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Reading Diary

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2007. 07. 19

『分別と多感』 ジェイン・オースティン

Amazon.co.jp で詳細を見るSense and Sensibility (1811)
ジェイン・オースティン / 中野康司 訳 / ちくま文庫
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理知的で分別を重んじる姉エリナーと、情熱的で感情表現の激しい妹マリアン。美しいダッシュウッド姉妹は両親と妹マーガレットとともにノーランド屋敷で暮らしていたが、父親が亡くなり、異母兄ジョンが屋敷と財産のほとんどを相続。ジョン夫妻と折り合いの悪い母娘は、たいした財産も持たぬまま屋敷から引っ越さなければならなくなる。そんななか、エリナーは義姉ファニーのもの静かな弟エドワード・フェラーズに密かに思いを寄せ、一方、マリアンは情熱的な美青年のウィロビーと激しい恋に落ちるのだが…。

理知的な姉(=分別)と情熱的な妹(=多感)、対照的な姉妹とそれぞれの対照的な恋愛を描いた作品。
キネマ旬報社版で一度読んでいるんですが、今年初めに新訳が出たので数年ぶりに読んでみました。
……うーん、改めて読んでみると、オースティンの他作品ほど好きじゃないな(初読時にはエリナーを応援しながら読んでいた記憶があるのだけれど)。
エリナーは年齢の割にはあまりに分別がありすぎるのがちょっとつまらないし、逆にマリアンは「わかったから、ちょっと落ち着け!」と言いたくなる感情過多っぷり。
あと、男性陣に魅力がない。特にエドワードの魅力というのがまったくわからん。母親にいつまでも頭押さえられてるし、ルーシーとの婚約は他ならぬ自分自身で決めたことなのにその責任から逃げてるようなところがあるし(いつまでも宙ぶらりん状態でいないで、結婚するなり婚約破棄するなりすればいいのに、はっきりさせないところが優柔不断に思える)。また、ルーシーとエドワードの婚約はどちらか一方が強制したわけでもないにも関わらず、エリナーがエドワードに対してはかなり甘い目で見ているのに、逆にルーシーに対しては厳しすぎるところが、ちょっと納得いかない(もちろん恋するが故の欲目というのもあるだろうけど、エリナーは普段は、他人を公平な目で見るように心がけているような人物なのでね…)。他方、ウィロビーは、ブランドン大佐の姪の件がある時点で情状酌量の余地なしです。それに、エドワードもウィロビーも、どっちも言い訳がましい&責任転嫁が多すぎるのよ。
あと作品全体の傾向として、『自負と偏見』 や 『エマ』 などに比べて、オースティンのユーモアよりも辛辣さが前面に出ているように思えます。


Amazon.co.jp で詳細を見るところで、この作品、エマ・トンプソン主演の映画化作品 『いつか晴れた日に』 が有名ですが、エマ・トンプソンは36歳のときに原作では20歳そこそこのエリナー役をやってるんですよね(エドワード役のヒュー・グラントとは、恋人ではなく姉弟にしか見えなかった…)。でも、改めて原作読んでみると、精神年齢的にはエリナー役はエマ・トンプソンに適役だった気がしないでもない…。
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* Tag : ジェイン・オースティン  

2007.07.19 23:34 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学-19世紀

2007. 07. 05

『ジェイン・オースティン ファッション』

Amazon.co.jp で詳細を見るJane Austen Fashion, fashion and needlework in the works of Jane Austen (1999)
ペネロープ・バード / 能澤慧子 監訳・杉浦悦子 訳 / テクノレヴュー
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図書館で目にとまったので借りてきた本。(そういえばこの本、ジェイン・オースティンのページをサイトの片隅に置いているせいか、出版元から「こういう本出します」って宣伝メールが来ていたような…)
オースティンの時代(18世紀末から19世紀初頭)のファッションについて、オースティンの作品や手紙の中から引用しながら解説した本です。
34枚の図版が入っていますが、値段の割りにはちょっと少ないような気が…。いやこんなもんなのかな。

* Tag : ジェイン・オースティン  

2007.07.05 00:51 | Comments(0) | Trackback(0) | 海外文学-19世紀

2006. 02. 07

『ジェイン・オースティンの読書会』

昨日読み始めた 『ジェイン・オースティンの読書会』、1回目の読書会の章を読んで、投げ出してしまった。
オースティンファンの女性五人+SFマニアの男性一人が、毎月ひとつずつオースティンの六つの長編を読んでいくという読書会を開き、それと並行して、「この6人の身に起こる様々な事件と悲喜こもごもの人間模様」が語られる。後者がメインっぽいのだけど、等身大のアメリカ人って感じの参加者たちの人間ドラマには全く興味が持てないし、読書会の内容は「私、登場人物の○○って大嫌い」「あら、私は好きよ」レベルのありきたりな感想のやりとりに終わっていてつまらない。もっと深く踏み込んだオースティン論議を読めるかと思っていたのに…。
巻末に作家や評論家たちの過去二百年間に渡るオースティン批評の抜粋があって、そこだけは興味深かった。著者ファウラーによるオースティンの全6作品のあらすじ紹介もあるけれど、結末まで書いてしまっているうえにファウラーの恣意がかなり混じっているので、未読者にはあまりおすすめできるものじゃないな。


Amazon.co.jp で詳しく見る『ジェイン・オースティンの読書会』
カレン・ジョイ・ファウラー / 白水社

* Tag : ジェイン・オースティン  

2006.02.07 23:54 | Comments(0) | Trackback(2) | 海外文学

2005. 10. 13

ジェイン・オースティンあれこれ

11月に中公文庫(中央公論新社)で、『マンスフィールド・パーク』 が出るらしいです。
これまでこの作品の邦訳は ハードカバー版(キネマ旬報社) しかなかったので、文庫になるのは嬉しいな。この本は図書館で借りて読んで手元にないから、出たら買います。
(訳者はハードカバー版と同じ大島一彦さんということで、内容も一緒なのかな?)
同じくハードカバー版しかない 『ノーサンガー・アベイ』『いつか晴れた日に(分別と多感)』 も文庫にならないかなあ~?(後者は持っているので特に前者)

そういえば、最近、ちくま文庫から 『エマ』 が新訳で出た みたいですね。
本屋でそれを見て思い出したのが、この記事。
http://enjoyment.independent.co.uk/books/features/article4366.ece
イギリスの文学関連の人たち100人にお気に入りの小説の登場人物を訊いたものなんですが、ダイアナ・ウィン・ジョーンズが 『エマ』 の主人公エマを挙げているんです。
ジョーンズさんとオースティン作品という組み合わせは、なんだかちょっと意外でした。
(私は、エマはちょっと苦手です…。エマの義兄のミスター・ナイトリーは好きなんだけど)
ちなみにこの「お気に入りの登場人物」、オースティン作品からは他に 『自負と偏見』 のエリザベス、『説得(説きふせられて)』 のアン、『分別と多感』 のエリノア、変り種で 『マンスフィールド・パーク』 のミセス・ノリスが挙げられています。
回答する側も、著名な作家たちの名前がずらずら並んでいて(テリー・プラチェットやサラ・ウォーターズなども)、なかなかおもしろい特集です。

ついでに、オースティン作品の話題をもうひとつ。イギリスで映画化された "Pride and Prejudice (高慢と偏見)" の話。
こちらのオフィシャルサイト をときどきのぞいては「いつになったらフル・ヴァージョンになるんだろう…もう公開されているはずなのに…」と思っていたら、それはアメリカ版で、イギリス版のオフィシャル・サイトはこちら↓だったのでした…。
http://java.europe.yahoo.com/uk/uip/prideandprejudice/
どうしてヤフーサイトのなかにあるのかわからないけど。
(しかし、トップページのミスター・ダーシーはおでこがかなりヤバくないですか…? い、いやっ、もしかするとこれは英国小説によく出てくる「秀でた額」というやつかっ…!? 「characters」のページの写真は精悍でステキなのにねー)
※ この映画、日本では「プライドと偏見」というタイトル(2006年お正月公開)らしい……えええーっ…。

* Tag : ジェイン・オースティン  

2005.10.13 19:21 | Comments(0) | Trackback(0) | 気になる新刊・近刊

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