* Caramel Tea *

Reading Diary

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2008. 11. 03

『ジーヴスと封建精神 ウッドハウス・コレクション(9)』

Jeeves and the Feudal Spirit (1954)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
2008-09
[ Amazon ]

ダリア叔母さんからブリンクレイ・コートに呼ばれたバーティー。叔母さんは、資金難に陥った「ミレディス・ブドワール」をリヴァプールの新聞王L・G・トロッターに売りつけるべく、接待の真っ最中。バーティーの役目は、フローレンス・クレイに恋煩い中のトロッターの継子パーシー・ゴリンジの気を晴らすこと。一方、フローレンスと婚約中のスティルトン・チーズライトは、彼女とバーティーの仲を激しく疑っており……。

このシリーズのカップルたちは婚約したらさっさと結婚してしまったほうが世のため(って言うかバーティーのため)だ、と常々思っていたのですが、本作を読むと、そうとも限らなかったようだ。
この作品では、バーティーがレックス・ウェストなる架空の推理小説作家の『ピンクのザリガニの謎』に、ダリア叔母さんがアガサ・クリスティーに夢中になっているなど、探偵小説作家への言及がところどころに見られます。訳者あとがきによると、ウッドハウスは「人生後半の半世紀、年間150冊ペースでミステリーを読んでいた」そうで(!)、「この分野でのトップ5はクリスティー、スタウト、ナイオ・マーシュ、パトリシア・ウェントワース、シリル・ヘアーであるとの確固たる見解を持つに至ったという」。マーシュが入っているのが嬉しいな。しかし、レックス・ウェストの件では、私は詩人と探偵小説作家の二足のわらじということでニコラス・ブレイクを連想したのですが……(桂冠詩人とヘナヘナ詩人という大きな違いはあるけど)。

国書のジーヴスものはこれでいったん打ち止めなのかな、と思ったら、巻末の刊行リストに 『ジーヴスの帰還』 が追加されていますねー。
[追記] 文藝春秋のほうの4冊目は12月上旬に出るみたいです。
http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refBook=978-4-16-327740-0&Sza_id=MM


「ジーヴス・シリーズ登場人物リスト」に本書の分を追加してあります。
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* Tag : P・G・ウッドハウス  

2008.11.03 22:46 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学-20世紀前半

2008. 06. 05

『ウースター家の掟 ウッドハウス・コレクション(4)』

Amazon.co.jp で詳細を見るThe Code of the Woosters (1938)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
[ Amazon ]

婚約者マデラインの実家トトレイ・タワーズに滞在中のガッシーから、仲違いをしたので助けてくれという電報をもらったバーティー。さらに、ダリア叔母さんから、マデラインの父親サー・ワトキン・バセットに横取りされたトム叔父さんのウシ型クリーマーを奪取すべく脅迫命じられる。かくしてトトレイ・タワーズに赴くことになったのだが、治安判事のサー・ワトキンはバーティーを窃盗の常習犯だと思い込んでいて……。

ウッドハウス・スペシャル新刊の 『エッグ氏、ビーン氏、クランペット氏』 が少し前に出ていますが、ジーヴスもので一冊だけ読み残していたこちらを先に読みました。
『よしきた、ジーヴス』 に続く、長編3作目。
うーむ、ジーヴスものはやっぱり長編よりも短編のほうが好きだなー。特にこの作品は、終盤のカタルシスが足りない……。今回は、ジーヴスのお手柄というよりも、ジュニア・ガニュメデ・クラブのお手柄だもんねえ。しかし、このクラブって、ホント、恐怖の団体だわ(笑)。

ジーヴス・シリーズ登場人物リストに、本書の分を追加しました。
http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/jeeves.html
これで、既刊分すべて埋まった~。
しかし、国書刊行会版は、翻訳順と原書刊行順がバラバラになっているので、作中の時系列がちょっとこんがらがってきてしまいました……(例えば、4番目に出たこの 『ウースター家の掟』 は6番目に出た長編 『サンキュー、ジーヴス』 よりも後の話なんですよね)。登場人物リストのあとに、原書刊行順リストを載せておきましたが、やっぱりややこしいなあ。もっとわかりやすく出来ないか、また考えてみないと。

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2008.06.05 23:44 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学-20世紀前半

2008. 01. 20

『ジーヴスと恋の季節 ウッドハウス・コレクション(8)』

Amazon.co.jp で詳細を見るThe Mating Season (1949)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
[ Amazon ]

アガサ伯母さんの命によって、五人のおばさんがひしめき合うキングズ・デヴリルのデヴリル・ホールへ赴き、村のコンサートに出演することになったバーティー。そこでは、友人キャッツミート、その妹で映画女優のコーキー、屋敷の若当主エズモンド・ハドック、その従姉妹のガートルード、さらにガッシーとマデラインなど、四組のカップルの恋愛が進行中だった。しかし、ある事情からバーティーと友人たちはお互いの立場を交換してデヴリル・ホールへ乗り込むことになり……。

"The Mating Season" って直訳してみると身も蓋もない原題だなー(笑)。 まあその題のとおり、四組のカップル(+α)の恋愛模様がこんがらがりまくり、それをジーヴスが見事解決するお話です。
あいかわらず、友達思いゆえに困ったはめに陥るのが気の毒なバーティー(もっとも彼自身が事態をさらにややこしくしたりするわけですが)。で、最後のオチもいつものアレかと思いきや……うおお、すごく気になる終わり方だ~。その先が読みたいです、ウッドハウス先生! でも、やはりあそこで終わってこそですよね、ウッドハウス先生!
あの後どうなったのかな~。バーティーのためには、うまくいったと思いたいですが……でも、バーティーはバーティーだからなあ……(笑)。
あと、ドブズ巡査に関する件で、バーティーがジーヴスに対して心中密かに恐怖をおぼえる場面にウケた(笑)。


※ ジーヴス・シリーズ登場人物リストに、本書の分を追加しました。
http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/jeeves.html

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2008.01.20 15:29 | Comments(4) | Trackback(1) | 海外文学-20世紀前半

2007. 12. 22

漫画化って……!?

ウッドハウスの新刊、発売になったみたいですね。

Amazon.co.jp で詳細を見る『ジーヴスと恋の季節』

本屋へ行っていないので、まだ入手はしていないのですが。
国書サイトの、この新刊の紹介のところを見ていたら、気になる言葉が……!

「ついに漫画化も決定!」

ええーっ、ジーヴス、漫画化すんの!?

ほんの数年前に「ウッドハウス読んでみたいけど、邦訳少ない上に、あまり出回っていないんだよなあ……」と思っていた頃とは、時代が変わったよねえ…(^^ゞ

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2007.12.22 18:52 | Comments(4) | Trackback(0) | 未分類

2007. 05. 16

『ジーヴスと朝のよろこび ウッドハウス・コレクション(7)』

Amazon.co.jp で詳細を見るJoy in the Morning (1946)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
[ Amazon ]

バーティーが今いちばん近づきたくないところ、それがスティープル・バンプレイだった。アガサ伯母さんがウォープルスドン卿と再婚し、バンプレイ・ホールに住んでいるのだ。しかし、そこの釣り場で魚釣りを楽しみたいジーヴスの根回しもあって、バーティーはスティープル・バンプレイに行かざるを得ないハメに追い込まれる。そして、そこではバーティーの友人のボコとノビー、スティルトンとフローレンス・クレイの二組の結婚問題が進行中だった…。

バーティー&ジーヴスシリーズの第四長編。
うーん、今回、ジーヴスはいまいち冴え切っていなかったような…。
そして、今回は一方的に騒動に巻き込まれっぱなしのバーティー。貧乏籤引きまくりで、かなーりかわいそうでした…。バーティーの代わりに胃が痛くなりそうだったくらい(笑)


※ ジーヴス・シリーズ登場人物リストに、本書の分を追加してあります。
http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/jeeves.html
リスト追加していて気づいたんだけど、『それゆけ』では「ワープルストン卿」だったのに、この本では「ウォープルスドン卿」になってる…。訳者同じなんだから、ちゃんと表記を統一してほしい…。(それと、いつから「翻訳家」という肩書きになったんだ…)

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2007.05.16 22:00 | Comments(2) | Trackback(0) | 海外文学-20世紀前半

2007. 03. 03

国書のウッドハウス続刊

国書刊行会のサイトの「最新ニュース」より

2007年のウッドハウス本刊行予定

4月『ジーヴスと朝のよろこび』(ウッドハウス・コレクション第7回)
9月『ブランディングズ城の夏の稲妻』(ウッドハウス・スペシャル第1回)
12月『ジーヴスと恋の季節』(ウッドハウス・コレクション第8回)

国書は「ウッドハウス・コレクション」と銘打っときながらジーヴスものしか出さないのか…と思っていましたが、ふーん、他のも出してくれるのか。

この《スペシャル》では、「ブランディングズ城もの」の長篇や、ビンゴもの4編を含んだ短篇集『エッグ氏、ビーン氏、クランペット氏』ほか、「ジーヴスもの」以外のウッドハウスの名作を順次紹介する予定です。

だそうです。
上記のラインナップ以降も、ジーヴスものもジーヴスもの以外もまだまだ続くようですね。
そういえば、文春のマリナー氏はどうなってるんでしょーか…。


※ 追記 (2007/05)
『ジーヴスと朝のよろこび』の訳者あとがきによると、「ウッドハウス・スペシャル」の第2弾は『エッグ氏、ビーン氏、クランペット氏』、第3弾は『ブランディングズ城は荒れ模様』とのこと。
(ついでに文春のマリナー氏は7月に出るらしい)

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2007.03.03 01:19 | Comments(4) | Trackback(0) | 気になる新刊・近刊

2007. 01. 08

『サンキュー、ジーヴス ウッドハウス・コレクション(6)』

Amazon.co.jp で詳細を見るThank you, Jeeves (1934)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
[ Amazon ]

バンジョレレの練習に熱中するバーティー。しかし、その騒音に近所からは苦情が殺到、さらにジーヴスにも辞められてしまう。旧友チャッフィーの領地チャッフネル・ホールの敷地内のコテージを借りたバーティーは、ブリンクレイという新しい従僕も雇い、思う存分バンジョレレに没頭。そこへやってきたのは、チャッフィーのお客のアメリカの大富豪ストーカーとその娘でバーティーの元婚約者であるポーリーン、サー・ロデリック・グロソップ、そしてチャッフィーに新しく雇い入れられたジーヴスだった。ポーリーンとチャッフィーがお互いに一目惚れしたことを知ったバーティーは、二人の恋を後押ししようとするのだが…。

翻訳刊行順はめちゃくちゃになっているけれど、これがバーティー&ジーヴスものの最初の長編。
あーおもしろかったー。堪能しました~。
なんといっても、終盤のバーティーの行動に感動しました(笑)。いや結局周りの人たちにうまく乗せられているだけなんだけど、それでも、バーティー、いいやつだよなあ。「ウースター様は、おそらく精神的にはいささか取るに足らないお方でございましょうが、金のハートの持ち主であらせられます」とジーヴスがポーリーンに言った言葉のとおりです。だからこそジーヴスは「精神的には取るに足らない」なんて言いつつも(笑)、バーティーのもとで働き続けたいと思うんだろうな~。ジーヴスがバーティーに(遠まわしに)再就職を申し込むシーンにはほのぼのしました。
ジーヴスの後任者のブリンクレイは、あれ、どんなお酒を飲んだら、あんなふうにイッちゃえるの?(笑)

ところで今回、ジーヴスについて「うやうやしく敬意に満ちた優美な態度で、繊細に整った容貌に陽の光を遊ばせつつ」だの「彼の端正に整った顔立ちのうえに柔らかな笑みが遊ぶ」だのという(やたら美しい)描写がされているのですが……これまで、ジーヴスの外見について書かれていたことってあったっけ? まあ彼のことだからそつが無い顔してるんだろうなーとは思っていたけど、ふーん、そんなにハンサムさんだったのか…。ホントに無敵だな、ジーヴス(笑)

※ ジーヴス・シリーズ登場人物リストに、本書の分を追加してあります。
http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/jeeves.html

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2007.01.08 23:40 | Comments(2) | Trackback(1) | 海外文学-20世紀前半

2006. 09. 06

ジーヴスシリーズ登場人物リスト

『でかした、ジーヴス!』 の感想文のなかで、「シリーズ全体の登場人物リストが欲しい」と書いたのですが、とりあえず1冊目 『比類なきジーヴス』 の分だけ、登場人物一覧を作ってみました。

これ→ http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/jeeves.html

あとの作品も、余裕ができたときに追加していきたいと思います。(使いまわしのレイアウトもどうにかしなきゃ…)

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2006.09.06 23:30 | Comments(4) | Trackback(0) | 海外文学-20世紀前半

2006. 08. 20

『でかした、ジーヴス! ウッドハウス・コレクション(5)』

Amazon.co.jp で詳細を見るVery Good, Jeeves! (1930)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
[ Amazon ]

前巻 『ウースター家の掟』 が積んだままになっているんですが、このシリーズは長編よりも短篇のほうが好きだし読みやすいので、先にこちらを読みました。全11篇収録の短篇集。
――ジーヴスの策士っぷりというか腹黒度がどんどん凶悪になっているような気が(笑)。「シッピーの劣等コンプレックス」「犬のマッキントッシュの事件」「ちょっぴりの芸術」あたりの、バーティーに対する情け容赦のなさがたまりません。
そのバーティーは……あいかわらず「懲りないひと」だなあ、と(笑)。「シッピーの劣等コンプレックス」のまるでコントなオチにはさんざん笑わせてもらいました。イギリスにも日本の黒板消し落としみたいないたずらがあるのね(笑)。
しかし、その一方で、翻訳がどんどん雑になってない? 「グリップをなくしている」「銀幕のエンターテインメントをエンジョイ」とかはまだしも、「ヒューマン・インタレスト・ストーリー」はちょっとひどいと思うんだけど。


ところで、これだけたくさんの短篇があると、登場人物が頭の中でごちゃごちゃになってきます。シリーズ全体の登場人物リストがあるといいんだけどな。海外サイトなら探せばありそうだけど、日本語版となるとないかなあ。うーん、欲しけりゃ自分で作るしかないんだろうか…。

※ 結局、自分で作りました… →ジーヴス・シリーズ登場人物リスト

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2006.08.20 23:58 | Comments(4) | Trackback(0) | 海外文学-20世紀前半

2006. 02. 05

『エムズワース卿の受難録』

Amazon.co.jp で詳細を見るP・G・ウッドハウス選集 2
The Misgivings of Lord Emsworth
P・G・ウッドハウス / 岩永正勝・小山太一 編訳 / 文藝春秋
[ Amazon ]

綿菓子のようなスローな頭脳の持ち主、第九代エムズワース伯爵。美しい庭と平穏な暮らしを何より愛する老伯爵に、今日もトラブルが容赦なく襲いかかる。不肖の息子に鉄血の妹。腕はいいが頑固な庭師。騒動に揺れる伯爵の領地に平和は戻るのか? 世界で高い人気を誇るエムズワース卿シリーズの全短編に加え、巻末にアントニイ・バークリーによるウッドハウスのパロディも収めた第2巻。

読了。

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2006.02.05 22:06 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学-20世紀前半

2005. 11. 22

『それゆけ、ジーヴス ウッドハウス・コレクション(3)』

Amazon.co.jp で詳しく見るCarry ON, Jeeves (1925)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
[ amazon ]

国書版ウッドハウス第3弾となるこの本、今度は短篇集。全10篇、最初から最初までたっぷり堪能しました~。ジーヴスものは、短篇のほうが 『よしきた、ジーヴス』 のような長編よりも好きです。
なかでも印象的だったのは、バーティーではなくジーヴスが語り手なのが珍しい、「バーティー考えを改める」(この短篇は文春の 『ジーヴズの事件簿』 にも収録されているらしい。そちらもいずれ読むつもり)。いつもは何考えてるんだかよくわからないジーヴスの内面が、ちらりと窺えるのが楽しい。そうか、ジーヴスはジーヴスなりに(笑)のんきな若旦那のバーティーが好きで、彼との暮らしが気に入っているんだ。ジーヴスも御主人のこと、「困ったおばかさんだ!」と微笑ましく思っているのかしらん(笑)

ところで、一つ目の「ジーヴス登場」に名前が出てくるブランディングス城のエムズワース卿。文藝春秋のウッドハウス選集第2巻は、このエムズワース卿ものの 『エムズワース卿の受難録』 で、12月15日発売予定だとか。楽しみだ~。
http://www.bunshun.co.jp/book_db/html/3/24/60/4163246002.shtml


※ ジーヴスシリーズ登場人物リスト (2006.09追加)
http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/jeeves.html

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2005.11.22 23:50 | Comments(2) | Trackback(1) | 海外文学-20世紀前半

2005. 06. 30

『よしきた、ジーヴス ウッドハウス・コレクション(2)』

Right HO, Jeeves (1934)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
[ Amazon ]

いくつかの短篇をまとめて長編の形にした 『比類なきジーヴス』→感想)とは異なり、今度は最初から最後までひとつの話である長編。ダリア叔母さんの屋敷ブリンクレイ・コートで、二組のカップルの恋愛やらその他の問題に面したバーティーが、ジーヴスの助けを借りずにそれらの問題を解決しようとするのだが…。
『比類なきジーヴス』 のほうが、話の舞台も内容もバラエティーに富んでいておもしろかったなあ。こちらは、バーティーがいささかアホっぽく&お節介に見えるし、ジーヴスの登場場面も少ないし…。
さらに「英文学史上もっとも滑稽な数十ページといわれた」という「キテレツ表彰式の章」のおもしろさも、私にはイマイチわからんかった。

『よしきた、ジーヴス』というタイトルを最初に見たとき、「なんだか昭和テイストな邦題だ…」と思ったのだけど、"Right HO" の訳が「よしきた」なのか。
作中でも、登場人物たちが何度も「よしきた、ホー」と言っているけど、日本語としていまいちピンとこない訳だなあ…(「ホー」って何なんだ)

次はジーヴスもの以外のウッドハウス作品を読んでみたいので、文藝春秋のウッドハウス選集2冊目の「エムズワース卿/ブランディングス城」ものに期待。いつ出版されるのかなー?


※ ジーヴス・シリーズ登場人物リスト (2006.09追加)
http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/jeeves.html

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2005.06.30 23:45 | Comments(2) | Trackback(1) | 海外文学-20世紀前半

2005. 03. 19

歌うジーヴス?

『比類なきジーヴス』 の訳者あとがきに、BBCでジーヴスものがドラマ化されていると書いてあったので、ビデオかDVDのジャケット写真を見てやろうと思って Amazon.co.uk で検索してみた。そしたら、アンドリュー・ロイド=ウェバーのミュージカル 「By Jeeves」 が引っ掛かってきて、びっくり!
へえ、ALWって、ウッドハウスの作品もミュージカル化してたんだ~。

※ ビデオ版 ↓
  http://www.amazon.co.uk/exec/obidos/ASIN/B00005OA7X/
  オリジナルキャスト版CD ↓
  http://www.amazon.co.uk/exec/obidos/ASIN/B000001EYU/



BBCと言えば、「Fingersmith (邦題:荊の城)」のドラマのサイトがオープンしましたね。
[ BBC - Drama - Fingersmith ]
しかし、日曜日の午後9時から放送って…。いいのか、BBC?(余計な心配)

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2005.03.19 23:26 | Comments(0) | Trackback(0) | 映画&ミュージカル

2005. 03. 13

『比類なきジーヴス ウッドハウス・コレクション(1)』

Amazon.co.jp で詳しく見るThe Inimitable Jeeves (1923)
P・G・ウッドハウス / 森村たまき 訳 / 国書刊行会
[ Amazon ]

イギリス・ユーモア小説の巨匠ウッドハウスのジーヴスもの。本来短篇小説として書かれたものに編集・加筆して長篇小説の体裁にしたもの、だそうです。各2章でひとまとめの話になっています。
語り手&主人公は、有閑階級の青年バートラム・ウースター、通称バーティー。貴族階級ではないものの、かなりの財産があるらしく、オックスフォードを卒業したあとはのらくら遊び暮らしている。
そんなバーティーの身の周りの世話をしているのが、従僕(本書では「執事」と訳されているけど、正確には "butler" ではなく "valet")のジーヴス。優秀で有能、完璧な紅茶を淹れ、世界中のことをなんでも知っているという、まさにスーパー従僕。バーティーが厄介ごとに首まで浸かったのを、ジーヴスがその類稀な機知によって救い出す(バーティーが表立って助言を求めることもあるし、ジーヴスがこっそり裏で手を回すこともある)というのが、お決まりのパターンになっています。
もっとも、バーティー本人が厄介ごとを起こすことは少なく、お調子者の友人ビンゴが騒動を引き起こし(若い女性に会えばすぐ恋に落ちる彼の片想いがその原因の大半)、それに巻き込まれる、なかば被害者のような話が多いですね。私だったら、とっくの昔にビンゴのようなトラブルメーカーとは友人の縁を切っていると思いますが、そうしないバーティーは、友達甲斐のあるいい奴なんだろうな…(単なるお人好し、とも言う)。
また、騒動や厄介ごとも、牧歌的で他愛のないものばかりです。どの牧師の説教がいちばん長いかという賭けに熱中するだとか、せわしい現代から見ると「なんでそんなことで大騒ぎしているんだ」と思ってしまうような。でも、その他愛なさがこのユーモア小説の良さであり、楽しいところ。
全編ニヤニヤ笑いながら読んでいたのですが、特に可笑しかったのはラストシーン。なんというか、ジーヴス、優秀すぎるのも困りものだよね…(笑)。

ところで、訳者あとがきで「国書刊行会の編集部のおかげでこの本が出なければ、日本の読者はウッドハウスを知らないままだっただろう」みたいなことが書かれているんですが、文藝春秋が以前から刊行を予告しているウッドハウス選集は思いっ切り無視かい…。
ウッドハウス選集と作品が重複してしまったりはしないんだろうか? こちらは訳がちょっと硬い部分があったので、文藝春秋のが出版されたら読み比べてみたいな。


※ ジーヴスシリーズ登場人物リスト (2006.09追加)
http://www012.upp.so-net.ne.jp/carameltea/book/jeeves.html

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2005.03.13 23:54 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学-20世紀前半

2005. 02. 24

ウッドハウス・コレクション

今年は文藝春秋からP・G・ウッドハウス選集が出るというので楽しみにしていたのですが、それより一足早く、国書刊行会が「ウッドハウス・コレクション(全3巻)」を刊行。
一冊目 『比類なきジーヴス』 はもう発売になっているようです。
http://www.kokusho.co.jp/kinkan/index.html
2冊目 『よしきた、ジーヴス』 は6月、3冊目 『それゆけ、ジーヴス』 は10月発売予定。
全部、ジーヴスものなんですね。文藝春秋から出る予定なのもジーヴスものだったような。
今まで邦訳が少ないうえにあまり出回っていないという状態だったのに、どうして今年になって急に…とは思うものの、以前からずっと読みたいと思っていたので、とにかく嬉しいです。

* Tag : P・G・ウッドハウス  

2005.02.24 23:45 | Comments(0) | Trackback(0) | 気になる新刊・近刊

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読んだ本の感想メモ、気になる本の情報など。翻訳小説が中心です。特に好きなのは、海外古典ミステリと19世紀イギリス文学。
[ 管理人 : Rie ]

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