* Category : 「 その他の話題・雑記 」の記事
- 2008-07-11 『スコットランド・ヤード物語』
- 2008-05-08 赤毛のアン100周年
- 2007-12-30 今年の読了本
- 2007-12-17 気になる近刊ほか
- 2007-12-06 いろいろ
- 2007-11-29 『プリンセス・オヴ・ウェールズ―英国皇太子妃列伝』
- 2007-10-10 サラ・ウォーターズのドラマ
- 2007-10-04 Marie Corelli
- 2007-07-29 The Comedy of Errors
- 2007-07-07 最近読んだ本
2008. 07. 11
『スコットランド・ヤード物語』
内藤弘 / 晶文社 1996[ Amazon ]
市民の10人に1人が犯罪者だといわれていた19世紀初頭のロンドン。世界最初の近代警察、ロンドン警視庁(通称スコットランド・ヤード)は誕生した。パトロール中、巡査たちはなぜ街路灯によじのぼったのか? 警察の「早朝めざましサービス」とは何か? 幕末の江戸にやってきたロンドンの警官たちの仕事とは? 膨大な資料を駆使して、運営の実際からシャーロック・ホームズ物語に隠されたエピソードまで、スコットランド・ヤードの知られざる歴史を浮き彫りにした、渾身書き下ろし。 (カバー折込より)
英国ミステリ好きにはおなじみ、スコットランド・ヤード。私なんか、当たり前のように「スコットランド・ヤード」「スコットランド・ヤード」と連呼しているけど、「スコットランド・ヤード=イギリスの首都警察の本部(ロンドン警視庁)」だと知らない人からしてみれば(そっちのほうが多数派だろうね)、「何それ?」状態だよな……と先日、ふと思いました。昔、スコットランド王家の在ロンドン邸があった場所が「スコットランド・ヤード」と呼ばれており、その場所に1829年にロンドン警視庁が置かれたことからこの名で呼ばれるようになったらしい。(その後、2回移転しています。私も初めてロンドンに行ったときには現在の建物を見に行ってきました(笑)。「New Scotland Yard」と書かれた看板がくるくる回ってるんだよね〜、勿論中に入る用事なんてないので前を通っただけだったけど。しかし、本書によると、建物内に「首都圏警察歴史博物館」があるらしい。一般客でも見学できるのかな?)
で、本の内容について。
ヴィクトリア朝におけるスコットランド・ヤードの説明が中心で、それについてはとにかく詳しく書かれています。ロンドン警視庁の組織体系や仕事の内容などから、警官の一日の細かいスケジュールや給与事情にいたるまで。他の資料本からの引用なんてのもなくて、当時の内部記録に直接当たっているし。
もっとも、私は20世紀に入ってから――探偵小説黄金期当時の警察の様子も知りたかったのに、そのあたりはほとんど触れられていなくて、それはちょっと残念だったな。特に、バロネス・オルツィの 『レディ・モリーの事件簿』 に関連して、女性が警官や刑事として働き始めた経緯を知りたかったんだけど……。
あと、英国ミステリではスコットランド・ヤードの刑事が地方で起きた事件の捜査に派遣されてくるという話が多く、その点では日本の警視庁とは仕組が違っていて、ちょっと不思議に思っていたんですよね。それで、その説明があるといいなと思っていたのだけど、「ヤード刑事はまた、地方の警察から捜査の依頼がくるたびごとに地方へ出張した。(p192)」の一文で済まされていました……(苦笑)。
しかし、その次の行に気になる一文を発見。「一八二七年ごろから、本庁の刑事は総監命令で上流社会のひとびとが外出するとき、または海外旅行をするとき、ボディ・ガードとしてかれらのおともをするようになった。この慣行はそののちもずっとつづいた」。個人的なボディ・ガードも仕事に含まれていたのか。このようなシチュエーションが出てくる小説があったら、読んでみたいなあ。
ついでに。イギリスの警察というと、この映画が観たい。とっても楽しそう……。
映画『HOT FUZZ ホットファズ-俺たちスーパーポリスメン!-』
http://hotfuzz.gyao.jp
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2008. 05. 08
赤毛のアン100周年
6月に新潮文庫で、バッジ・ウィルソン 『ビフォー・グリーンゲイブルス(上)(下)』 という本が出るそうです。
(追記: 『こんにちは アン(上)(下)』 という邦題になったようです)
ん?グリーンゲイブルス?と思って調べてみたら、『赤毛のアン』 の前日譚らしい。
Before Green Gables (Putnam)
(著) Budge Wilson
モンゴメリ好きとしてはこれは押さえておかねばなるまい、と思う一方で、グリーンゲイブルスにやってくる以前のアンについてはそっとしておいたほうがいい、という気がしないでもなく……。
今年は「赤毛のアンが刊行されてから100年」ということで、新潮さんもいろいろと張り切ってるみたいですね。(NHKでもいろいろやっているのは知ってるけど、観てないや)
この前出た、新潮文庫の新装版のアン・シリーズ。
私、これ、カバーを新しくしてついでに価格を上げただけだと思っていました。
しかし調べてみると、もともとの村岡花子訳で省略されていた部分を補った、補訳版だったのね!
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/080304/bks0803041118000-n1.htm
手元にある文庫本も何度も読んでボロボロになりかけているし、買い直しがてら再読しようかなー。
(追記: 『こんにちは アン(上)(下)』 という邦題になったようです)
ん?グリーンゲイブルス?と思って調べてみたら、『赤毛のアン』 の前日譚らしい。
Before Green Gables (Putnam)(著) Budge Wilson
モンゴメリ好きとしてはこれは押さえておかねばなるまい、と思う一方で、グリーンゲイブルスにやってくる以前のアンについてはそっとしておいたほうがいい、という気がしないでもなく……。
今年は「赤毛のアンが刊行されてから100年」ということで、新潮さんもいろいろと張り切ってるみたいですね。(NHKでもいろいろやっているのは知ってるけど、観てないや)この前出た、新潮文庫の新装版のアン・シリーズ。
私、これ、カバーを新しくしてついでに価格を上げただけだと思っていました。
しかし調べてみると、もともとの村岡花子訳で省略されていた部分を補った、補訳版だったのね!
http://sankei.jp.msn.com/culture/books/080304/bks0803041118000-n1.htm
手元にある文庫本も何度も読んでボロボロになりかけているし、買い直しがてら再読しようかなー。
2007. 12. 30
今年の読了本
結局、12月は一冊しか読了できなかった(読みかけの本が2冊)……ダメダメです。
年が明けたら心機一転、頑張ります……。
ついでに(?)、下書き状態のまま放置してあった感想文を、大掃除のつもりで、まとめてアップしました。
下書き状態にちょっと手を加えただけのいい加減な内容なので、後でまた付け加えたりするかも。
今年の総括。
読了本は全105冊でした。読了本リストはこちら。
120冊(10冊/一ヶ月)超えが目標だったんだけど、100冊はクリアしたのでまあいいや。
今年の目標は、「海外古典文学を重点的に読んでいきたいと思っています。18世紀から20世紀前半あたりの、イギリスはもちろん、フランスとかドイツとか他の国のも」というものだったのですが、年の前半はボチボチだったものの、後半はまったくダメでした。というわけで、この目標は来年も続行。
そんななかで印象に残っているのは、
ギャスケル全集〈2〉メアリ・バートン―マンチェスター物語
エリザベス・ギャスケル
(→感想)
情事の終り
グレアム・グリーン
グレアム・グリーンは 『情事の終り』 で「スゲー!」と思って 『ブライトン・ロック』 も読んでみましたが、『情事の終り』 のほうが良かったです。
ファンタジー分野では(あまり読めませんでしたが)、なんといってもスーザン・クーパーの「闇の戦いシリーズ」が良かったです。(→感想)
今、映画が公開中ですねー。でも、うちの地元ではやってないんだ……。

海外ミステリもあまり読めませんでした。そのなかで印象に残っているのは、クリスチアナ・ブランドの 『緑は危険』 (→感想) かなあ。
あ、あと、一冊目の 『金鵬王朝』 しか感想書いていないけど(こちら)、古龍の陸小鳳伝奇シリーズ1〜3もおもしろかったです。
以上。
それでは、皆様、良いお年をお迎えください〜。
年が明けたら心機一転、頑張ります……。
ついでに(?)、下書き状態のまま放置してあった感想文を、大掃除のつもりで、まとめてアップしました。
下書き状態にちょっと手を加えただけのいい加減な内容なので、後でまた付け加えたりするかも。
今年の総括。
読了本は全105冊でした。読了本リストはこちら。
120冊(10冊/一ヶ月)超えが目標だったんだけど、100冊はクリアしたのでまあいいや。
今年の目標は、「海外古典文学を重点的に読んでいきたいと思っています。18世紀から20世紀前半あたりの、イギリスはもちろん、フランスとかドイツとか他の国のも」というものだったのですが、年の前半はボチボチだったものの、後半はまったくダメでした。というわけで、この目標は来年も続行。
そんななかで印象に残っているのは、
ギャスケル全集〈2〉メアリ・バートン―マンチェスター物語エリザベス・ギャスケル
(→感想)
情事の終りグレアム・グリーン
グレアム・グリーンは 『情事の終り』 で「スゲー!」と思って 『ブライトン・ロック』 も読んでみましたが、『情事の終り』 のほうが良かったです。
ファンタジー分野では(あまり読めませんでしたが)、なんといってもスーザン・クーパーの「闇の戦いシリーズ」が良かったです。(→感想)
今、映画が公開中ですねー。でも、うちの地元ではやってないんだ……。

海外ミステリもあまり読めませんでした。そのなかで印象に残っているのは、クリスチアナ・ブランドの 『緑は危険』 (→感想) かなあ。
あ、あと、一冊目の 『金鵬王朝』 しか感想書いていないけど(こちら)、古龍の陸小鳳伝奇シリーズ1〜3もおもしろかったです。
以上。
それでは、皆様、良いお年をお迎えください〜。
2007. 12. 17
気になる近刊ほか
東京創元社のメルマガ「近刊案内(2008年2月刊行予定分)」より
おー、マキリップが嬉しい! 原書は 『Od Magic』 って作品かな?
P・ワイルドは、「このミス」の隠し玉によれば、創元から来年さらにもう一冊出るようですね。
最近、気になった検索ワード。
「19世紀 イタリア オペラ 女性推理作家」
これを検索した人が何を求めていたのかは知るべくもありませんが、私がこのワードで連想したのはこの本でした ↓

マルヴェッツィ館の殺人〈上〉
マルヴェッツィ館の殺人〈下〉
ケイト・ロス / 講談社文庫
アメリカの「女性推理作家」が書いたミステリーで、「19世紀」の「イタリア」が舞台の「オペラ」絡みの話なんです。
もっとも、これはシリーズ作品の4作目で、シリーズのもともとの舞台は19世紀初頭(1820年代)のイギリスです。1作目と3作目の翻訳が出てます。
ベルガード館の殺人
フォークランド館の殺人
主人公の探偵役は「社交界の伊達男」ジュリアン・ケストレル。元スリの従僕ディッパーが助手役です。
「どっかで見たような設定のつぎはぎだな……」と思わずにはいられませんが(笑)、話は結構おもしろいので、まあいちおうオススメ作品ってことで……。
(ちなみに、『マルヴェッツィ館』 は前作までのネタバレみたいなところがあるので、出来れば刊行順に読んだほうがよいです)
【創元推理文庫】(海外ミステリ)
◇『検死審問−インクエスト−』 パーシヴァル・ワイルド著/越前敏弥訳
乱歩やチャンドラーも認めた幻の傑作ミステリ、新訳で登場。
【創元推理文庫】(ファンタジー)
◇『オドの魔法学校』 パトリシア・A・マキリップ著/原島文世訳
幻想の紡ぎ手マキリップの、謎と魔法に満ちた珠玉のファンタジー。
◇『検死審問−インクエスト−』 パーシヴァル・ワイルド著/越前敏弥訳
乱歩やチャンドラーも認めた幻の傑作ミステリ、新訳で登場。
【創元推理文庫】(ファンタジー)
◇『オドの魔法学校』 パトリシア・A・マキリップ著/原島文世訳
幻想の紡ぎ手マキリップの、謎と魔法に満ちた珠玉のファンタジー。
おー、マキリップが嬉しい! 原書は 『Od Magic』 って作品かな?
P・ワイルドは、「このミス」の隠し玉によれば、創元から来年さらにもう一冊出るようですね。
最近、気になった検索ワード。
「19世紀 イタリア オペラ 女性推理作家」
これを検索した人が何を求めていたのかは知るべくもありませんが、私がこのワードで連想したのはこの本でした ↓

マルヴェッツィ館の殺人〈上〉マルヴェッツィ館の殺人〈下〉
ケイト・ロス / 講談社文庫
アメリカの「女性推理作家」が書いたミステリーで、「19世紀」の「イタリア」が舞台の「オペラ」絡みの話なんです。
もっとも、これはシリーズ作品の4作目で、シリーズのもともとの舞台は19世紀初頭(1820年代)のイギリスです。1作目と3作目の翻訳が出てます。
ベルガード館の殺人
フォークランド館の殺人主人公の探偵役は「社交界の伊達男」ジュリアン・ケストレル。元スリの従僕ディッパーが助手役です。
「どっかで見たような設定のつぎはぎだな……」と思わずにはいられませんが(笑)、話は結構おもしろいので、まあいちおうオススメ作品ってことで……。
(ちなみに、『マルヴェッツィ館』 は前作までのネタバレみたいなところがあるので、出来れば刊行順に読んだほうがよいです)
2007. 12. 06
いろいろ
12月1日に放送が始まったばかりのBSデジタルの新しいチャンネル、トゥエルビ。8日の夜(9日に再放送)に、このブログでも何度か話題にしたイングリット・バーグマン主演の映画「ガス燈」を放送するそうです。
http://www.twellv.co.jp/program/movie/mo1.html
ヴィクトリア朝ロンドンの霧深い夜が舞台のサスペンスで、1944年製作のモノクロ映画です。
音楽会へ行く美しいドレス姿のバーグマン、ジョゼフ・コットン演じる名門出身のスコットランドヤードの刑事、小生意気なメイド役のアンジェラ・ランズベリー(これがデビュー作)など、いろいろ素敵なので、こういうのが好きな方はおすすめします〜。
そういえばこの映画、ジョー・ライト監督でリメイクするという話があったけど、どうなっちゃったんでしょう? 立ち消えか?
(ついでにジョー・ライト監督といえば、イアン・マキューアンの 『贖罪』 を映画化した「Atonement」は日本ではいつ公開&どんな邦題なんだろう……)
12月の新刊メモ
『甘美なる危険』 マージェリー・アリンガム / 新樹社ミステリ (10日)
『ダイアナ・ウィン・ジョーンズ短編集 魔法!魔法!魔法!』 徳間書店 (18日頃)
『ジーヴスと恋の季節』 P・G・ウッドハウス / 国書刊行会
『ビーコン街の殺人』 ロジャー・スカーレット / 論創海外ミステリ
『テメレア戦記I 気高き王家の翼』 ナオミ・ノヴィク (ヴィレッジブックスの特集ページ/原書)
ロジャー・スカーレットは、以前 『猫の手』 の感想文(こちら)に「長編全5作のうち残り2作 『ビーコン街の殺人(密室二重殺人事件)』 『白魔』 は古い雑誌に載った抄訳しかないので、読む機会はないかなあ。論創社あたりが新訳で出してくれるといいんだけど」って書いたんですが、まさかその通りになるとは! 『白魔』 もどうぞお願いします、論創社さま(笑)
今はスタージョンの新刊をぼちぼち読んでいます。そういえば、そろそろ「このミス」など、ミステリーのランキング本が出揃う頃ですね。ランキングにはそれほど興味ないけれど、各出版社の「わが社の隠し玉」はしっかりチェックしておかなくちゃね〜。
2007. 11. 29
『プリンセス・オヴ・ウェールズ―英国皇太子妃列伝』
デボラ・フィッシャー / 藤沢邦子 訳 / 創元社[ Amazon ]
表紙ではダイアナさんが目立ってますが、別に彼女メインの本ではありません。歴代の9人の「プリンセス・オヴ・ウェールズ」を紹介した本。ウェールズ生まれの著者にとって「プリンセス・オヴ・ウェールズ」は「英国皇太子妃」という以上の意味があるみたいだけど、それは横に置いておいて。
シェイクスピアの 『リチャード三世』 を読んで以来、その妻だったアン・ネヴィルに興味が出てきて、この本を手にとったのも彼女のことが載っていたからです。アンは夫のグロスター公リチャードが王に即位したために王妃になりましたが、皇太子妃だったのは、最初の夫がヘンリー六世の皇太子エドワードだったからでした。そのエドワードは宿敵ヨーク家との戦いで敗死、アンは翌年、ヨーク家の重要人物であるグロスター公リチャードと再婚します。どうして前の夫の仇とも言える男などと結婚したのか詳しいことはよく分からないようなんですが、この二人、実は子供の頃は同じお城で暮らしていたんですねー(リチャードがアンの父・ウォリック伯の庇護下にあったため)。おお、なんと幼馴染みだったとな! 幼い頃を近くで過ごした二人が、やがて夫を殺された女とその夫を倒した男として再会、のちに結婚するわけです。歴史的考察なんぞどっかへブッ飛ばして妄想の翼を広げてみれば、そこらへんのロマンス小説や少女マンガも裸足で逃げ出すような、ドラマチック設定ではありませんか。いや、本国イギリスでは、これをネタにロマンチック歴史小説を書いちゃった人(それも複数)がいるに違いない。
と、鼻息を荒くしながら、昨日ここまで書いたのですが、今日寄った本屋でそのものドンピシャリな本を発見!
リチャード三世を愛した女ジーン・プレイディー / バベルプレス
「キングメーカー・ウォリック伯を父にもつ少女アン・ネヴィルはグロスター公リチャードとの間に淡い思いを通わせていた。だが、父と国王の不和をきっかけに、アンも激動の乱世の渦中に投げ込まれる――。同盟関係がめまぐるしく変転するばら戦争の進行を、敵味方に引き裂かされながらもリチャード三世と添い遂げ、イングランド王妃にまでなったアンの視点を通して描き出す」
このジーン・プレイディーというのは、あのヴィクトリア・ホルトの別ペンネームだそうです。そういえば、『プリンセス〜』の巻末の参考文献のところに、歴史小説の中のお薦めとして「ジーン・プレイディー」の名が挙げられていたなー。(「ヴィクトリア・ホールの筆名のひとつ」と訳されていたけど、ホルトのことだったのね)
えーと、元の本のことに戻って。
他に興味を持って読んだのは、夫のジョージ四世に超絶嫌われた妃キャロライン・オヴ・ブランズウィック。同時代のジェイン・オースティンが摂政皇太子時代の夫妻の諍いについて私信で触れていて(岩波文庫 『ジェイン・オースティンの手紙』 参照)、ジョージをけちょんけちょんに貶す一方で、キャロラインに対しては同情的に書いています。しかしそのオースティンに嫌われていたジョージ本人はオースティン作品の大ファンで、彼女に会いたいと招待するほどだったのは、なんという皮肉(笑)。
2007. 10. 10
サラ・ウォーターズのドラマ
サラ・ウォーターズの 『荊の城』 をBBCがドラマ化したものが、11月にWOWOWで放送されるそうですが。
http://www.wowow.co.jp/drama/ibarano/
(わたしん家はWOWOW加入してないから観られないや)
本国イギリスでは、『半身 Affinity』 と 『夜愁 The Night Watch』 もドラマ化されるようです。
http://www.virago.co.uk/news.asp
(↑ ウォーターズの本を刊行している出版社のニュースページ)
ざっと読んだだけなので間違ってるかもしれませんが、『半身』 はITVで来年4月、『夜愁』 はBBCで3月に放送される予定みたい。(『半身』 のほうはウォーターズのカメオ出演もあるかも?って書いてある)
一作目の "Tipping the Velvet" もBBCでドラマ化されてるし、出した作品全てドラマ化というのはすごくないか? あちらでも百合人気なんでしょうか……。
***********************************************
ついでに、昨日読んだ本。ウォーターズとは対極にあるような本ですが(笑)
懐かしいラヴ・ストーリーズ
ロザムンド・ピルチャーほか / 中村妙子 訳 / 平凡社
「雪あらし」 ジーン・スタブズ
「マウント荘の不審な出来事」 ジュディー・ガーディナー
「愛だけでは…」 ステラ・ホワイトロー
「ララ」 ロザムンド・ピルチャー
「もう一度、キスをして」 ダフニ・デュ・モーリア
「ドクター・ベイリーの最後の戦い」 ミス・リード
「砂の城」 メアリ・ラヴィン
昔風のラヴ・ストーリー7編のアンソロジー(恋愛ものじゃないのも交じっています)。
普段だったら手に取らないような題名&表紙の本ですが、デュ・モーリアとジーン・スタヴズ(ヴィクトリアン・ミステリ 『わが愛しのローラ』 の作者ジーン・スタッブス)の短編が収録されていたので。
いちばん(というか唯一)印象的だったのは、暗い影を落とすデュ・モーリアの作品。
「マウント荘の不審な出来事」は……あんなアプローチの仕方は、ちょっと引く。いや、かなり引く(笑)
http://www.wowow.co.jp/drama/ibarano/
(わたしん家はWOWOW加入してないから観られないや)
本国イギリスでは、『半身 Affinity』 と 『夜愁 The Night Watch』 もドラマ化されるようです。
http://www.virago.co.uk/news.asp
(↑ ウォーターズの本を刊行している出版社のニュースページ)
ざっと読んだだけなので間違ってるかもしれませんが、『半身』 はITVで来年4月、『夜愁』 はBBCで3月に放送される予定みたい。(『半身』 のほうはウォーターズのカメオ出演もあるかも?って書いてある)
一作目の "Tipping the Velvet" もBBCでドラマ化されてるし、出した作品全てドラマ化というのはすごくないか? あちらでも百合人気なんでしょうか……。
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ついでに、昨日読んだ本。ウォーターズとは対極にあるような本ですが(笑)
懐かしいラヴ・ストーリーズロザムンド・ピルチャーほか / 中村妙子 訳 / 平凡社
「雪あらし」 ジーン・スタブズ
「マウント荘の不審な出来事」 ジュディー・ガーディナー
「愛だけでは…」 ステラ・ホワイトロー
「ララ」 ロザムンド・ピルチャー
「もう一度、キスをして」 ダフニ・デュ・モーリア
「ドクター・ベイリーの最後の戦い」 ミス・リード
「砂の城」 メアリ・ラヴィン
昔風のラヴ・ストーリー7編のアンソロジー(恋愛ものじゃないのも交じっています)。
普段だったら手に取らないような題名&表紙の本ですが、デュ・モーリアとジーン・スタヴズ(ヴィクトリアン・ミステリ 『わが愛しのローラ』 の作者ジーン・スタッブス)の短編が収録されていたので。
いちばん(というか唯一)印象的だったのは、暗い影を落とすデュ・モーリアの作品。
「マウント荘の不審な出来事」は……あんなアプローチの仕方は、ちょっと引く。いや、かなり引く(笑)
* Tag : ダフネ・デュ・モーリア
2007. 10. 04
Marie Corelli
ネット上をフラフラしていて見つけた記事。
【CINEMA TOPICS ONLINE|イギリスが舞台の英語時代劇に挑戦!映画『エンジェル』フランソワ・オゾン監督来日記者会見】
http://www.cinematopics.com/cinema/c_report/index3.php?number=2965
私の注目部分を要約すると、「オゾン監督最新作『エンジェル』は、ヴィクトリア朝・エドワード朝を生きたイギリスの女性作家が主人公。エリザベス・テイラーの原作があって、その小説は、マリー・コレリという実在の女性作家がモデル」。
マリー・コレリ? どっかで聞いたことあるような……?
と、考え込むことしばし。
あっ、思い出した、『復讐 ヴェンデッタ』 の作者じゃん!
日本では、黒岩涙香と江戸川乱歩がそれぞれ 『白髪鬼』 として翻案した 『ヴェンデッタ』 の作者……としてしか知られていないような印象のあるマリー・コレリですが(私は三作とも未読。コレリのは以前から読みたいと思っていたんだけど)、本人の人生は映画のモデルになるほど劇的だったのか。ちょっとびっくり。
映画「エンジェル」の公式サイトはこちら↓

映画原作のエリザベス・テイラー(有名女優とは別人)の1957年発表の小説 『エンジェル』 は、翻訳が11月に白水社から出るようです。
http://www.hakusuisha.co.jp/detail/index.php?pro_id=09201
「鋭い批評眼とユーモアをこめて描かれる、20世紀英国小説の隠れた名作」だそうで、これはちょっと読んでみたいかも。
マリー・コレリ作品の翻訳は……まあ、出ないだろうな(笑)
(ちなみに 『ヴェンデッタ』 の翻訳は、東京創元社の「世界大ロマン全集11」という古い本に入っています)
※ 追記 [2007-11-06]
ランダムハウス講談社からも、文庫本で 『エンジェル』 の翻訳が出るようです。
12月1日刊行予定。 [ Amazon ]
【CINEMA TOPICS ONLINE|イギリスが舞台の英語時代劇に挑戦!映画『エンジェル』フランソワ・オゾン監督来日記者会見】
http://www.cinematopics.com/cinema/c_report/index3.php?number=2965
私の注目部分を要約すると、「オゾン監督最新作『エンジェル』は、ヴィクトリア朝・エドワード朝を生きたイギリスの女性作家が主人公。エリザベス・テイラーの原作があって、その小説は、マリー・コレリという実在の女性作家がモデル」。
マリー・コレリ? どっかで聞いたことあるような……?
と、考え込むことしばし。
あっ、思い出した、『復讐 ヴェンデッタ』 の作者じゃん!
日本では、黒岩涙香と江戸川乱歩がそれぞれ 『白髪鬼』 として翻案した 『ヴェンデッタ』 の作者……としてしか知られていないような印象のあるマリー・コレリですが(私は三作とも未読。コレリのは以前から読みたいと思っていたんだけど)、本人の人生は映画のモデルになるほど劇的だったのか。ちょっとびっくり。
映画「エンジェル」の公式サイトはこちら↓

映画原作のエリザベス・テイラー(有名女優とは別人)の1957年発表の小説 『エンジェル』 は、翻訳が11月に白水社から出るようです。
http://www.hakusuisha.co.jp/detail/index.php?pro_id=09201
「鋭い批評眼とユーモアをこめて描かれる、20世紀英国小説の隠れた名作」だそうで、これはちょっと読んでみたいかも。
マリー・コレリ作品の翻訳は……まあ、出ないだろうな(笑)
(ちなみに 『ヴェンデッタ』 の翻訳は、東京創元社の「世界大ロマン全集11」という古い本に入っています)
※ 追記 [2007-11-06]
ランダムハウス講談社からも、文庫本で 『エンジェル』 の翻訳が出るようです。
12月1日刊行予定。 [ Amazon ]
2007. 07. 29
The Comedy of Errors
今日は家族がそれぞれ出かけて、家に私ひとりだったので、リビングのソファーに寝ころがって、扇風機にあたりながら、本を読んだりテレビを観たりしていました。で、昼間観ていたのが、NHKハイビジョンで放送していた蜷川演出の舞台「間違いの喜劇」。おもしろかったー。(最近、本当にシェイクスピアづいてる…)
キャストは男性俳優だけで、女役も男性が演じるという趣向だったんですが、実際、シェイクスピアの時代には男性しか舞台に立つことができなかったそうなので、当時の舞台もこんな感じだったのかなあと思いながら観ていました。(エイドリアーナ(双子の兄の妻)役とか、女優さんがやったらどんな感じになるんだろ…)
しかし、シェイクスピア作品って、この話にしろ、「オセロー」にしろ、あの「ロミオとジュリエット」にしろ、「おい、ちょっと落ち着いて人の話を聞けって!」と言いたくなっちゃうんですが、「登場人物たちが人の話を聞かないで突っ走る」ことで話が成り立っていることが多いのかな…という気がしました…。
選挙は、午後7時過ぎに涼しくなってから、散歩がてら、片道15分ほどぶらぶら歩いて行ってきました。
昼間は蒸し暑くて堪らないけど、夜になれば涼しくなるのが助かる…。
2007. 07. 07
最近読んだ本
最近、ちょっと読書がスランプ気味です。
ペースはいつも通りなんだけど、読んでいても素直に楽しめないというか…。
感想がいつも以上に雑でいい加減なのもそのせいです。
しかし、今週末は台風直撃なので、家でおとなしく本読んでるしかない(笑)
以下は最近読んだ本の羅列。
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ストラヴァガンザ 仮面の都
Stravaganza: City of Masks (2002)
メアリ・ホフマン / 乾侑美子 訳 / 小学館
設定は結構好みだったんだけど、その説明が多くてなかなか本筋に入らず、その後も盛り上がりに欠けるまま終わってしまったのが物足りない。敵役とその陰謀がチャチすぎるんだよなー。まあ、いちおう話が完結しているとはいえ、三部作(※1)の一作目なのでこんなものかな。
主人公のルシアンは、現代イギリスの16歳の少年だとは思えず…。両親とのやりとりからしても、もっと幼く見えます。
(※1 このシリーズの公式サイト覗きに行ったら、来年、シリーズ4作目が出るらしい)
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敵は海賊・海賊たちの憂鬱
神林長平 / ハヤカワ文庫JA
最近、10年ぶりにシリーズ最新刊が出ましたが、まだ三巻目を読んでいる私。
まあ、そのうち追いつくでしょ(笑)
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血染めの部屋―大人のための幻想童話
The Bloody Chamber and other Stories (1981)
アンジェラ・カーター / 富士川義之 訳 / ちくま文庫
童話や昔話の数々をカーター風に語りなおしたもの。あらすじ紹介で謳われているほど、セクシュアルさや残酷さを強調した作品ではありません。
同じような趣向の短篇集 『ブラック・ヴィーナス』 が素晴らしかったのでこちらにも期待していたのですが、前者ほど楽しめませんでした。題材の問題かしら。
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この荒々しい魔術
This Rough Magic (1964)
メアリー・スチュアート / 丸谷才一 訳 / 筑摩書房 世界ロマン文庫02
ギリシャのコルフ島を舞台にした、若い女性の冒険小説。
題名の「この荒々しい魔術」は、シェイクスピアの 『テンペスト(あらし)』 からの引用。コルフ島はこの戯曲の舞台だと言われているらしいし、他にも作中のセリフや登場人物の名前に引用されていたり、引退したシェイクスピア俳優が登場したりと、さまざまな形で 『テンペスト』 が使われています。
ロマンス要素も出てきますが、サスペンス寄りの作品ですね(そのロマンスのベタさには思わず笑ってしまったけど)。だけど、中盤で早くも犯人が明かされてしまうのが(いくら冒頭からバレバレとはいえ)ちょっと……もう少し引っ張ってほしかったな。
ペースはいつも通りなんだけど、読んでいても素直に楽しめないというか…。
感想がいつも以上に雑でいい加減なのもそのせいです。
しかし、今週末は台風直撃なので、家でおとなしく本読んでるしかない(笑)
以下は最近読んだ本の羅列。
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ストラヴァガンザ 仮面の都Stravaganza: City of Masks (2002)
メアリ・ホフマン / 乾侑美子 訳 / 小学館
ストラヴァガンザとは、時空をこえて、一つの世界からべつの世界へと旅することをいう。その旅人が、ストラヴァガンテだ。21世紀のロンドンの少年ルシアンは、ふとしたことで、時空をこえる術を身につけた。ストラヴァガンテとなったルシアンは、異次元の世界、16世紀のベレッツァへと旅立つ。大魔法使い、女公主、スパイ、マンドリエーレ…。ベレッツァで出会うふしぎな人たちとパラレルワールドの大冒険がはじまる。
設定は結構好みだったんだけど、その説明が多くてなかなか本筋に入らず、その後も盛り上がりに欠けるまま終わってしまったのが物足りない。敵役とその陰謀がチャチすぎるんだよなー。まあ、いちおう話が完結しているとはいえ、三部作(※1)の一作目なのでこんなものかな。
主人公のルシアンは、現代イギリスの16歳の少年だとは思えず…。両親とのやりとりからしても、もっと幼く見えます。
(※1 このシリーズの公式サイト覗きに行ったら、来年、シリーズ4作目が出るらしい)
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敵は海賊・海賊たちの憂鬱
神林長平 / ハヤカワ文庫JA
悪の源・宇宙海賊を一掃しようという太陽圏連合の次期首長候補アーマデュークが、火星の無法都市サベイジを訪れた。海賊王・匋冥と対決しようというのだ。その護衛と案内をおおせつかったのが宇宙海賊課刑事のアプロとラテル。だが、護るべきアーマデュークは偽者だった。本物はいったいどこに!? はたしてこれは海賊のしわざなのか?――黒ネコ型宇宙人アプロと、相棒のラテルが騒やかに繰りひろげるシリーズ第3弾! (裏表紙より)
最近、10年ぶりにシリーズ最新刊が出ましたが、まだ三巻目を読んでいる私。
まあ、そのうち追いつくでしょ(笑)
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血染めの部屋―大人のための幻想童話The Bloody Chamber and other Stories (1981)
アンジェラ・カーター / 富士川義之 訳 / ちくま文庫
純白の処女の喉元に飾られた血の色の首飾り。さしこむ月光の中、下肢から血をしたたらせる狼少女…。女は、その身体の奥にいつも血の匂いを秘めている。赤頭巾、白雪姫、青ひげ、吸血鬼譚などに着想を得て、性のめざめと変容とを描く、セクシュアルで残酷な短編集。 (裏表紙より)
童話や昔話の数々をカーター風に語りなおしたもの。あらすじ紹介で謳われているほど、セクシュアルさや残酷さを強調した作品ではありません。
同じような趣向の短篇集 『ブラック・ヴィーナス』 が素晴らしかったのでこちらにも期待していたのですが、前者ほど楽しめませんでした。題材の問題かしら。
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この荒々しい魔術
This Rough Magic (1964)
メアリー・スチュアート / 丸谷才一 訳 / 筑摩書房 世界ロマン文庫02
若い無名女優ルーシーは、贅沢なヴァカンスを期待して、紺碧の地中海に浮かぶ緑の島を訪れるが、彼女を待っていたのは得体の知れぬ不吉な影だった――波間のイルカを狙う謎の銃声、農婦の双児の兄スピローのふしぎな失踪、浜辺に流れついた溺死体。そしてある夜、彼女は意外な事実を耳にする。当代随一の人気女流作者の令名にたがわぬロマンチック・スリラー。 (裏表紙より)
ギリシャのコルフ島を舞台にした、若い女性の冒険小説。
題名の「この荒々しい魔術」は、シェイクスピアの 『テンペスト(あらし)』 からの引用。コルフ島はこの戯曲の舞台だと言われているらしいし、他にも作中のセリフや登場人物の名前に引用されていたり、引退したシェイクスピア俳優が登場したりと、さまざまな形で 『テンペスト』 が使われています。
ロマンス要素も出てきますが、サスペンス寄りの作品ですね(そのロマンスのベタさには思わず笑ってしまったけど)。だけど、中盤で早くも犯人が明かされてしまうのが(いくら冒頭からバレバレとはいえ)ちょっと……もう少し引っ張ってほしかったな。
