* Caramel Tea *

Reading Diary

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2010. 11. 23

『ゴーストハント(1) 旧校舎怪談』 小野不由美

小野不由美 / メディアファクトリー (幽BOOKS)
2010-11
[ Amazon ]

長らく復刊が待望されてきたホラー長編『ゴーストハント(悪霊)シリーズ』が全編リライトで初の単行本化! 全7巻刊行予定。
取り壊すと必ず事故が起きると噂されている木造の旧校舎。高校1年生の麻衣はひょんなことから、調査に訪れた<渋谷サイキックリサーチ・SPR>所長のナルの手伝いをするはめに。そこで彼女を待っていたのは、個性溢れる4人の霊能力者たちと、身も凍るような怪奇現象だった。旧校舎に巣くっているのは戦没者の霊か、それとも――? (出版社の内容紹介文より)

以前から「悪霊シリーズ」の存在は知っていましたが、今回初めて読みました。
主人公・麻衣のときどき寒くなる一人称語りは1990年代の少女向けライトノベルそのままって感じで、星子さんシリーズとか連想して懐かしく思ったりしたけれど(笑)、怪奇現象の解明部分などはかなりカッチリしている印象を受けました。
心霊現象かと思われたことに合理的な説明がなされたかと思うと、今度は説明のつけようがなさそうな怪奇現象がまた新たに起こって……の繰り返しでページをめくる手が止まらず、おもしろかったので、続巻も読んでいこう。

(以下、ネタバレにつき反転)
今回は、自然現象や人間が起こしたポルターガイストだったことが解明され、心霊現象は何も起きていなかったけれど、続編には本物の心霊現象が登場するのかな?
それに、先日読んだリチャード・マシスンの 『地獄の家』 でも同じだったんだけど、登場人物たち、幽霊が起こすポルターガイストにはおおいに興味を持つのに、生きている人間が起こすポルターガイストには淡々としているというか、日常茶飯事みたいな態度なんだよねー。ポルターガイストを引き起こす人間って超能力者ってことだから、充分に重大事だと私は思うのだけど、これらの作品の登場人物たちはそうじゃないようだ。死後の存在が実在するか否かがもっとも重要で、生きている人間はたとえ超能力を持っていようが二の次ってことなのかなー。
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2010.11.23 23:00 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

2008. 11. 16

『黒十字サナトリウム』 中里友香

中里友香 / 徳間書店 (2008-09)
[ Amazon ]

黒十字サナトリウムは患者様の性別、年齢、人種、また資産や社会的地位など一切を問いません。けれども一つだけ共通点がございます。此処にいる方は、どなたも御自分を吸血鬼のたぐい、異形の存在だと思い込んでいらっしゃるのでした……。
ある朝、目が覚めて自分が狂っていることに気づいた梶原章吾教授は、知人の医師を殺害し、北へ向かった。結核患者である凪雲龍司は美貌の伯爵夫人に魅せられ、眠りとは違う圧倒的な底へと沈みこんだ。ミシィカとレイナ、双子の兄妹は易出血症と虐待に悩み、母と主治医を殺害。その家はいつしか『吸血鬼屋敷』と呼ばれるようになった。そんな彼らが集う、黒十字サナトリウム。復活祭の日、何かが起こる――。第9回日本SF新人賞を受賞した、流麗かつ壮大な幻想譚。 (カバー折込より)

いくつかの話が連なってひとつの物語になっており、前半で20世紀初頭の日本が登場する他は、19世紀半ばから20世紀にかけてのロシア・東欧が舞台。吸血鬼にキリスト教、民間伝承などが絡めて語られ、おもしろかった(ただ、結構長い話で、途中で少々気が逸れかけたけど……)。オチも、ちゃんと理解できているかちょっと怪しいけれど、印象に強く残り、効果的で良かったです。(冒頭の引用文を見た時点で、アレが出てくるのは予想できたので、どのように絡んでくるんだろうと思いつつ読んでました。あの話って、日本ではどれくらい知名度があるんだろう? 結構有名な話?)
私は、美形の双子兄妹ミシィカとレイナのパートのノリ(耽美というか、どことなく背徳的というか、昔の少女マンガ風というか)がちょっと苦手で、梶原教授と凪雲青年、それにナースドリーの話のほうが好みでした。でも、この3人はそれぞれの過去話が終わると影が薄くなっちゃって……メインはミシィカとレイナで、著者もこの双子は特に思い入れたっぷりで書いたんだろうなー、って感じがします。
ひとつの命題について登場人物たちが何ページにもわたって対話している場面が何箇所かあって、そのあたりはドイツやロシアの昔の小説を意識しているのかなあ、なんて思いました。

2008.11.16 22:39 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

2008. 09. 15

最近読んだ本2冊

ちょっと気になってたんですが、東京創元社の来月の新刊予定に入っている、ダイアン・デュエイン 『駆け出し魔法使いとはじまりの本』 って、以前に富士見文庫から出ていた 『魔法使いになる方法』(ダイアン・デュアン) と同じ作品だよね?
創元ってなんか最近、他社作品の復刊・新訳というのが多い?

最近読んだ日本人作家の本、2冊まとめて。

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肉屏風の密室
森福都 / 光文社 (2008/07)

蔡知事は寒い季節になると、“肉屏風”と称して、暖房代わりの侍女たちに隙間なく囲ませ、その中で酒を飲んだり寝たりと破廉恥の限りをつくしていた。ある朝、腹に短剣を突き立てられ、息絶えているのが発見された。容疑者としてあげられた侍女たちは、手を鎖でつながれた上、徹底的に身体検分が行われていた。果たして犯人は? (出版社の内容紹介より)

『十八面の骰子(さいころ)』 に続く、巡按御史が主人公の中国時代ミステリー連作短篇集2作目。
表題作など、不可能犯罪状態を作り出すための設定が強引すぎるとか、ご当地ミステリー的ノリなために殺人トリックバレバレとかいう難はあるけれど、お話としてはおもしろかったです。主人公・希舜のくわしい過去話なども出てくるし。

ところで、なかなか色っぽい表紙絵なんですが、『十八面の骰子』 のハードカバー版とも、文庫版とも、まったく雰囲気が違う。シリーズものなんだから統一したりとかしないのか?


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おそろし 三島屋変調百物語事始
宮部みゆき / 角川書店 (2008/07)

ある事件を境に心を閉ざした17歳のおちかは、神田三島町の叔父夫婦に預けられた。おちかを案じた叔父は、人々から「変わり百物語」を聞くよう言い付ける。不思議な話は心を溶かし、やがて事件も明らかになっていく。 (出版社の内容紹介より)

作中で語られる怪談話はなかなかおもしろかったんだけど、おちか本人の事件の話となるとどうにも安易な展開に思えてしまう。単なる怪談短篇集だったほうが好みなんだけど、そういうわけにもいかないんだろうなあ……。
いちばん納得がいかない点は、良助のDQNぷりがスルーされていることだ。子供の頃から弱いものいじめをしてはばからないような男で、だいたい凶器を持ち出したのは良助のほうで、それを取り上げられなければ彼のほうが殺人者になっていただろうに(返り討ちにあっても自業自得だよなー)、そんな最低男を結婚相手に選び、今でも愛しく思い出すおちかが主人公という時点でまず白け、他の登場人物がおちかのことを「優しい」「優しい」と言い続ける時点でさらに白けてしまう。そもそも松太郎というのが都合の良すぎる存在だし、茶番劇……とまで言うとさすがに言い過ぎか……。

* Tag : 歴史/時代もの  

2008.09.15 23:04 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

2008. 07. 01

『氷の華』

Amazon.co.jp で詳細を見る氷の華 (幻冬舎文庫 あ 31-1) / 天野節子

帰り道に寄った本屋で、文庫化されているのを発見。「テレビドラマ化」「米倉涼子主演」という帯つきで。
私、去年末の「このミス」でこの作品が話題になっていたのを見てから気になっていて、2~3ヶ月ほど前に ハードカバー版 で読みました。
「結婚12年の隆之と恭子は、誰もが羨む夫婦生活を送っていた。ある日、恭子のもとにかかってきた夫の愛人と名乗る女からの電話。そこで告げられた事実が、彼女を殺人へと駆り立てる。罠が罠を呼ぶ、本格ミステリー。(「MARC」データベースより)」という話です。
例によって感想を書きそびれていたんですが(笑)、おもしろかったですよ~。読者を驚かせることにこだわるあまりちょっと不自然に思えるところがあるのが多少気になったものの、リーダビリティ抜群。それに、どことなく古風で品の良さみたいなものがありました。
これは著者が50代後半になってから初めて書いた作品で、最初は幻冬舎の個人出版部門から自費出版したものを、出来の良さが評判になって、幻冬舎が商業出版しなおしたものなんだそうです。

ドラマの公式サイトももう出来ているのか。
http://www.tv-asahi.co.jp/koori/
夫役は堺雅人なのね。小説では、主人公は有閑ミセスで夫はサラリーマンだったはずだけど、ドラマでは、主人公がピアニストで夫は外科医ということになっているんですね。
主人公が米倉涼子というのはハマリ役なんじゃないかなー。

2008.07.01 23:50 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

2008. 04. 01

国内ミステリー2冊

またまた2冊まとめて。

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Amazon.co.jp で詳細を見る大東京三十五区 冥都七事件 (祥伝社文庫)
物集高音 / 祥伝社 2004-6

(表紙画像はハードカバー版のもの)

血を吐く松、石雨れる家、夜泣きする石、迷路の人間消失、予言なす小さ子、消える幽霊電車、天に浮かぶ文字――。昭和の初めの帝都。早稲田の学生・阿閉万(あとじ・よろず)は、明治時代の古新聞・古雑誌から奇怪な事件を探し出して記事にするというアルバイトに励んでいる。そして迷宮入りとなった明治の事件や今の東京を騒がせている事件の数々を下宿先の大家「玄翁先生」こと間直瀬玄蕃に話して聞かせるのだが、大家は縁側に座ったままでその謎をあざやかに解き明かしていくのだった。
講談調とでも言うのか、調子のいい語り口で書かれた伝奇ミステリ短篇集。全篇通してちょっとした仕掛けがあるのがおもしろいし(某海外古典作家の有名な某短篇集を意識しているのかな?)、昭和初期の東京のちょっといかがわしい風俗が窺えるところや、すべてを論理的に解き明かしてしまうのではなく怪奇の存在する余地を残してあるところがよかったです。
シリーズになっているようなので、他のも読んでみよう。


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Amazon.co.jp で詳細を見る少女漫画家が猫を飼う理由―警視庁幽霊係 (ノン・ノベル 834)
天野頌子 / 祥伝社 2007-09

幽霊と話ができる柏木警部補が主人公の警視庁幽霊係シリーズ3作目、三篇収録の短篇集。
楽しく読めたんですけど、第二話の「お盆注意報」はちょっとひどい話だなあ。殺人によって不当に父親を奪われた幼い子供という存在が出来てしまったわけだし、幽霊集団が被害者の奥さんを犯人と対決するようにけしかけたのだって、柏木が迅速に行動していなければ奥さん殺されてしまっていたぞ。無謀すぎる。
ところで、ストーリーとは直接関係ないけれど、第三話の「少女漫画家が猫を飼う理由」のなかで編集者を困らせる漫画家の一例として「ネットでトラブルをおこす人」が挙げられていたのに噴いた。そういうことする漫画家って時々見かけるけど、確かに編集者は「お願いだからやめてくれ…!」と思うだろうなあ……(笑)。

* Tag : 天野頌子  

2008.04.01 23:54 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

2007. 10. 22

『恋する死体―警視庁幽霊係』 天野頌子

Amazon.co.jp で詳細を見る天野頌子 / 祥伝社ノン・ノベル 2006-05
[ Amazon ]

私立探偵・新堂武彦が心疾患で急死した。警視庁特殊捜査室の柏木雅彦警部補は、元同僚の死を訝しむ先輩刑事と彼が亡くなった病院へ向かう。被害者の霊と会話が出来る柏木は、新堂が死ぬ直前、担当医の医療詐欺を探っていたことを聞き出す。口封じのための殺し? 新堂の秘めた想いまで知ってしまった胃弱な柏木クンが捜査にかけ回る! 見守るのはかわいい女子高生の幽霊。やがて院内の巨大犯罪が浮上して……。捜査室の個性あふれる面々も加わって面白さますますパワーUP、待望の第2弾。 (裏表紙より)

『警視庁幽霊係』→感想) の続編で、今度は長編。
柏木の女子高生守護幽霊・結花や守銭奴霊能力者・三谷の出番は今回少ないけれど、その代わり、柏木の同僚たち――警視庁特殊捜査室の個性的なメンバーが活躍しています。
ミステリー部分も、前作に比べるとかなり良くなっているんじゃないでしょうか(いわゆる「本格推理」ではないんだけど)。
総じておもしろかったんですが、結末あたりの新堂と小夜子の恋話の部分はちょっとなー。子供の親権などが絡んでくる以上、「いい話」として綺麗にまとめられる話じゃないと思うから。


▼ 文庫化 (2009年8月刊行)

恋する死体 警視庁幽霊係2 (祥伝社文庫)

* Tag : 天野頌子  

2007.10.22 22:13 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

2007. 09. 24

続・サボリ中

すみません、最近サボってます。
9月に入ってから2冊分しか感想書いてないじゃん……。
といっても、読書のほうもさほど進んでいないので、感想書いていない読了本もあまり溜まっていないのだけど(笑)。
一念発起して、その読了本のなかから国内本2冊、簡単な感想を。

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Amazon.co.jp で詳細を見る陰陽師 夜光杯ノ巻
夢枕獏 / 文藝春秋 2007-06

またしても都に起きる妖しげな事件の数々。晴明と博雅がその因果を探り、鮮やかに解決。「月突法師」「花占の女」など9篇を収録! (出版社の内容紹介より)

シリーズ9冊目。おもしろく読みましたが、いつもどおりの「ゆこう」「ゆこう」パターンなので、特筆することはなし。
でも、「月琴姫」での博雅の天然たらしっぷりには噴いた。


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Amazon.co.jp で詳細を見る街の灯
北村薫 / 文春文庫 2003-01

昭和七年、士族出身の上流家庭・花村家にやってきた女性運転手別宮みつ子。令嬢の英子はサッカレーの『虚栄の市』のヒロインにちなみ、彼女をベッキーさんと呼ぶ。新聞に載った変死事件の謎を解く「虚栄の市」、英子の兄を悩ませる暗号の謎「銀座八丁」、映写会上映中の同席者の死を推理する「街の灯」の三篇を収録。 (裏表紙より)

お金持ちのお嬢さま・英子が、専属女性運転手のベッキーさんに助けられて謎を解いていく連作短篇集。
昭和初期の街の雰囲気とか、「虚栄の市」での江戸川乱歩関連や当時の翻訳事情などはおもしろかったんだけど……。他の事件には興味をひかれず「どうでもいいや」状態だったし、それに「街の灯」はかなり後味悪いし。北村薫の作品にはいつも少しの毒が交じっているものだけど、それとは違う感じの後味の悪さ。
さらに、登場人物たちが気持ち悪くて仕方なかった。優等生ぶっているくせに野次馬根性旺盛、ベッキーさんがくれたアドバイスのおかげだということに気づかずに事件を解決したのは自分だと思い込んでいる鈍い主人公の英子を始め、「街の灯」の登場人物たちは言うまでもなく。それに輪をかけて気持ち悪かったのが、桐原侯爵家の上の兄妹二人の、「銀座八丁」での澄ましかえって内心ではベッキーさんに興味津々といういやらしさでした。
続編 『玻璃の天』 も読むつもりだったんですが……どうしようかな。

ところで、「サッカレーの『虚栄の市』のヒロインにちなんでベッキーさん」というのはどうなのかと……。由来を知ったら、あまりいい気持ちのするあだ名じゃないような。レベッカ(ベッキー)って天晴れではあるけれど、褒められた人物じゃないし。まあ、単なる語感からの連想(別宮[べっく]→ベッキー)で、本人の性格にちなんでいるわけじゃないんだけど。

2007.09.24 19:07 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

2007. 01. 15

『闇鏡』 堀川アサコ

Amazon.co.jp で詳細を見る堀川アサコ / 新潮社 (2006-11)
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寒露の夜、京随一の遊女が殺された。凄惨な殺害現場には半月前に死んだ女が居たという。美女の首を掻き切ったのは、都に跋扈する魍魎か、人の心に住む鬼か……。南北朝の争いから10年。室町の京を舞台に、腕っ節は強いが大の幽霊嫌いの検非違使・竜雪が難事件に挑む!

第18回日本ファンタジーノベル大賞の優秀賞受賞作。でも、ファンタジーよりも、伝奇系ミステリーって言ったほうがしっくりくる気がする。
前半は「夜の都に魑魅魍魎の存在を感じさせるような物語の雰囲気も、文章の書き方も、私の好みだなあ」と楽しみながら読んでいたんですが、終盤ではその細部までちゃんと考えられた構成に感心させられました(というか、私は半分ホラー・ファンタジーのつもりで読んでいたので、あそこまできっちり「ミステリー」で来たというのがまず驚きだった……)。ひとりの男に対する三人の女たちの三者三様の執着のかなしさ・哀れさにもしんみりしちゃったり……。
しかし、反面、その構成に引きづられたせいで、物語の核となる某男性登場人物の性格が支離滅裂になってしまっているように思えます。それと、個人的には、[本物の鬼やら怨霊やらの存在する余地をもっと残しておいて]くれたほうが好みだったなー。
あと、登場人物や出来事に関して、同じ説明が繰り返されるというのが何箇所もあって、ちょっとくどく感じました。連載小説だったならともかく、読者は前の章で読んだことくらい覚えてますよ……。

ともあれ、次回作が楽しみな日本の作家さんが一人増えました~。


▼ 新潮社サイトの下記ページで冒頭部分の立ち読みができます。
http://www.shinchosha.co.jp/books/html/303071.html

* Tag : 歴史/時代もの  

2007.01.15 23:49 | Comments(0) | Trackback(1) | 国内作品

2006. 09. 11

『猫島ハウスの騒動』 若竹七海

Amazon.co.jp で詳細を見る若竹七海 / 光文社カッパノベルス (2006.07)
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30人ほどの人間と100匹を超える猫が暮らす通称・猫島。民宿・猫島ハウスの娘・響子は夏休みを迎え、家業の手伝いに精を出す日々。そんなある日、奇妙な事件が起こる。のどかな「猫の楽園」でいったい何が!?

葉崎半島の先、「猫の楽園」として観光地になっている猫島を舞台にしたユーモア・ミステリ。葉崎シリーズの新刊。
とにかく猫たちがたくさん登場するのが嬉しい。キャット・クレイジーと言われようが、猫が出てくるだけでニヤニヤしちゃう。猫島ハウスの料理人ツル子さんの作る料理の描写もおいしそうだし、ポンポンと交わされる登場人物たちの会話も楽しい。
ミステリ部分はちょっと弱い気もするけど、前作・前々作同様、さらっと書かれていた人物や出来事があとで重要な意味を持って再登場するのは伏線好き(?)にとっては嬉しいところ。

ひとつだけ、キャット・クレイジーとして疑問が。猫が[腐乱した人間の死体の指の部分]をくわえてくる、という場面があるのですが…。嗅覚の発達した猫(しかも新鮮な魚を毎日たっぷり食べている猫)は、そういう腐ったものは口にしないんじゃないかなあ。そういえば、パトリシア・ハイスミスの短篇に似たような話があったな(若竹さんのことだから、多分その話を念頭に置いて書いているんだろうけど)。そっちのは腐ってなかったけど。


▼ 文庫化 (2009年5月刊行)

猫島ハウスの騒動 (光文社文庫)


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Amazon.co.jp で詳細を見る※ ところで、リリアン・J・ブラウンのシャム猫ココシリーズの最新刊の表紙絵。うちの猫と格好がそっくりだー! 夏の暑いときにはこんなあられもない格好(ちなみにオス)で、びよーんとのびているのです。最近は涼しくなってきて丸くなってるけど。本屋さんで見かけて妙にウケてしまった(笑)

2006.09.11 19:27 | Comments(0) | Trackback(0) | 国内作品

2006. 09. 10

『ヴィラ・マグノリアの殺人』 『古書店アゼリアの死体』 若竹七海



『ヴィラ・マグノリアの殺人』 若竹七海 / 光文社文庫
『古書店アゼリアの死体』 若竹七海 / 光文社文庫

若竹さんの新刊 『猫島ハウスの騒動』 を読もうと思ったのですが、この葉崎シリーズの細かい部分を忘れてしまっているので(もっとも舞台とほんの一部の登場人物が共通しているだけなんだけど)、先に 『ヴィラ・マグノリアの殺人』 と 『古書店アゼリアの死体』 を再読。
『ヴィラ~』 のほうは、双子がシングルマザーの母親と若い刑事のロマンスを期待するあたりが「クレイグ・ライスの 『スイートホーム殺人事件』 っぽい?」と思いきや、読み終わってみるとミステリ部分のこんがらがり具合がエリザベス・フェラーズに近いような気がする。
ロマンス小説専門の古書店アゼリアは、こんなお店があったらぜひ行ってみたいなあ。で、店主の紅子さんにゴシック・ロマンスのレア本を教えてもらいたい。(デュ・モーリアはすでに読んでるし、ヴィクトリア・ホルトはあまり好みじゃないので、他の作家のをね)

2006.09.10 23:23 | Comments(1) | Trackback(1) | 国内作品

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読んだ本の感想メモ、気になる本の情報など。翻訳小説が中心です。特に好きなのは、海外古典ミステリと19世紀イギリス文学。
[ 管理人 : Rie ]

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