* Caramel Tea *

Reading Diary

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2012. 01. 03

あけましておめでとうございます

今年もよろしくお願いいたします。

去年は、「引越しが終わったら更新しまーす」みたいなことを書いておきながら、
その後放置したままで申し訳ありませんでした……。
実家からの長い通勤時間に嫌気がさして、
職場の近く(自転車で片道10分)で一人暮らしを始めたら、
その数日後に、部署ごと別のビル(自転車で片道30分)に飛ばされるという
信じられない出来事があり、ショックに打ちひしがれていたり、
自堕落な一人暮らしで生活リズムが乱れまくってしまったりと、
ブログを更新する気力もない状態がずるずると続いてしまい……。
今年の目標は、何はともあれ、生活リズムを立て直すこと!


さて、2011年に読んだ本の総数は、77冊でした。
夏にほとんど読めなかったので、まあ、こんなもんでしょう。
シリーズものに嵌まり(ケイト・フォーサイス 「エリアナンの魔女」シリーズ
小野不由美 リライト版「ゴーストハント」シリーズ
発売日のたびに本屋さんに走っていたことが印象に残ってます。
他には、ヘレン・マクロイの傑作幻想ミステリ 『暗い鏡の中に』 が新訳で復活したこととか
(今年もマクロイの新訳が出るようで楽しみ)
ヒストリカル・ロマンスの大家ジョージェット・ヘイヤーの探偵小説が創元推理文庫から出て
逆に、ゴシック・サスペンスの大家ヴィクトリア・ホルトの作品がロマンス文庫のレーベルから出たこととか。


あと、印象に残ってる本を、読んだ順に羅列。
ロバート・バー 『ウジェーヌ・ヴァルモンの勝利』 (バラエティとユーモアに富んでる)
紫野貴李 『前夜の航跡』 (戦前の海軍絡みの怪奇幻想ものの連作短篇集)
バーバラ・ピム 『よくできた女』 (イギリス文学を読む愉しみ)
西崎憲 『蕃東国年代記』 (懐かしさとエキゾチックさと)
プーシキン 『スペードの女王・ベールキン物語 (岩波文庫)』 (洗練された文体だからこそ際立つ)
クリスティン・カショア 『剣姫―グレイスリング (ハヤカワ文庫FT)』 (主に前半部分)
ケイト・サマースケイル 『最初の刑事 ウィッチャー警部とロード・ヒル・ハウス殺人事件』 (ヴィクトリア朝サスペンス好きなら外せません)
N・K・ジェミシン 『空の都の神々は (ハヤカワ文庫FT)』 (シアかわいいよシア)
堀川アサコ 『月夜彦』 (平安時代が舞台の伝奇もの、かつ「謎解き」もしっかり)
D・M・ディヴァイン 『三本の緑の小壜 (創元推理文庫)』 (驚きのハズレなし率、ディヴァイン)


2012年の読書面での目標は、もう少し腰を据えて読書すること。
最近、新刊消化に追われてばかりなので、
もう少し落ち着いて、昔出たおもしろい古い物語を読みたいです。
(って、これ、毎年言ってる気がする)
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2012.01.03 23:52 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2011. 08. 11

ご無沙汰しております

8月下旬に引越しすることになりまして、
その準備でてんやわんや&酷暑でバテバテで、
ブログの更新はおろか、ツイッターでつぶやく余裕すらありません……。
引越しが終わったら、通勤時間がグーンと減るので、
その分、読書やブログの更新に費やせる時間が増えるんじゃないかと思います。
それでは、また、そのときに。

2011.08.11 23:08 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2011. 07. 03

5月に読んだ本まとめ

「6月に読んだ本まとめ」を更新する時期なのに、今更「5月」なんです、ええ。


剣姫―グレイスリング (ハヤカワ文庫FT)
Graceling (2008)
クリスティン・カショア / 早川書房 (2011/05)

「賜」と呼ばれる一芸に秀でた人々がいる世界。殺しの賜を持つミッドランド国のカーツァ姫は、伯父である王に暗殺者として酷使される一方、秘密組織を作って人助けをしていた。あるとき拉致されたリーニッド国の王父を救出したカーツァは、リーニッドの末の王子ポオと誘拐事件の真相を追うことになる。
カーツァもポオも好感の持てるキャラクターで、最後まで楽しく読めました。ミッドランドでのカーツァの仲間であるラフィン王子や近衛隊長オールも良いキャラだったのに、後半部分でほとんど登場しないのは残念だった。某国王との対決が思ったよりもあっさり片付いてしまったし、後半部分よりも前半のほうがよりおもしろかったなー。


エリアナンの魔女5 薔薇と茨の塔 (上)
The Crused Towers (1999)
ケイト・フォーサイス / 徳間書店 (2011/05)

またまた容赦ない展開が続くのだけど、相変わらず、イサボーに特に容赦ないわーw
ラクランは割とまともに王様しているので、「この人、大丈夫なのか…?」という心配はあまりなくなりましたが(笑)、代わりに心配になってきたのが、「これ、あと1冊でちゃんと収集がつくのか…?」。国内はマヤに「赤の憲兵」、国外はフェアジーンにティルソワレー、まさしく内憂外患状態すぎる。
マヤはなー、読めば読むほど嫌いになっていく。途中の巻では同情できる要素もあると思ったんだけど。自分がさんざん酷いことしてきたのを棚に上げて、何、被害者ぶってるのよ。逆恨みもいいとこ。ラクランをあんな身体にしたのは自分なのに「妖」呼ばわりもひどいよな。ブロンウェンのことも、我が子かわいさではなく、自分が権力を取り戻すための手段としてしか見ていない節もあるし。


きみに出会うとき
When You Reach Me (2009)
レベッカ・ステッド / 東京創元社 (2011/04)

ニューヨークで母と暮らす少女ミランダのもとに、まるで未来を知っているかのような“あなた”からの不思議なメッセージが届き始める……。
ちょっとだけ切ないけれども、爽やかな少女の成長物語。ミランダがなかなかタイムトラベルの矛盾を理解しようとしないところにイライラさせられたんだけど、そこが伏線になっていたんだなー。


ゴーストハント4 死霊遊戯 (幽BOOKS)
小野不由美 / メディアファクトリー (2011/05)


ピエタ
大島真寿美 / ポプラ社 (2011/02)

孤児を養育するピエタ慈善院で育ったエミーリア。ある日、ピエタで音楽の指導をしていた作曲家ヴィヴァルディの訃報が届く。エミーリアは消えた一枚のヴィヴァルディの楽譜の行方を追うことになるが、それは彼女自身の過去を呼び覚ますのだった……。
18世紀の水の都ヴェネツィアが舞台で、登場人物はもちろん当時の人々なのだけど、ものの考え方がどう見ても現代の日本人なところに違和感……。当時の向こうの人たちというのはもっと割り切っていると思うんだよなあ、いや、もちろん本当はどうだったかはわからないけれども。私が普段翻訳ものばかり読んでいるからかなあ。作品自体の問題というよりも、読み手の私側の問題かもね。


永遠の女王 (創元推理文庫)
メリッサ・マール / 東京創元社 (2011/03)

ちょっとダークで現代的なフェアリーテイル、「フェアリー・コート・シリーズ」の3冊目。私、これって、3冊で完結だと思い込んでたんだけど、違ったのね。まだ続くようです。……私が注意散漫になってたせいだろうけど、今回は、登場人物たちが、何を考えて、何をしたいのか、ほとんど理解できずに読んでた。セスはなー、アッシュリン以外に自分の世界がない(友人とか仕事とか)というのが、なんとも現実味の感じられない設定なんだよなー。おまけに、アッシュリンの側に居続けるために、かえって彼女を心配させて苦しめて、本末転倒すぎる。


テニスコートの謎 (創元推理文庫 M カ 1-22)
The Problem of the Wire Cage (1939)
ディクスン・カー / 東京創元社 (1982/04)

フェル博士もの。


ミストボーン―霧の落とし子〈3〉白き海の踊り手 (ハヤカワ文庫FT)
ブランドン・サンダースン / 早川書房

ミストボーン―霧の落とし子〈2〉赤き血の太陽 (ハヤカワ文庫FT)
ブランドン・サンダースン / 早川書房

ミストボーン―霧の落とし子〈1〉灰色の帝国 (ハヤカワ文庫FT)
ブランドン・サンダースン / 早川書房


ロウフィールド館の惨劇 (角川文庫 (5709))
A Judgment in Stone (1977)
ルース・レンデル / 角川書店 (1984/06)

「ユーニス・パーチマンがカヴァデイル一家を殺したのは、読み書きができなかったためである」。訳者あとがきには、平和なアッパー・ミドルの家庭に家政婦として入り込んだ怪物、みたいな書かれ方をされていたが、ユーニス個人の異常性の問題というよりも、イギリスの階級制度の問題のほうが大きいような気がする。
内容が内容だし、著者がルース・レンデルということで(かなり前にウェクスフォード警部シリーズを何冊か読みました)、暗くて重い話かと予想していたけれど、どことなくユーモラスさすら漂い、思ったよりも読みやすい作品だった。

※つい最近、映像化作品がDVD化されてるのね。
沈黙の女 ロウフィールド館の惨劇 [DVD]

2011.07.03 22:12 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2011. 05. 24

4月に読んだ本まとめ

4月に読んだ本まとめ。もう5月も終わりだよ、なーんて細かいことは気にしない。


バラとゆびわ (岩波少年文庫)
The Rose and the Ring (1855)
サッカレイ / 岩波書店

それぞれ叔父やクーデターによって身分を奪われた王子ギグリオと隣国の王女ロサルバが主人公のおとぎ話。『虚栄の市』 のサッカレーが子供向けに書いた作品。とはいっても、さすがサッカレー先生、登場人物を誉めてるんだか貶しているんだかよくわからない、キツイ一言がところどころに出てきます。ところで、訳者あとがきに「(この話のロサルバ王女のように)ほんとうの幸せは小さいときから、くるしいくらしのなかできたえられなければなりません」とあるのだけど、でも、サッカレーは、貧乏な子供時代のなかで野心を募らせ、そのあげく自滅してしまう人物も、『虚栄の市』の主人公レベッカとして書いているんだよね……。


エリアナンの魔女4 黒き翼の王 (下)
The Pool of Two Moons (1998)
ケイト・フォーサイス / 徳間書店 (2011/04)

怒涛の展開で、とりあえず話がひと段落。とはいっても、まだ片付いてない問題がたくさんあるし、そう言えばあの人たちはどうなった、というわけで、続く次巻。
この巻は、ある人物にイライラしながら読んでいました。イサボーに対する仕打ちもひどいけど、あー、どうして、そう余計なことばかりするの!
そして、「この人、この先、大丈夫なのか……?」と相変わらず心配になるのがラクラン。今後の不安要素が多すぎる(笑)。この巻ではまさしくヒーローの立場のはずなのに、役に立ってるのか立ってないのかよくわからないし、マヤ関連ではダークサイドに堕ちかかってるし。まあ、その代わり、イズールトがナイスフォローしてますが(リーの寝室での、イズールトの無言でのラクラン回収法が見事すぎて噴いたw)。イズールトが前巻の終盤あたりで、ラクランのことを「成長した」と感心していたけれど、うーん、成長しているのかなあ……(笑)
(ところで、ラクランって、もしかしてリチャード3世がモデルになってるんだろうか。背曲がりで、足をひきずって歩き、兄王の子供の代わりに……ってあたりが)
イサボーは相変わらずの貧乏くじっぷりに泣ける。特にラクラン方面。相手にそのおしゃべりっぷりを思いっ切り拒絶されているのに、密かに夢見続け、再会できて、相手は実は王子さまだったと思ったら、双子の姉との間にすでに赤ちゃんまでいるとか……。


事件当夜は雨 (創元推理文庫)
That Night It Rained (1961)
ヒラリー・ウォー / 東京創元社 (2000/05)

土砂降りの雨の夜、果樹園主を訪れたその男は「おまえには50ドルの貸しがある」と言い放つや、銃を発砲した……。フェローズ署長もの。終盤で、「あれはそういうことだったのか!」と思わず膝を打つ箇所があるけれど、それ以外は、地元の人々にコツコツと聞き込みを続けていく、実に地道な警察小説。


螺鈿の四季 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)
The Lacquer Screen (1962)
ロバート・ファン・ヒューリック / 早川書房 (2010/01)

ディー判事シリーズの時系列としては二つ目、『東方の黄金』 の一年後。チャオタイだけを連れた都出張の帰途、お忍びで寄った地での話。終盤のどんでん返しっぷりも、怪奇趣味も、他の作品に比べると、あっさり気味に思えた。


スペードの女王・ベールキン物語 (岩波文庫)
プーシキン / 岩波書店

最近、現代作家が19世紀を舞台にして書いた作品について文句ばっかり言っているので、ないものねだりはやめて、おとなしく、19世紀の作家が書いた作品を読むことにしたのですよ。そしたら、『スペードの女王』(1833)が素晴らしいのなんのって。どうしてこんなにおもしろいのか、考えてみてもよくわからないんですが、無駄な言葉を費やすことなく、的確な言葉で場面を描き出しているからこそ、現実と幻想の交錯する世界があざやかに浮かび上がってくるのかな。登場人物たちも印象的だし。
『ベールキン物語』 のなかの一編「吹雪」は、男性側からしてみれば、ある意味ホラーかも。と言うか、そもそもどうしてあんなことしたんだか。
プーシキンは 『大尉の娘』 もおもしろかったので、もう少し他の作品も読んでみよう。


アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦う (英国パラソル奇譚)
Soulless (2009)
ゲイル・キャリガー / ハヤカワ文庫FT (2011/04)

吸血鬼や人狼が共存するヴィクトリア朝が舞台。序盤はなかなかユーモラスでおもしろい、と思いながら読んでいたのだけれど、途中からロマンス面が前面に出てきて、「おいおい、事件の話はどこ行った?」状態に……。後半は、事件方面の話に(ほぼ)戻るが(しかし、そんなピンチの場面でイチャついてる場合じゃないっスよ、お二人さん。屋敷に帰ってからやってくれ)、悪役の設定は安直すぎるし、最後に○○を持ち出してくるに至っては白けてしまった。母親&異父妹ふたりのドタバタ家族劇もオースティンを意識しているんだろうけれど、鬱陶しいだけだった。最初からパラノーマル・ロマンスのつもりで読めば肩透かし感はあまりないかもしれないけど、私は続巻はもういいや。(ちなみにこの本、人狼関連の場面の脳内参考資料は、去年の映画「ウルフマン」でした)



忘れられた花園 (上) 忘れられた花園 (下)
The Forgotten Garden (2009)
ケイト・モートン / 東京創元社 (2011/02)

イギリスとオーストラリアの3世代の女性たちを軸に、19世紀末から現代にかけてのさまざまな時間を行き来するところは巧みだとは思うけれど……私、やっぱりこの著者とは相性が合わないようだ。この手の物語を読むときは、いつもならすごくワクワクするのに、この著者の作品の場合は醒めた気分になっていってしまう。『リヴァトン館』 でもそうだったけど、きっと、この著者の書く登場人物たちに興味が持てないから、彼女たちが辿る物語もどうでもよくなってしまうんだろうなあ。バーネットの 『秘密の花園』 を、我田引水みたいな形で使っているのも、好きになれない理由のひとつかも。

* Tag : 歴史/時代もの  

2011.05.24 23:24 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2011. 04. 03

3月に読んだ本まとめ

3月に読んだ本、まとめて感想。一部分は、ツイッターに書いたものです。


死をもちて赦されん (創元推理文庫)
Absolution by Murder (1994)
ピーター・トレメイン / 東京創元社 (2011/01)

7世紀。アイオナ派(アイルランド系)かローマ派か、ノーサンブリア王国の国教を決める重要な教会会議を前に、アイオナ派の有力な論客――フィデルマの属する修道院の院長にして友人が殺された。アイルランドの法廷弁護士の資格を持つフィデルマは、ローマ派の修道士エイダルフとともに、国王の命で事件を調査することになる。
シリーズ途中から翻訳が始まって横目で眺めていた「修道女フィデルマ・シリーズ」、やっと長編第一作が翻訳されたので読んでみた。
主人公のフィデルマは、人物像や背景の書き込みがまだあまりされていないので、今のところは単にタカビーな女性といったところ。穏和なエイダルフがいい中和剤になっている感じ。(エイダルフは、先日まで観ていた海外ドラマ「大聖堂」のフィリップ院長のイメージで読んでしまっていました・笑)
ミステリ作品としては、伏線がわかりやすいので(なのにフィデルマたちはそれらを軽視するんだもの)、あまり意外性はなかった。
法律や福祉など、様々な点でアイルランドのほうがノーサンブリア王国よりも優れているという主張が頻繁に出てくるのが少々鼻につかないでもないが、これは同著者の 『アイルランド幻想』 (素晴らしい幻想短篇集)を読めばよくわかるように、後の時代にアイルランドがイングランドにさんざん苦しめられ痛めつけられたことへの意趣返しみたいなものかしら。


お呼びだ、ジーヴス (ウッドハウス・コレクション)
Ring for Jeeves (1953)
P・G・ウッドハウス / 国書刊行会 (2011/01)

バーティーの登場しない長編作品(彼が留守にしている理由がまた笑っちゃうのだが)。ジーヴスはいつも通り(ある意味ではいつも以上に)活躍しているので、おもしろいことはおもしろいんだけど、ふむ、やはりこのシリーズはバーティーの語り口が大きな魅力のひとつなのだ、という気がしますね。


ゴーストハント3 乙女ノ祈リ (幽BOOKS)
小野不由美 / メディアファクトリー (2011/03)

最近の隔月のお楽しみになっているシリーズの3作目。
今回は、怪異現象が続発する私立女子高が舞台。生徒たちを守ろうとして過剰防衛に走る教師陣と、それとは対照的なある人物の姿が印象的だった。


夜の真義を
The Meaning of Night (2006)
マイケル・コックス / 文藝春秋 (2011/03)

19世紀半ばの夜のロンドン。得体の知れぬ語り手の殺人の告白から始まるので、何か仕掛けがあるのだろうと思って読んでいたが、ストーリー的には見た目そのままな、正統派ヴィクトリア朝ゴシック小説だった。奪われた身分の回復、宿敵である青年との対決、それに絡んで起こる殺人事件の謎。
しかし、『五輪の薔薇』 などとちょっと違うのは、主人公=語り手の設定。訳者あとがきにあった「読者に共感されるアンチヒーローを創りたかった」という著者の言葉には驚いた。だって、やたら思い込みが激しくて、得体の知れない主人公は、私にとっては共感からは程遠い人物だったのだもの。(逆に、エミリーはわりと好きな登場人物だった。後半部分の彼女は、私の期待を裏切らなかった)
上下2段組で600ページという長さを苦に感じさせないおもしろさはあったけど、登場人物の行動の動機に納得できない部分もあるし、読み終えてみれば、個人的にはさほど好きな物語ではないなあ……。そういう点では、『五輪の薔薇』 と同じだな。
原書の時点で気になっていて、翻訳される予定があることを知ったときから楽しみに待ち続けていた作品だったのだけれど(「このミス」の隠し玉ページに何年も題名が出たり消えたりしていたのですよ……)、結局、以前書いた「ヴィクトリア朝を舞台にした現代作家の小説は、ごく一部の例外を除いて、好みの作品に出会えることは滅多にない」の例外になってくれることはなかったな……。(じゃあ、もう黙って、おとなしく19世紀英文学読んでろよ!って感じですね。すみません)


黄金の道 ストーリー・ガール2 (角川文庫)
The Golden Road (1913)
モンゴメリ / 角川書店 (2010/10)

海外ドラマ「アヴォンリーへの道」の元ネタである 『ストーリー・ガール』 の続編。前作に引き続き、プリンス・エドワード島の牧歌的な美しい風景のなかで繰り広げられる子供たちのドタバタが楽しくて、とてもおもしろい。読んでいるだけで、のどかで幸せな気分になれる。……が、ぶきっちょさんの恋愛話は、正直言って「キモイ」と思う……(ストーリー・ガールがその話をさんざん言い渋ったり、「あの子たちは、どうせ、ばからしい俗っぽいものにするわね」と言うのもむべなるかな……ストーリー・ガール、俗っぽいものにしちゃって、ごめんw)


エリアナンの魔女3 黒き翼の王(上)
The Pool of Two Moons (1998)
ケイト・フォーサイス / 徳間書店 (2011/02)

メガン&イズールト、イサボー各周辺の話もおもしろいし、エリアナン各地でさらに新しい動きが色々出てきて、ますますおもしろくなってきました。続巻がとっても楽しみ。でも、3巻までは毎月末に刊行されていたのに、4巻は3月末の予定が延びて4月に発売みたいなんだよねー。待ち遠しすぎる。
しかし、ツンデレカップルのデレっぷりがすさまじい。メガンの前で痴話喧嘩すんなw(「おれと仕事(火の造り手の跡継ぎ)とどっちが大事なんだよ」「仕方ないじゃないか、仕事なんだから…」「うわああーんイズールトの馬鹿! もう知らないんだから! 実家に帰っちゃえ!」そのまんまで笑った)。その一方で、イサボーの貧乏くじっぷりもすさまじい。イサボーが彼を助けた功労者なのに(笑)
ちなみに、いちばん好きな登場人物はイズールト。イズールトかわいいよイズールト(コリガンにやきもち焼いてるとこ)。イズールトかっこいいよイズールト(憲兵隊を全滅させたとこ)。(もう少しメガンの言うことに大人しく従ったほうがいいのでは、とも思うけど、そうすると物語が進展しなくなっちゃうのだろう……)

2011.04.03 23:59 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2011. 02. 28

2月に読んだ本まとめ

ちょっと早いですが、2月に読んだ本のまとめです。
新年の抱負に「古い作品を中心に、よりマニアックなチョイスを目指したい」と書いたくせに、ここ半年ほど新刊本(刊行されて数ヶ月以内の本)ばかり読んでるなー。
積んである新刊本もあるし、これからも読みたい新刊本が次々と出るし、もうしばらくこの傾向が続きそうです。


メルストーン館の不思議な窓 (創元ブックランド)
Enchanted Glass (2010)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ / 東京創元社 (2010/12)

私はもう、ジョーンズ作品の良い読者ではなくなっているような気がする……。それはさておき、結末でとある事実が暴露され、わりとさらりと扱われているのだが、よく考えてみると、かなりひどい事実だと思う……。


悪魔に食われろ青尾蠅 (創元推理文庫)
Devil Takes the Blue-Tail Fly (1948)
ジョン・フランクリン・バーディン / 浅羽莢子 訳 / 東京創元社 (2010/12)

数年前にハードカバー版を読んだんだけど、内容をよく覚えていなかったので、文庫化を機に再読。


蕃東国年代記
西崎憲 / 新潮社 (2010/12)

装丁買い。倭国の西隣にあるという、架空の島国・蕃東を舞台にした幻想短篇集。ほのかなエキゾチックさも漂わせつつ、平安時代の古典を端正な文章で読んでいるような懐かしさがありました。「気獣と宝玉」に登場する集流の姫君は、「あなたがお嫁にもらってください」と素直に言えないツンデレ幼馴染みなのかと期待してみたら、単なる隣人迷惑美少女だった……。


ポリス猫DCの事件簿
若竹七海 / 光文社 (2011/01)

『猫島ハウスの騒動』 の続編、でいいのかな。猫島の派出所に一人で勤務している七瀬巡査と、マスコットキャラクターを務めるポリス猫DCが主役。この七瀬巡査が頼りなさそうな青年に見えて、ときどき鋭い冴えを見せるのだった。


深く、暗く、冷たい場所 (海外ミステリーBOX)
Deep and Dark and Dangerous (2007)
メアリー・D・ハーン / 評論社 (2011/01)

夏休みに湖のほとりの別荘を訪れた少女アリソンが、子供時代の母と伯母の秘密に巻き込まれていくゴーストストーリー。とは言ってもただひたすら怖がらせるタイプのホラーではなく、彼女にもその死を悲しんでくれる人たちがいたんだ(少々取ってつけたようではあるけれど)、ということにホッとした。子供の頃の秘密を引きずっているアリソンの母は、母親としては困った存在だけど、過去のことなんだからもう忘れてしまおうとするダルシーおばさんのほうが、私は嫌だなあ。
ちなみに、少女が休暇で訪れた先の古い屋敷で恐ろしい出来事に巻き込まれる、という似たような発端のYA向けホラーでは、リアノン・ラシター 『メイク・ビリーブ・ゲーム』 や、ロイス・ダンカン 『とざされた時間のかなた』 もなかなかおもしろかった作品。


魔女メガンの弟子(下) (エリアナンの魔女 2)
ケイト・フォーサイス / 徳間書店 (2011/01)

井辻朱美さん翻訳ということで読み始めた、魔女たちが王妃に迫害されるケルトっぽい世界が舞台の長編ファンタジーの2冊目。前巻よりもおもしろかったのは、イサボーよりも双子の姉イズールトのほうが好きなせいかな。彼女の場面が増えてるから。続きも楽しみになりました。
1巻のあの人物があんなに重要人物だったとは、意外だった。作品内の記述から計算してみると、今24歳くらいのはずだけど、16歳の双子姉妹と張り合うくらいの精神年齢……こんなんで、彼はこの先、ちゃんとやっていけるのか?(笑)


五番目のコード (創元推理文庫)
The Fifth Cord (1967)
D・M・ディヴァイン / 東京創元社 (2011/01)

殺人者の告白の日記とともに、地方都市で起こる連続殺人事件。その現場には、いつも棺のカードが残されていた……。割合シンプルながらも、プロットの巧みさに唸らされた。
ディヴァインは東京創元社で復刻が始まってから読み始め、これまで創元推理文庫で出た5冊は全部読んだけれど、出来に多少の差はあれど、ハズレがないのがすごい。


よくできた女(ひと) (文学シリーズ lettres)
Excellent Women (1952)
バーバラ・ピム / みすず書房 (2010/11)

第二次世界大戦直後のロンドンで、教区活動に勤しみつつ、平穏な一人暮らしをそれなりに楽しんでいる30過ぎの独身女性ミルドレッド。親切で面倒見が良いことから、新しく引っ越してきた隣人たちのドタバタに巻き込まれていく。
「これといった大した事件は起こらない」小説なのだけど、妙におもしろくって、一気に読んでしまった。ミルドレッドに対して不器用なアプローチをかける某男性登場人物と、好意を持たれていることに気づかない天然ミルドレッド、というささやかなロマンス部分(というかそのズレっぷり)も良いわ~。(ピムは「20世紀のジェイン・オースティン」と呼ばれているそうで、このあたり、『高慢と偏見』を連想しました。あとは、ミセス・グレイの厚顔ぶりのあたりとか。もっとも、オースティン作品ほど毒舌じゃないけど)


ボヘミアの不思議キャビネット (創元推理文庫)
The Cabinet of Wonder (2008)
マリー・ルツコスキ / 東京創元社 (2010/11)

中世ヨーロッパを舞台にしたファンタジー。主人公の少女ペトラは、ボヘミアの王子に奪われた天才時計職人である父の目を取り戻そうと、プラハのお城を目指す。シリーズものだけど、私はこの1冊目だけでいいや……。

2011.02.28 00:20 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2011. 01. 02

今年もよろしくお願いいたします

あけましておめでとうございます。
開店休業中のような状態ですが、ほそぼそと更新し続けるつもりはありますので、
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、2010年に読んだ本は、全102冊でした。
あまり読めていないような気がしていたんですが、思っていたよりは多かったです。
100冊越えはクリアできたので良かった。
何を読んだかは、読了本リスト もしくは 読書メーター でご覧いただけます。
そのなかから、印象に残った本を。(順不同)



マックス・ビアボーム 『ズリイカ・ドブソン』
去年始まった「20世紀イギリス小説個性派セレクション」の第3弾。
喜劇的で哀しくて、そして意地悪で。「イギリス小説を読む愉しみ」というのを堪能できた作品。



サラ・ウォーターズ 『エアーズ家の没落』
イギリスで原書が発売されたときからずっと読みたかった作品。そんな期待に充分応えてくれる素晴らしさでした。
ゴシック小説方面では、今年の春に文藝春秋から、ヴィクトリア朝が舞台の Michael Cox "The Meaning of Night" がやっと出るようなので、楽しみです。


ミステリ方面からは、この短篇集2冊を。

カミ 『機械探偵クリク・ロボット』
アヴラム・デイヴィッドスン 『エステルハージ博士の事件簿』
両方とも「探偵の事件簿」という体裁なのですけれども、かなーり異色です。前者はとってもお茶目なユーモア探偵小説の傑作、後者はちょっと胡散臭げな幻想味たっぷり(「探偵小説」でもある、んだけど、一ジャンルに留まらない作品)。
長編では、レオン・サジイ 『ジゴマ』。レトロな探偵冒険小説。こういうの、もっと読みたい……。



シャーロット・アームストロング 『風船を売る男』 『魔女の館』
2010年は、私のお気に入り作家シャーロット・アームストロングの翻訳が久しぶりに出た年でもありました。やっぱりいいよね、シャーロット・アームストロング。今年も彼女の作品を翻訳していただきたいです。(あっ、『魔女の館』 は今年に入ってから読んだ本だった…。出たのは去年だから、まあいっか)

***********************************************

私の専門ジャンル(?)、海外クラシック・ミステリと19世紀英文学があまり読めなかったのは、残念でした。(特に19世紀英文学はトマス・ハーディー1冊しか読めなかった……)
その代わり、現代海外ミステリは例年より若干多めに読めましたが、結局、(ミステリの分野においては)私は生きている作家が書いた作品よりも、もう何十年も前に死んでいる作家の作品のほうが好きだ、ということを再認識しただけでした……。(もちろん、お気に入りの現代作家もいますが)
というわけで、今年の読書は、古い作品を中心に、よりマニアックなチョイスを目指したいと思います(笑)。

2011.01.02 23:50 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2010. 07. 10

5月に読んだ本まとめ

えーっと、今日は6月40日ですよ。いいですねっ?!


バジリスクの魔法の歌 (創元推理文庫)
パトリシア・A・マキリップ / 東京創元社 (2010年4月)

視点人物や場面が次から次へと切り替わっていって、話に入り込めないまま終わってしまった。でも群像劇というのとも違う感じがするんだよな……。


トマス・ハーディ全集〈3〉青い瞳
A Pair of Blue Eyes (1873)
トマス・ハーディ / 大阪教育図書 (2009年8月)

魅惑的な青い瞳を持つ牧師の娘エルフリード・スワンコートは、教会の修復にやってきた建築家の青年スティーヴン・スミスと恋に落ちる。しかし、身分の低い彼との結婚を親に反対され、駈け落ちしようとするが未遂に終わる。やがて、エルフリードは評論家のヘンリー・ナイトに心を移すが、スティーヴンとの過去を知ったヘンリーは彼女を拒絶する……。
コーンウォールを舞台に、「男性側は過去の恋愛を問題視されないが、女性側には純潔が求められる」というヴィクトリア朝の性のダブルスタンダートを糾弾した、『テス』の前身とも言える作品。だけど、エルフリードのスティーヴンに対する一方的な婚約破棄の仕方がひどすぎてねえ……(相手に伝えもせずに徹底的無視)。これ、男性側が同じことしたら非難轟々だと思うんだけど、女性だと「エルフリードの心変わりも仕方ない」で許されちゃうのかなあ。それもある意味、性のダブルスタンダートなのでは……でも、「女性は一度恋愛スキャンダルに巻き込まれたら終わり」という前提があるからこそ、男性側の場合には責められるのか……?
※近代文芸社からも 『蒼い秘めごと』 という題で翻訳が出ています。



犯罪の中のレディたち 上―女性の名探偵と大犯罪者 (創元推理文庫)
犯罪の中のレディたち 下―女性の名探偵と大犯罪者 (創元推理文庫)
エラリー・クイーン 編 / 東京創元社 (1979年6・8月)

女性が探偵役を務める短篇と、女性が犯罪を行う短篇のアンソロジー。上巻は「女性の名探偵―アメリカ編」、下巻はその続きと「女性の名探偵―イギリス編」「女性の大犯罪者―アメリカ編」「女性の大犯罪者―イギリス編」。
他では翻訳されていないような作家の作品がいろいろ読めるのが嬉しかった。F・テニスン・ジェスは 『ホワイトストーンズ荘の怪事件』 で彼女の章を読んだときには「うげぇ」と思った作家だけれど、これに収録されている「ロトの妻」は割と良かったな。長編が翻訳されている作家は、グラディス・ミッチェル(ミセス・ブラッドリー)、スチュアート・パーマー(ミス・ヒルデガード・ウィザーズもの。パイパー警部とは順調なお付き合いなのね…)、メアリ・ロバーツ・ラインハートなど。


私の大好きな探偵―仁木兄妹の事件簿 (ポプラ文庫ピュアフル)
仁木悦子 / ポプラ社 (2009年11月)




ジゴマ (中公文庫)
Zigomar (1909)
レオン・サジイ / 久生十蘭 訳 / 中央公論社 (1993年12月)

犯行現場にZの文字を残していく強盗団の謎の首領・ジゴマと、パリ警視庁の名捜査官ポーラン、そして銀行家の父親を殺されたモントレイユ兄弟の対決を描いた探偵小説。もともとは新聞連載小説(フィユトン)で、映画化作品は戦前の日本では空前の大ヒットとなったのだとか。スピーディーに展開されていく活劇調で、終わり方が唐突な気がするけれど、私こういうの好きなんだよなー。おもしろかったです。
地の文が文語体(会話は口語体)で訳されていて最初は読み難かったが、そのうち慣れてくるし、かえって風情があって良いと思えてきた。久生十蘭本人の作品も読んでみようかなー。


まちがいだらけのハネムーン (創元推理文庫)
The Black Honeymoon (1944)
コニス・リトル / 東京創元社 (2010年3月)

夫の親戚の屋敷でハネムーンを過ごすことになった新妻ヒロインが、殺人事件に巻き込まれ、父の友人である探偵に密かに調査を頼むのだが……。この探偵が屋敷でこっそり捜査する方法が、執事になって潜り込む、ってところで思わず噴き出した。執事って、どこかの屋敷に入り込む手段として、万能の存在すぎる(笑)
ケチな金持ちの老人がいて、その遺産を欲しがる厄介な親戚たちが取り巻いていて……と、『記憶をなくして汽車の旅』と似た印象。
どーでもいいことなんだけど、作中のある要素で某ドラマを連想して読んでいたら、事件の真相もそのドラマとシンクロしていた。(ネタバレになるのでくわしく書けない)


ヴィクトリア朝の寝椅子 (20世紀イギリス小説個性派セレクション)
The Victorian Chaise-longue (1953)
マーガニータ・ラスキ / 新人物往来社 (2010年3月)

1952年の出産直後の療養中の若い女性が、骨董屋で買ったヴィクトリア朝の寝椅子でまどろみ、目覚めてみると、そこは1864年だった……という話。「意識」を描いた作品なんでしょうね……。


殺す風 (創元推理文庫)
An Air That Kills (1957)
マーガレット・ミラー / 東京創元社 (1995年6月)

出版社の内容紹介には「鬼才の最高傑作」とあるけれど、私には最初に読んだ 『狙った獣』 のほうがインパクトが大きかったなあ。


兄の殺人者 (創元推理文庫)
My Brother's Killer (1961)
D・M・ディヴァイン / 東京創元社 (2010年5月)

兄は卑劣な脅迫者だったために殺されたのか――弟が犯人探しに乗り出す。細かい部分はわりと見当がついたのだけど、それを繋ぎ合わせて真相にたどり着くことはできず、真犯人には素直に驚きました。

2010.07.10 21:09 | Comments(0) | Trackback(0) | 未分類

2010. 02. 03

1月に読んだ本

1月に読んだ本のまとめ。
ひとこと感想は、おもにツイッターから引っ張ってきたものです。
なんだか、女性霊能力者探偵特集みたいになってるぞ。(他にもそういう作品があれば読んでみたいけど)


失踪当時の服装は (創元推理文庫)
ヒラリー・ウォー / 東京創元社 (1960-11)

この題名って、単に「女子大生行方不明事件」という本の内容を表しているだけかと思っていたら、最後のほうになって意味を持ってくるんだなー。


ストーリー・ガール (角川文庫)
モンゴメリ / 角川書店 (2010-01)

プリンス・エドワード島を舞台に、物語を語る才能を持つストーリー・ガール(本名セーラ・スタンリー)を中心として、いとこの少年少女たちの牧歌的で美しい夏の日々を描いた物語。中高生のときに一度読んでいるんだけど、こんなに面白く感じられたっけ。子供たちのドタバタが楽しい。続編 『黄金の道』 も、ぜひぜひ文庫化希望。この 『ストーリー・ガール』 は、海外ドラマ「アボンリーへの道」の元ネタになった本なんだけど、あらためて読んでみると、ドラマのセーラとフェリシティーは適役だったなーと思う。ちなみに私はフェリシティーびいきでございます。口うるさいけれど料理上手な美少女かわいいー。(以前に篠崎書林から刊行されていた単行本の文庫化)


たましくる イタコ千歳のあやかし事件帖
堀川アサコ / 新潮社 (2009-10)

昭和初期の青森を舞台に、美人イタコの千歳(ちとせ)と東京出身のモガの幸代が探偵コンビとなる、オカルチック・ミステリ連作集。著者のデビュー作『闇鏡』(ファンタジーノベル大賞優秀賞受賞作)がおもしろかったので、2作目も読んでみた。いちばん気に入ったのは、現実と過去と夢が溶けあう迷宮のような「インソムニア」。


不死の怪物 (文春文庫)
ジェシー・ダグラス・ケルーシュ / 文藝春秋 (2002-01)

領主一族に先祖代々とりついている「怪物」の呪いに美しき女性霊能者が挑むという、探偵小説とゴシック・ホラーが融合した、1920年代のホラー・ミステリ。初読時は一気読みだったが、再読してもおもしろかった。こんな感じの昔のホラー小説をもっと読んでみたいなあ。ところで、初読時には「不死の怪物」との対決場面でルナ・バーテンデールが何をしているのかよくわかっていなかったんだけど、あれって北欧神話そのものだったのか。


 シャドウランド〈上〉 (創元推理文庫)
シャドウランド〈下〉 (創元推理文庫)
ピーター・ストラウブ / 東京創元社 (2002-12)


氷姫―エリカ&パトリック事件簿 (集英社文庫)
カミラ・レックバリ / 集英社 (2009-08)

スウェーデンのミステリ。


時の娘 ロマンティック時間SF傑作選 (創元SF文庫)
ジャック・フィニイ、ロバート・F・ヤング他 / 東京創元社 (2009-10)

これを読んで、私には「ロマンティック時間SFマインド」(今作りました)が欠けているんだな、と気づきました。長編でも 『ジェニーの肖像』 『リプレイ』 『ある日どこかで』 『時のかなたの恋人』 などなど、いろいろと読んでるけど、いまいちピンとこなかったものな。でも、収録作のなかでロバート・F・ヤングの「時が新しかったころ」は良かった。表題作のC・L・ハーネス「時の娘」は、逆にちょっと怖いと思った。


蝶の夢―乱神館記 (アジア本格リーグ)
水天一色 / 講談社 (2009-11)

「アジア本格リーグ」の中国編。新進女性作家による、降霊術を生業とする女性が探偵役の時代ミステリーということで、興味を持って読んでみた。アガサ・クリスティー風の人間ドラマを、唐の時代の中国に持ち込んだ感じ。ややスペック高すぎ気味の主人公・離春や、小生意気な助手役の少女など、キャラクター造形に少々鼻につく部分があるものの(でも、「終幕」での離春かわいいよ離春)、おもしろかった。シリーズになっているそうなので続編もぜひ翻訳していただきたいけれど、このレーベルでは難しいかしら。(しかし、この作品、事件の真相を語る場面がやたら長い。100ページほどを残した時点で「名探偵 皆を集めて さてと言い」が始まってしまい、「あれ早過ぎない? まだ、もう一波乱あるのかな」と思ったら、残り100ページ、離春が延々と真相を語り続ける場面だった……)

2010.02.03 23:00 | Comments(4) | Trackback(0) | 未分類

2010. 01. 03

今年もよろしくお願いいたします

少々遅くなりましたが、あけましておめでとうございます。
旧年中このブログをご覧になってくださった皆様、どうもありがとうございました。

さて、昨年は更新がすっかり滞ってしまいました。
今年はもう少しペースアップしたいと思っております。
更新する時間がないわけじゃないんだ……時間の使い方が下手なだけなんだ……。
時間を上手にやりくりする、というのが今年の目標です。

去年の読了冊数は、104冊でした。
100冊越えはクリアしているので、まあ良しとしよう。
何を読んだかは、読了本リスト または 読書メーター でご覧いただけます。
(後日、去年の印象に残った本について追加するかもしれません)
今年も100冊越えが目標です。

というわけで、今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2010.01.03 22:27 | Comments(2) | Trackback(0) | 未分類

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