* Caramel Tea *

Reading Diary

2007. 10. 06

パディントン

Amazon.co.jp で詳細を見るパディントン 街へ行く
Paddington goes to town (1968)
マイケル・ボンド / 田中琢治・松岡享子 訳 / 福音館文庫

パディントンは今回も大忙しです。結婚式の案内係にゴルフのキャディー、ドクターになったと思ったら給仕人?! ブラウンさん一家と出かけた夜の街では大道芸人の仲間と間違われ、ひと騒動。勘違いやら思わぬ誤解がまたもやピンチを招きます。読み出したら止まらないパディントン・ワールド、シリーズ第8巻。 (裏表紙より)

くまのパディントンのシリーズ、ハードカバーで出ている分は全部読んだのですが、いつの間にか文庫本だけの翻訳新刊が出ていました。文庫版オンリーのものは、他に 『パディントンのラストダンス』 が出ています。

ところで、このパディントン、映画化されるそうですね。
【「パディントン・ベア」を「ハリポタ」製作者が実写映画化! - Yahoo!ニュース】
パディントンは本物の熊を使うのだろうか……と思ったら、CGIか。

ついでに、マーマレードが好物のはずのパディントンがマーマイトのCMに出演したため、ファンから苦情が殺到した……というニュース。
【くまのパディントンの好物に変更なし、苦情殺到で作者弁明 - Yahoo!ニュース】
そのCM ↓
http://www.youtube.com/watch?v=tjSER4WWaOs
えー、これ、私はいいと思うんだけどなあ。でも、サンドイッチの中身がなんであれ、騒動を巻き起こすのは変わらないんだね……(笑)

2007.10.06 15:41 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2007. 10. 03

『エノーラ・ホームズの事件簿 〜消えた公爵家の子息〜』 ナンシー・スプリンガー

Amazon.co.jp で詳細を見るThe Case of the Missing Marquess: An Enola Holmes Mystery (2006)
ナンシー・スプリンガー / 杉田七重 訳 / 小学館ルルル文庫
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1888年。14歳の誕生日、エノーラはがく然としていた。母親が突然姿を消したのだ。ロンドンに住む兄マイクロフトとシャーロックに助けを求めるが、マイクロフトはエノーラを寄宿学校へ入れることに決めてしまう。反発したエノーラは、母親が残していった暗号を解き、それをもとにロンドンへ向けてこっそりと旅立つ。途中、バジルウェザー公爵の跡取り息子・テュークスベリー侯爵が誘拐されたという話を聞きつけ、自分がこの事件を解決してやろうと意気込んだエノーラはバジルウェザー邸を訪ねていくが……。

シャーロック・ホームズの年の離れた妹・エノーラが主人公のヴィクトリア朝冒険物語。
私は作者以外の書いた派生作品にはさほど興味がないので、ホームズのパスティーシュやパロディもあまり読まないのだけど、これはファンタジーのベテラン作家スプリンガーが書いたということで興味を持って読んでみたんですが……。

こんな始末におえない身内(奇矯な母親・はねっ返りの妹)がいたら、ホームズ兄弟が女嫌いになるのも無理はない……と納得できるお話(笑)。もっともマイクロフトはガチガチの石頭、シャーロックは少女マンガのキャラクターみたいで、ドイルが書いたのとは程遠い二人になっちゃってますが。
ミステリー部分は、いい意味でも悪い意味でも「ローティーン向け」っぽい。題名になっている侯爵(といってもまだ12歳の少年)誘拐事件は後半になってから出てきて(前半はエノーラ母の失踪と暗号解読関連)、成り行き上でたまたま解決したようなもので、エノーラの素晴らしい推理力で見事解決!って感じじゃありません。なのに、人捜しが自分の天職だと(事件が解決してもいないときから)確信し、結末部分では事務所まで開いてしまうエノーラは電波無茶だとしか思えない。他にも、飛躍的で突飛な考え方をすることの多いエノーラにはついていけないや……。あと、随所に挟まれるヴィクトリア朝社会に対する批判が、言いたいことはわからなくもないけれど表面的すぎるし、ちょっと鬱陶しい。(というわけで、シリーズが続くような終わり方をしているんだけど、続編 の翻訳が出ても読まないと思う)

ところで、裏表紙のあらすじ紹介に「気の詰る貴族教育から抜け出した彼女が…」(彼女=エノーラ)とあったので、「あれ、ホームズさん家って貴族じゃなかったよな……」と不安を抱きつつ読み始めたのですが、本文中ではホームズ家は「地主」ということになってました。(母親が「レディ・ユードリア・ヴァーネット・ホームズ」と呼ばれているので、亡くなった父親はナイトだったという設定なのかな?)

2007.10.03 19:23 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2007. 05. 07

『ぼく、デイヴィッド』 エリナー・ポーター

Amazon.co.jp で詳細を見るJust David (1916)
エリナー・ポーター / 中村妙子 訳 / 岩波少年文庫
[ Amazon ]

大切な父親をうしなったデイヴィッドは、名字すらわからないまま農家のホリー夫妻に引き取られます。あらゆる感動をヴァイオリンで奏でる、無邪気な謎の少年は、やがて周りの人たちにとって、かけがえのない存在となっていきます。 (裏表紙より)

著者名に見覚えがあって手にとってみた本。はい、その通り、『少女パレアナ(ポリアンナ)』 のエレナ・ポーターの作品でした。
純真で無邪気な孤児が周囲の大人たちの頑なな心をときほぐしていく……というあらすじは、パレアナと一緒(怪我/病気になって町中の人たちに大いに心配されるところも同じ)。パレアナの場合は「よかった探し」が癒しアイテムでしたが、デイヴィッドの場合は即興で奏でるヴァイオリン。しかしパレアナの上を行くのが、変わり者の父親によって山の上の一軒家で美しいもの以外には触れさせずに育てられてきた「純粋培養」なところで、そのため無垢さ・無邪気さは半端じゃありません。パレアナにはなんとかついていけた私も、デイヴィッドは無理だった…。私のついていける限度を軽々と超えてました。何度「ケッ」と思ったことか…。(もっとも、この物語の主旨はデイヴィッド本人ではなくて、彼に癒され、これまでとは違う世界の見方を教えてもらう登場人物の大人たち(=読者)にあるのではないかと思えてしまうほど、デイヴィッドは作り物めいていてわざとらしく、苛立たしさなどの読者のネガティヴな感情を喚起するほどのキャラクターの力はありません)
あと、若い男女のロマンス話が登場し、例にもれずデイヴィッドがその仲を取り持つんですが、男のほうがへタレすぎる…。

2007.05.07 23:35 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2007. 05. 05

えほん

「こどもの日」ということで、ふと思いついて、子供の頃好きだった絵本を並べてみる。


Amazon.co.jp で詳細を見るすてきな三にんぐみ (トミー・アンゲラー)
いちばんお気に入りだったのがこれ。
この頃から私の好みというものは確立していたような…(笑)

Amazon.co.jp で詳細を見るくまのコールテンくん (ドン・フリーマン)
くまのぬいぐるみが大好きな子供でした。
小学生になってからは「くまのパディントン」シリーズが愛読書に。

Amazon.co.jp で詳細を見るちいさいおうち (バージニア・リー・バートン)
これは母親が選んだ、というか評判を聞いて買ってきたもの。
名作ですよね。

あと、絵本じゃないけど

Amazon.co.jp で詳細を見るエルマーのぼうけん (ルース・スタイルス・ガネット)
続編2冊もね。


うさこちゃんとかノンタンとかバーバパパとかなんかも懐かしいなあ…と思いつつ、収集がつかなくなるのでこの辺で。
ほとんど外国のものですね。この頃から翻訳もの志向だったのか…(笑)

2007.05.05 23:20 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2006. 10. 24

『風にのってきたメアリー・ポピンズ』

Amazon.co.jp で詳細を見るMary Poppins (1934)
P・L・トラヴァース / 林容吉 訳 / 岩波少年文庫
[ Amazon ]

バンクス家の四人の子供たちのところへやってきた風変わりなナニー、メアリー・ポピンズ。
ジュリー・アンドリュース主演の映画 「メリーポピンズ」 は子供の頃に観たけど、原作は読んだことありませんでした。
楽しいねー、このお話。ツンとしていて、ちょっとうぬぼれや(買い物のときはいつもショーウィンドウに自分の姿を映して見とれている)のメアリー・ポピンズがとても魅力的。
なかでもいちばん気に入ったのは、メアリー・ポピンズが休日に友人バートとお茶を飲みに行くお話。

メアリー・ポピンズは、見さげはてたというように、フンと鼻をならしました。
「知らないんですか?」と、あわれむようにいいました。「だれだって、じぶんだけのおとぎの国があるんですよ!」

2006.10.24 23:52 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2006. 06. 28

児童書2冊

昨日と今日で読んだ児童書2冊。


Amazon.co.jp で詳細を見る『幽霊派遣会社』
Dial A Ghost (1996)
エヴァ・イボットソン / 三辺律子 訳 / 偕成社

のろわれた一族の屋敷を相続した孤児のオリヴァーにしのびよる危機。奇抜なアイディアとたくみな語り口でロアルド・ダールの後継者といわれる人気作家の、不気味で楽しいゴーストストーリー。

ひらいたかこさんの素敵な表紙絵に惹かれて、手に取ってみました。
陰気なお屋敷を相続した孤児の少年とその莫大な財産の横取りを企む遠縁の親戚という、いかにもイギリスらしい設定に、住む場所のない幽霊と幽霊を引き取りたいという人間の仲介をする「幽霊派遣会社」をからめた話で、なかなかおもしろかった。
ところで、「対象年齢・小学校高学年から」となっているけど、小学生に「ワンダーブラ」ってわかるんでしょーか?



Amazon.co.jp で詳細を見る『ベラスケスの十字の謎』
El misterio Velázquez (1998)
エリアセル・カンシーノ / 宇野和美 訳 / 徳間書店

イタリアからスペイン王の宮廷に連れてこられた少年ニコラス。宮廷画家ベラスケスが、ある取引をしようとしていると知り…。少年の成長を、実在の名画「侍女たち」に秘められた謎にからめて描く、ミステリアス・ファンタジー。

これ、「ファンタジー」なのかなあ。
さらに「少年の成長物語」らしいんですが、ニコラス少年がどう成長したのか私にはわからんかった…。おまけに、ニコラスが「自分は頭の回転が速くて機転が利くから王様のお気に入りになれた」と語る点について、彼がどう賢いのかどう気が利くのか、自己申告のみで読者に明確に伝わってくるエピソードとして書かれていないので、ただの自画自賛話にしか思えず…。
また、ベラスケスの名画「侍女たち(ラス・メニーナス)」の謎をめぐる話…としても、あまりおもしろくなかったな…。

2006.06.28 23:57 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2006. 05. 31

『その歌声は天にあふれる』

Amazon.co.jp で詳細を見るCoram Boy (2000) 
ジャミラ ・ガヴィン / 野の水生 訳 / 徳間書店
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舞台は十八世紀の英国。望まれない赤ん坊をロンドンにある「コーラム養育院」に連れていく、慈善の仲買人として知られていた行商人オーティスには、実は恐ろしい裏の顔があった。残忍な仲買人の父と汚れなき魂を持つ息子ミーシャク、彼が天使と慕う少女メリッサ、過酷な運命の下、音楽家になる夢を追う少年たち…。様々な人物が織りなす愛と友情、絆と葛藤。物語を彩る音楽の描写が美しい余韻を残す、痛ましくも力強い群像劇。

1740年代のイギリスを舞台に、当時の子供たちを取り巻く過酷な実情(人身売買・命の軽視など)を、音楽を絡めて描いた作品。とはいっても、ことさらに告発的なものではなく、物語性を重視した話なので読みやすかったです。
帯の惹句には「文豪ディケンズを彷彿とさせる」とありますが、確かに 『オリバー・ツイスト』 にかなり似ている感じ。「勧善懲悪」というところは踏襲していないけれども。「懲悪」の部分は別にかまわないんだけど、2名ほど、報われてほしいのに報われずに終わってしまう登場人物がいるのは、あまりにかわいそうだ…。
18世紀イギリスの描写が、単なる雰囲気だけではなく、土台がしっかりしていて手堅く自然な感じがするところが好ましい。安心して物語世界に身を委ねることができるので、「18世紀英国」と「児童文学」、このふたつに関心がある人にはお勧めしたい作品です。

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2006.05.31 23:15 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2006. 03. 21

『トワイライト 1〜3』

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トワイライト (1) 愛した人はヴァンパイア
トワイライト (2) 血は哀しみの味
トワイライト (3) 闇の吸血鬼一族

Twilight (2005)
ステファニー・メイヤー / 小原亜美 訳 / ソニーマガジンズ

雨と霧の街フォークスに転校してきたイザベラは、異彩を放つひとりのクラスメートに惹かれていく。だがその美しいゴールドの瞳には、恐ろしい秘密が隠されていたのだった…。ヴァンパイア・ロマンスシリーズ第1弾。

読了。

2006.03.21 22:22 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2006. 01. 20

『錬金術』

Amazon.co.jp で詳しく見るAlchemy (2002)
マーガレット・マーヒー / 山田順子 訳 / 岩波書店
[ amazon ]

万引きしたことをふせておくかわりに、風変わりな女生徒ジェスの身辺を調べよと、教師におどされたローランド。幽霊屋敷のようなジェスの家を訪ねるうち、ローランドはジェスのおどろくべき真実を、そして、自分が幼いころからとりつかれている≪奇術師クワンドウ≫の悪夢の正体を知ることに…。

ファンタジーの皮を被ったヤングアダルト、なマーヒーの作品。YAはティーンエイジャーの主人公たちのいっぱいいっぱいさ加減が苦手なんですが、マーヒーのYA作品に登場するのは好感の持てる少年少女で、楽しく読めます。本作の、優等生の仮面をかぶったローランド、科学大好きっ子のジェスも魅力的な二人。
でも、以前読んだ他の作品と比べて、ちょっとあっさりしすぎのように思える。敵の兄弟の背景がいまいちよくわからないし、ローランドの父の話はいささか唐突だし…。
ちなみに、タイトルの「錬金術」というのは、卑金属を金に変えるとかそういう怪しげな術ではなくて、「医学や薬学、化学、天文学など、現代の科学のもととなった中世の研究」という本来の意味のほうだそう(訳者あとがきより)。本文中では、「魔法」に似て非なるものって感じで使われています。

2006.01.20 23:23 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

2005. 09. 09

『ステファニーハウスの秘密』

Amazon.co.jp で詳しく見るDreamchild (1990)
ローズマリー・ヘイズ / 清水奈緒子 訳 / PHP研究所
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クレアは両親とともに、イギリス西部のいなか町に引っ越してきた。ここは趣のある古い館、ステファニーハウス。この館に、少年の亡霊があらわれるが、町の人びとは館について口を閉ざしたまま。クレアは、みちびかれるように館の過去の秘密を探り、高価な宝石のネックレスが隠されていることをつきとめた! ミステリーのような謎解き、いきいきとした女の子の活躍、歴史ある古い館に亡霊と読み手の心をくすぐるイギリスの物語。

いかにも子供向けって感じで、いまいち。
作者だけはプロットを把握しているもんだから、主人公に一足飛びに謎を解かせてどんどん話を進めていくのだけど、間を埋める描写や説明が不足しているので、読んでいるこちらは置いてけぼりというか「蚊帳の外」状態になってしまう。登場人物の造形もおざなりな感じがするし…。
それに何より、少年の亡霊は別に出てこなくてもよかったんじゃない…?

2005.09.09 23:22 | Comments(0) | Trackback(0) | YA&児童書

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