシャもそのひとり)が重要な情報を出し渋る、というラインハート作品の欠点が炸裂しまくってはいるけれども。真犯人の人物像とかその背景にある物語がややメロドラマチックで私の好み。
ただし、主人公のマーシャはあまり共感の持てる人物ではなく、特に超絶迷惑人間ジュリエットにさんざん苦労をさせられたにも関わらず、「だからといって殺されてもいいわけではない」と何度も繰り返すのには白けます…。(いや御説ごもっともだし、別に喜べとまでは言わないけどさ…)

【以下、ネタバレにつき反転】
話の結末は、事件後しばらくしてマーシャがアレン・ベルと結婚する、というハッピーエンドになっているのですが。
ちょっと待って、アレン・ベルがしたことはお咎めなしなの??? 立派な事後従犯かなんかじゃないのか……。
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2006.04.28 22:10 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 04. 25

『レディ・モリーの事件簿』 バロネス・オルツィ

Amazon.co.jp で詳しく見るLady Molly of Scotland Yard (1910)
バロネス・オルツィ / 鬼頭玲子 訳 / 論創海外ミステリ45
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私の大好きな歴史冒険活劇 『紅はこべ』 の作者、海外ミステリ好きには 『隅の老人の事件簿』 で有名なバロネス・オルツィの、ミステリ史上初の女性警察官探偵レディ・モリーの活躍を描いた全12編の連作短篇集。(ちなみに、現実の世界で女性が警察に採用されるようになったのは、この作品が発表された4年後。犯罪捜査に加われるようになったのは1920年のことだそう)

「ホームズのライヴァルたち 第一弾」という副題がついているのですが、その名の通り、シャーロック・ホームズタイプの探偵小説。つまり、探偵が一足飛びに謎を解いてしまい、読者には真相に辿り着けるだけのヒントが与えられていない、というやつ。まあ、途中でなんとなく見当がついてしまう話が多いんだけど。レディ・モリーの助手である記述者メアリーの立ち位置もワトソンによく似ています。(しかし、このメアリーのレディ・モリーに対する賞賛っぷりがやたら大げさだったりする)
探偵役が女性であるためか、女性が中心的役割を果たす(被害者であったり犯人であったり姉妹で遺産争いしたり)事件の話がほとんどです(さらに、最後の二編はレディ・モリー自身が深く関わっている事件で、彼女の素性やなぜどのようにスコットランド・ヤード婦人捜査課(これは架空の部署)の捜査官となったのかもそこで明かされている)。紅はこべシリーズを読んでいると、オルツィは女性のちょっとした欠点だとか弱い部分を誇張したり取り繕ったりせずに率直に描写する作家だなーと感じさせられるのですが、その冷静な視点はこの連作短篇でも窺えるように思えます。
「レディ・モリーがはったりをかけて犯人に自白させる」というのが多くて、ちょっとワンパターンではあるけれど、『隅の老人』 よりは好きだな、このシリーズ。


ところで、警察官・私立探偵・素人探偵問わず、ミステリ史上初の女性探偵が登場する作品って何なんだろう? 私が知る限りでいちばん古いのは、昔の事件を調べ直す若い女性が主人公のウィルキー・コリンズの 『法と淑女』 (1875年)なんだけど。

* Tag : バロネス・オルツィ  論創海外ミステリ  

2006.04.25 23:21 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 04. 23

海外ドラマ 「紅はこべ」

バロネス・オルツィの 『レディ・モリーの事件簿』 を読んでいる最中なんですが、オルツィ原作のドラマ 「紅はこべ (The Scarlet Pimpernel)」 が6月12日~14日にまたまたNHK-BS2で再放送されるようです。
詳しくはNHKのページで。
http://www3.nhk.or.jp/kaigai/benihakobe/index.html
どうせなら、第二シーズンを放送してくれるか、この前の「コナン・ドイルの事件簿」みたいに地上波でやるかしてくれればいいのになあ…。
もっとも、2月に再放送されたときに国会中継だったか何かで放送時間が変更になったので、そのとき観損ねてしまった人たちに向けての処置なんだろうと思うけど。

このドラマ、前回の放送時に初めて観たんですが、紅はこべ一味がやたら手荒っぽいのにビックリでした。人を殴るわ、丸腰の相手を銃で撃つわ、躊躇なく殺すわ、女性を色仕掛けで罠に嵌めるわ……。原作の紅はこべって、「腕力は使わずに頭脳勝負」というスマートなイメージが強いのに……。
おまけに人死に多すぎ。シリーズレギュラーなはずの某人物が死んでしまったときには、「彼まで殺してどうするんだ!」と思っちゃったよ。
それに、マルグリート役の女優さんがミスキャスト気味でした。でも、断髪にされるシーンでは短い髪と簡素なドレスがチャーミングだったところをみると、現代的な顔つきの美人で、フランス革命時代の髪型・メイクと服装が似合ってなかっただけね、たぶん。

* Tag : バロネス・オルツィ  

2006.04.23 00:02 | Comments(0) | Trackback(0) | その他の話題・雑記

2006. 04. 21

『煙で描いた肖像画』 ビル・S・バリンジャー

Portrait in Smoke (1950)
ビル・S・バリンジャー / 矢口誠 訳 / 創元推理文庫
[ Amazon ]

ある日、偶然に見つけた思い出の少女の写真。彼女は今どうしているのだろうか? そのちょっとした好奇心はいつしか憑かれたような思いに変わり、ダニーはわずかな手掛かりを追って彼女の足跡を辿り始める。この青年の物語と交互に語られていくのは、ある悪女の物語。二人の軌跡が交わるとき、どんな運命が待ち受けているのだろうか? サスペンスの魔術師の代表作がついに登場。

本屋さんで東京創元社が美しい悪女が活躍する小説を集めた「悪の華」フェアというのをやっており、「咲き誇る悪の華」と書かれた帯に惹かれて手にとってみた作品。
かっこいい悪女の話は私も大好きですが、この小説のクラッシーはあんまり好みのタイプの悪女じゃなかったわ…。やっていることがなんだかセコイというか…。
対する主人公の青年ダニーのほうも、著者バリンジャーは「純粋無垢な精神の持ち主」として描いたらしいですが、私には「美女の写真を前に彼女を勝手に美化しまくって夢を見た、周りの見えていない男」としか思えず…(女が恐ろしいのではなく、まんまと引っ掛かる男のほうがアホすぎるんじゃないのか?)。だから、「ダニーがクラッシーに近づくにつれて徐々に高まっていくサスペンス」と言われても、いまいちピンとこなかったのでした。

2006.04.21 23:52 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 04. 17

『天使の渇き』 読了

あー、やっと読み終わった……。

うーん、これだけ長い話(上下二段組で800ページ強)に付き合ってきて、オチがこれですか……。帯やあらすじ紹介を読んで想像していたのよりも小規模な話だったな。
「擬ヴィクトリア朝小説」と銘打たれてはいるけれど、実際にヴィクトリア朝に書かれた作品にあってこの作品にないもの、それは「物語」。力強い「物語」が登場人物を引っ張っていくかわりに、登場人物たちの細かい描写(その割りには主要人物たちの人物像に少々ぶれがあるが……)が積み重ねられ、その結果「小説」となっている。
全体として、おもしろくないこともなかったけど半分くらいの長さの話でよかったんじゃないか、というのが正直な感想。

それにしても、ヘンリー&ウィリアム・ラッカム兄弟のあまりのダメダメっぷりには、もう……。なんと言うかさあ……ねえ。



Amazon.co.jp で詳しく見る天使の渇き
The Crimson Petal and the White (2002)
ミッシェル・フェイバー / 黒原敏行 訳 / アーティストハウス

19世紀後期のロンドン。下級娼婦でありながらも高い知性を持ち、自らも小説を書いているシュガー、彼女を愛人として囲う香水会社の跡取り息子ウィリアム・ラッカム、精神を病んだウィリアムの妻・アグネス。そしてその周囲を描いた作品。

* Tag : 歴史/時代もの  

2006.04.17 23:07 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学

2006. 04. 12

パソコン買った

週末に電気屋さんを数軒廻って、新しいパソコンを購入してきました。
先週末はちょうど春モデルと夏モデルの入れ替えのときだったそうで、春モデルが在庫処分価格になっていて、グッドタイミングだったようです。別に最新機能なんかにこだわらないから、春モデルで十分。
さらにセコく値切り倒してまけてもらい、なんとか予算範囲内で買うことができました。
(性能重視でデスクトップにするか、省スペースのノートにするかかなり迷いましたが、結局はノートにしました)

読書のほうは、ミッシェル・フェイバー 『天使の渇き』 をちまちまと読んでいます。この本、訳者あとがきによると、『五輪の薔薇』 とほぼ同じ長さなんだとか。というと、文庫本にすれば5冊分ってことですね。いったいいつまでかかるやら。
やっと250ページ(全850ページ)ほど読めましたが、登場人物何人かの日常生活の細かい描写がかなり多くて、ストーリーそのものはほとんど進んでいないような気がする…。
とりあえず、「香水会社のヘタレ跡取り息子、知的な娼婦シュガーに出会う」→「ヘタレ跡取り、シュガーを囲うために一念発起して熱心に仕事に励む」、これだけ。

2006.04.12 23:57 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2006. 04. 07

パソコン壊れた

正確に言うと、モニターが壊れました。
突然、プツン!と真っ暗になり、それ以来何も映りません。
パソコン本体は動くので新しいモニターを買えばいいだけなんですが、もう5年も使ってるからなあ。全部買い換えたほうがよさそうです。
今まで使っていたのはデスクトップだけど、今度はノートがほしいなー。

今は家族共有のPCを使っています。
ブログだとどのPCからも更新できるから便利ね。
でも、自分のじゃないとやっぱり使いにくい…。

読書は下の3冊+エドマンド・クリスピン 『消えた玩具屋』 を読み終わり。また落ち着いて更新できるようになったら感想書きます。

  

2006.04.07 19:43 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2006. 04. 07

『消えた玩具屋』 エドマンド・クリスピン

The Moving Toyshop (1946)
エドマンド・クリスピン / 大久保康雄 訳 / ハヤカワ・ミステリ文庫 [ amazon ]

深夜のオックスフォードの町を逍遥していた詩人キャドガンは、ふと一軒の玩具屋の前で足を停めた。開けっ放しの戸口に興味を惹かれて中に入ってみたところ、そこには女の死体があり、さらにキャドガンは何者かに頭を殴られて気を失ってしまう。翌朝意識を取り戻した彼が警官をつれて現場に戻ってみると、昨夜の玩具屋は跡形もなく消え失せていた。キャドガンから事情を聞かされた友人のフェン教授は、彼と一緒に手掛かりを求めて町を彷徨い始めるが…。

ジャーヴァス・フェン教授もの3作目。
ドタバタ追走劇の色合いの濃い作品ですが、フーダニット・ホワイダニットの本格推理の要素もちゃんと入っており、そのバランス加減がちょうど良くって、楽しんで読めました。クリスピンの本領発揮って感じがする一作。
でも、フェン教授の毒舌キャラ度は今回はちょっと低めかな。彼の辛辣さ・皮肉っぽさは、作品ごとに濃淡がありますね。どこか子供っぽいところはいつも変わらないけど。
ところで、ラストの犯人を追っかけるシーンでの、ものすごいスピードで回り続けるメリーゴーラウンドってどんな感じなんだろう? メリーゴーラウンドって、日本だと小さい子でも乗れる穏やかな乗り物のイメージだけど、イギリスだとスリルを楽しむタイプのアトラクションなのかなー。

この 『消えた玩具屋』 はポケミス版ハヤカワ・ミステリ文庫版とあって、私が図書館で借りてきた文庫版には裏表紙にクリスピンの写真が載っているのですが…。
クリスピンってけっこう童顔だったんだなあ。ポーズ決めまくっているけど、童顔のせいで形無し(笑)

* Tag : エドマンド・クリスピン  

2006.04.07 19:18 | Comments(2) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

2006. 04. 02

『ウィルキンズの歯と呪いの魔法』 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ

Amazon.co.jp で詳しく見るWilkin's Tooth (1973)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ / 原島文世 訳 / 早川書房 [ハリネズミの本棚]
[ Amazon ]

ジェスとフランクのきょうだいが始めた“仕返し有限会社”。だれかの仕返しを代行しておこづかいを稼ぐつもりが、来るのは妙なお客ばかり。そのうえ「歯を1本とってこい」という依頼がきっかけで、魔女らしき人物とトラブルに! ファンタジイの女王が若き日に、初めて子ども向けに書いた愉快な作品。

最近の作品ほどストーリーが複雑ではなく(その複雑なストーリーがラストで一気に収束するカタルシス、というのがジョーンズ作品の大きな魅力でもありますが)、読みやすかったです。
でも、子供たちが団結して敵に立ち向かうところ(大人はあまりあてにならない)とか、昔話やらおとぎ話やら有名な物語をモチーフにしているところなど、この頃からジョーンズ作品のスタイルみたいなものはしっかり確立されていたんだなあ。そのなかでも特に印象的だったのは、敵対する登場人物の「徹底的なまでの悪意」。この作品のなかでもそれが子供にも容赦なく向けられていて、「これ本当に子供向け…?」と思ってしまったよ。

2006.04.02 23:40 | Comments(0) | Trackback(0) | SF&ファンタジー

2006. 04. 01

『サルバドールの復活』 ジェレミー・ドロンフィールド

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Resurrecting Salvador (1999)
ジェレミー・ドロンフィールド / 越前敏弥 訳 / 創元推理文庫
[ Amazon:上巻 ] [ Amazon:下巻 ]

大学時代、ひとつ屋根の下で暮らした4人の女性。そのうちのひとり、リディアの葬儀が、卒業後離ればなれになった彼女たちを再会させる。若く才能あふれるギタリストだった、今は亡きサルバドールと大恋愛の末に結ばれたリディア。その身に何が起きたのか? 威厳に満ちたサルバドールの母に招かれ、壮麗な居城へ足を踏み入れたかつての友人たちが遭遇する、いくつもの怪異と謎。

前作 『飛蝗の農場』 はなかなかヘンな小説でしたが、この作品も負けず劣らずヘンな小説でした。
由緒ある高貴な一族ド・ラ・シマルド家の城に招かれたべスとオードリーが謎めいた出来事に次々と遭遇する部分はゴシック・サスペンス風、それと並行してベス・オードリー・レイチェル・リディアの四人のケンブリッジでの学生生活とサルバドールとの出会いが語られる部分は青春小説風、と途中までは案外真っ当。しかし、誰のものともよくわからぬ手記などが交じったりするうちに、物語は妙な方向へと突っ走りはじめ、そして斜め上四十五度の地点へと着地するのでした。……よくこんな話思いつくよなあ、って呆れればいいのか、感嘆すればいいのかわからない(笑)。どうやって「復活」なのかと思っていたら、それですか。あの人物が大真面目にそれをやっているシーンには、思わず吹き出しちゃったよ。
そんなヘンテコな話であるうえに、サプライズを優先させるあまり、登場人物の幾人かの人物像にブレが生じてしまっているところもあるものの、前作同様、上下巻合わせて約800ページという長さを感じさせないリーダビリティーがあることは確か。それと、文章の書き方が好みというか、読んでいてなんだか居心地がよかった。『飛蝗の農場』 のときには感じなかったことですが。

ところで、ジェレミー・ドロンフィールドって男性名の女性作家とかじゃないよね? いや、訳者解説で「彼」って書いてあるところを見ると、男性なんだろうけど。女性の小物の細かい描写とか、サルバドール青年の描き方がなんだか妙に女性っぽいなーと思ってしまったのでした。

2006.04.01 22:23 | Comments(0) | Trackback(0) | ミステリ&サスペンス

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読んだ本の感想メモ、気になる本の情報など。翻訳小説が中心です。特に好きなのは、海外古典ミステリと19世紀イギリス文学。
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